NHK-FMの日曜喫茶室で世界遺産の知床を取り上げていた。ゲストは作家の立松和平氏と北大名誉教授の石城謙吉氏。興味深い内容で昼過ぎから2時間ほどスピーカーの前で聞いていた。
二人とも識者だけあって無批判に世界遺産指定を賛美することなく、それぞれの立場から地に足の着いた評価をしていた。立松氏は、漁師との長い付き合いの中から、漁業者の立場を無視した一方的な漁業規制が敷かれることのないように運営されるよう望んでいるということ。石城氏は、Tourismの語源はラテン語で聖地巡礼を意味することから、自然に対する畏敬の念を持って知床を訪れて欲しいと言う意見だった。お二人ともに、現在のツーリズムのありようを変えていくべきだという認識で一致していたのには共感を覚えた。砂防ダムの撤去やシカによる食害など、大雪山国立公園にも共通した問題点があり、「世界遺産」知床の今後の動きを注意深くフォーローしてゆきたいと思った。
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