前から気になっていた群別岳に登ってきました。
朝4時30分旭川発。ちょうど2時間で6時30分林道ゲートに到着。浜益方面って遠い印象が強いのですが、実際には結構近いものです。
ゲート前には既に一台の車が駐まっていました。はやばやと出発されているようです。そそくさと準備を終え、6時40分発。
てくてくと林道を歩くこと20分。群別川にかかる橋を渡ってすぐの分岐。ここから先は林道上に雪が残っています。というか、ここまでは全く雪がないわけですから、ゲートを開放してくれれば何の問題もなく車で来られるのですが・・・。
早朝にもかかわらず、すでにザクザクと歩きにくい雪を踏んで林道を奥へ奥へ。地形図上で道の表記がなくなっても、沢を越えるまで林道をたどれます。沢はまだ雪に埋まっていました。
沢を越え林道から外れて尾根に取り付いたら、緩い尾根を標高点609mに向けて真っ直ぐ進みます。明るい疎林の尾根で快適。途中で先行の方とすれ違い先に進ませてもらいました。この方はスキー、私はスノーシュー。昨日のものと思われるツボ足の跡も残っていて足回りは多様です。どれも一長一短という感じでしょうか。
標高点609mからは庭のように平坦地となります。ここは本当に景色が素晴らしく、間近にそそり立つ山々のそれは見事なこと。
幌天狗が最も近く迫ってきて、
そこから右方向に尾根をたどると目指す群別岳が、黒々と岩肌を見せ、
さらに右には奥徳富岳が連なっています。
ここまで来るだけで結構満足できてしまうくらいの山景色です。山々を飾るダケカンバがまた良いんです。
左右に景色を眺めながら浅い沢形をいくつか越え、大きな沢地形に入っていきます。
一休みして水と行動食を入れたら、滝の右側の急登に取り付きます。今日一番の急登かな?スノーシューの爪とヒールリフトのありがたさを感じながら一登り。
斜度が大きく変わる箇所に滝があり、既に雪から顔を覗かせていました。階段状に重なる岩の一つ一つを打ちながら落ちる流れを見てその音を聞いて、思わず春を感じさせられます。ここまで所要2時間。休憩を入れることに。
一休みして水と行動食を入れたら、滝の右側の急登に取り付きます。今日一番の急登かな?スノーシューの爪とヒールリフトのありがたさを感じながら一登り。
滝の上まで登ると景色が一変。広い凹地の底に出ました。はるか上に見えているのが群別岳山頂。標高差はまだ500m以上あります。そんなに急な登りではありませんが、淡々と長いので結構足に堪えます。スノーシューなりスキーなり、かかとを上げてくれる道具は必須でしょう。
標高1100mを越えてコル付近から南尾根の岩峰を見上げます。このあたりの傾斜もかなり急で、疲れた体に追い打ちをかけてきます。
雪を伝って岩峰に乗ると景色は一変。いよいよ最後の行程です。正面に見える群別岳まではあとわずか。トラバースがありそうなのでここでスノーシューを脱ぎアイゼンに履き替えます。雪はやわらかく、登山靴だけでも問題なく歩けそうですが、重い思いをしてせっかく持ってきたので…。
鞍部手前からの群別岳は一際格好良いですね。最後の登りにかかります。
たまにヒザくらいまで雪に埋もれながら、それでもさほど時間もかからず山頂に到着。10時20分。青空が迎えてくれました。
雪からわずかに出ていた山頂標識。地元の山岳会の方が設置したのですね。山頂標識にはうるさい私ですが、こういう、地元の方が責任を持って管理している標識はアリだと思うのです。
雨さえ降らなければ良いと思って来てみたら、予想外に素晴らしいお天気になりました。増毛山地とは相性が良いようで、いつも好天に恵まれている気がします。まずは西から、浜益岳と雄冬山。白い山の背景に青空だけでなく海の青があるというのはなかなか見られるものではありません。
北方向には暑寒別岳。どっしりと構えた山容です。
東を向いて間近に奥徳富岳。樺戸山地もすぐそこにあります。
南方面。幌天狗まで気持ちよく尾根が延びています。尾根状に歩いている人(らしき点)を発見。今日そこを歩くのは快適でしょうね。海の向こうにも山が見えています。
遠くまですっきり晴れて、どこまでも山が見えていました。望遠の写真をいくつか。まずは大雪山。北大雪・表大雪・十勝連峰まで、すうっと一直線に連なっています。はるか遠くから「我が」山を眺めるのもいいものです。
日本海を隔てて羊蹄山。左隣に余市岳、右にアンヌプリも。
見下ろす黄金山は早くも山頂付近の雪が無くなりかけています。小さいけれど存在感のある山です。
久しぶりにぐんと気温が上がりましたが、山頂では少し強めの風が吹き、雨具を羽織っていても冷えを感じます。20分ほど景色を眺めて下山開始。
岩峰とのコルでさきほどのスキーの方と再会しました。少しお話をしてお別れ。こんな晴れた日に登れてお互い幸運でしたね。
岩峰まで出たら後は一気呵成に下っていきます。岩峰から滝まで20分弱。登山靴でもこれだけ早いのですから、スキーならさぞ快適でしょう。滝から先は風が当たらないためぐっと暑くなります。ジリジリと照り返しを浴びながら林道まで40分くらい。
リュウキンカやらザゼンソウやらを愛でながら、ゲートまでの林道を50分ほど歩いて13時下山。こんな青空いつ以来だろうというくらいお天気に恵まれて、満足感の大きな一日となりました。
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