2004-12-15

「近自然河川工法」

「近自然河川工法」を利用した登山道の補修についての講演会が札幌の北海道環境サポートセンターで行われるというので、聞きに行った。講師は「西日本環境科学研究所 」の福留脩文 さん。日本各地のおもに川で、日本古来の技術を利用して、いわゆる三面張りの人工河川を自然河川に復元する工事に取り組んでいる。
 「技術は諸刃の剣」であり、使い方によって自然を破壊する側にも復元する側にもなるという言葉が印象的だった。重機を使わなくても、木や石などの、そこにあるモノと古来からある道具と技で自然は復元できることを、実例のスライドを見せてわかりやすく説明していただいた。
 登山道も、まず水の流れる「水道(みずみち)」を確保した後に人が歩く道を造る。そのとき重要なのは水の自然な流れを読むことだという。川と同じように、瀬と淵をつくって水の流れをコントロールすれば、果てしない浸食によって登山道が排水溝と化すのは防げるという話だった。

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