花・花・花・・・。ありとあらゆるお花が咲き集う富良野岳周辺。さすがは花の名山と呼ばれるだけのことはあります。その素晴らしさの一端でもお伝えできれば。
まずは十勝岳温泉から十勝連峰主稜線まで。
荒涼としたヌッカクシ富良野川を渡り、最初に目を驚かせてくれるのは、黄色鮮やかなウコンウツギ。登山道脇からはるか斜面の下まで黄色い帯が続いています。
足下には小さい鞠のようなイソツツジがいくつもいくつも。
沢沿いで雪融けが遅かったであろう辺りにはエゾコザクラが立ち並び、みんなでこっちを見ています。
チシマノキンバイソウも今が盛り。大降りの濃い黄色が寄り集まって咲くと、辺りが明るく感じられるほどです。思わず目を奪われてしまいます。
十勝連峰主稜線から富良野岳山頂までは、まさにハイライト。右も左も、目の高さにも足下にも、とにかく目に入るところには全てお花が咲いていると言っても言い過ぎではないでしょう。
今年初お目見えとなるヨツバシオガマ。一本だけ凛とした佇まいでいました。
これくらい花色が淡いとトカチフウロと言っていいでしょうか。決して派手ではありませんが、清楚で可愛らしい花です。
富良野岳の主役の一人、コイワカガミ。大雪山広しといえども、どこででも見られるお花ではないのです。しゃがむとちょうど顔のあたりに来る高さに咲いているのは、まるで人に見てもらうのを待っているかのよう。
他の植物が入っていない岩と砂礫の地に、いち早く根を下ろしたエゾヒメクワガタ。小さい小さい花ですが、寄り添って咲くので全体としてはよく目立ちます。
山頂が近くなってくると、ミヤマキンバイも見られるようになり、
お、イワヒゲも咲いています。この辺の花は大雪山のド定番ですね。
小さい花をたくさんつけるホソバイワベンケイ。そして・・・
山頂直下のごく一部でだけ見られるのは、エゾルリソウ。きっとこれを見るためだけに富良野岳に登る人もいるでしょう。今日は残念ながらまだ蕾でした。来週あたりは咲いているのでは。
富良野岳山頂周辺ですごいのは、登山道のすぐ脇から斜面のずっと下までお花が埋め尽くしていること。たとえばこのハクサンイチゲのように。
もうお腹一杯な気分ではありますが、まだまだもっともっとたくさんのお花が咲いているのがこの時季の富良野岳周辺。主稜線を三峰山・上富良野岳とたどり、十勝岳温泉に下る道すがらには・・・
メアカンキンバイ。さっき見たミヤマキンバイとの違い、わかりますか?
いわゆる高山植物の女王・コマクサ。でも今日は他の花々の華やかさに埋もれている感じ。
ジムカデもそう多くはありませんが一部で咲いていました。花と葉の大きさのバランスが絶妙ですよね。
目にした瞬間思わず声を上げてしまったツガザクラの群生。いえ密生。びっちりと斜面の一角を紫の玉が埋め尽くしているのは圧巻です。
締めはチングルマで。大雪山ならどこででも見られる花で、よほどの群落でもなければ特別扱いしてもらえないかわいそうな花ではあります。でもやっぱり無いと寂しいし、私たち地元の人間にとっては、健康とか空気のような存在なのかもしれません。
花の名山・富良野岳周辺の高山植物はいかがでしたか?ここで紹介しきれなかったお花もまだいくつもあります。ぜひ足を運んでみてください。写真で見るより何倍も綺麗ですから・・・
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