大雪山国立公園の北側に位置する山塊をまとめて北大雪と呼びます。表大雪や十勝連峰に比べると訪れる人も少なく静かな山行を楽しめる穴場で、かつ山と山を繋ぐ縦走路が整備されているのが嬉しい山域です。たとえばこれから紹介する武華山-武利岳などもとても魅力的なコースです。ツアーの下見に行ってきました。
冷え込み厳しい武華山登山口から歩き出して、ほどなくコース分岐が現れます。楽して武利岳を目指すなら、迷うことなく東尾根コースを選択。
樹林帯から飛び出しハイマツの背丈が低くなると、左手に緩い稜線と武華山山頂が見えてきます。真っ青な空はまるで秋のよう。
ほどなく赤テープひらめく前ムカ分岐に到着。武華山山頂には行かず、まっすぐ武利岳を目指します。まあまあ明瞭な踏み跡はまだ植生が枯れきっていず、フカフカしていて若干の罪悪感を感じざるを得ません。
武利岳に向かうには250mほど高度を下げ、その後350mほど登り返すことになります。その低い部分はガスに隠され、見えるのは武利岳山頂部分のみ。
ハイマツ帯を下るとほどなくダケカンバが目立つ樹林帯に入り、最低鞍部ではご覧の通りササが繁茂しています。登山道はほとんど見えません。適度な間隔で赤テープが巻かれてはいますが、頼りすぎないできちんと地形を見てください。
ササ藪の急斜面を登り返すと、ぱっと視界が開けて岩がちな細尾根に出ます。ここからが縦走路の楽しいところ。
早くも真っ赤になったウラシマツツジを愛でながら、尾根歩きを堪能。ガスがかかっていなければ左右の景色も楽しめることでしょう。
細尾根が武利岳の山腹に吸収されるようになると再び急斜面となり、しばらく頑張って斜度が緩くなれば山頂は間近。あとは景色を眺めながら、立派な標識の立つ山頂へ。
山頂からは、石狩連峰がどっしりと。
表大雪も間近に。その他の方角が雲海に包まれていて、支湧別岳や平山などは見ることができませんでした。
今日は下見なのでここで引き返しますが、8月31日のツアー本番では武利岳の登山口に向けて縦走していきます。歩き出す場所と歩き終える場所が違うというのはワクワクするものです。
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