2009-06-18

薮を漕いで行こう、ピシカチナイ山

とあるお客様の熱烈リクエストにお応えして、今年ツアー初登場となるピシカチナイ山。私自身はそんな山、名前も知らなければどこにあるか検討もつかない山だったのですが、お客様はいったいどこから情報を得てくるのやら。一般夏山登山道のない山なので、とりあえず地形図もってゴーです。

ピシカチナイ沢川沿いの林道終点まで車で行こうと思いきや、遙か手前で鍵付きのゲートに阻まれました。林道分岐から300~400mほどでしょうか。

その先も走りやすそうな林道だったのですが・・・。まあ歩いても30分弱です。いい準備運動と思いましょう。

地形図上の林道終点から先にも林道は続いていますが、かなり荒れた感じに変わります。再び30分弱歩いて、林道が上り坂になる手前で沢沿いに入ります。最初はこのくらいの水量。

1時間くらい沢沿いに歩くと、水量はぐんと減ってこのくらい。足下は沢靴ではなく、登山靴+スパッツ+防水のオーバーソックスとしました。靴が濡れることを厭わなければ、特に問題はありません。むしろ、沢前後のことを考えると登山靴のほうがいいような気がします。

沢から水がなくなり、沢形が不明瞭になると山頂は間近。比較的歩きやすい笹藪漕ぎです。

三角点のあるピシカチナイ山山頂。ちょうど週末から映画「劒岳・点の記」が公開されますが、よくもまあこんな山の上に三角点を設置したものです。国土地理院の点の記によると、大正4年に設置されたとか。ニペソツ川からオオタ川伝いに山頂に登ったそうです。

このピシカチナイ山、実は山頂は単なる通過点で、その先の岩峰が真の目的地なのです。なぜなら岩峰のほうが標高が高く、かつ景色も良いから。山頂から岩峰までは踏み跡がしっかりついています。

岩峰の突端はこんな感じ。岩の上に薄く土壌が乗っていて、そこにハイマツが根を張っているという、いささか不安定な状態です。ガスに包まれて景色は全くみられませんでした。本当ならさぞ絶景であることでしょう。

帰りはますます霧が濃くなり、最終的にはこんな水墨画の世界に。乾いた霧だったので濡れなくて済んだのは幸いです。

ルートには所々ピンクテープが貼ってありますが、それだけを頼りに登れるかというとちょっと疑問です。自信のない方は入らないのが無難ですよ。

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