2005-03-10

携帯トイレ無料配布中止で、どうなる「山のウンコ」?

 きのうは夕方から『旭岳通信』の座談会に参加した。
 今回のテーマは、「携帯トイレの無料配布中止」について。去年まで北海道上川支庁が行っていた携帯トイレ無料配布が、携帯トイレの普及に効果がなく財政的にもキツいという理由で今シーズンからは行われないことになった。
 4500万円をかけて作った黒岳の"豪華"バイオトイレが、実際にはほとんど糞尿を分解せず、ヘリコプターや人手を使って糞尿を降ろすハメになる結果に終わり、さてこれからどうするのだろう?という時期に、携帯トイレの無料配布中止では、「典型的なハコもの行政」といわれても仕方ない。
 打開策として、旭岳側の東川町は携帯トイレの販売と使用済みトイレの回収を、町として行うことにした(さすが東川町!)が、層雲峡をかかえる上川町では、財政難を理由に、販売も回収もしない方針らしい。「らしい」というのは、まだ決定されたわけではないからそう言うのだが‥‥。
 たとえば、旭岳から黒岳を経て層雲峡へ縦走する場合を考えてみよう。旭岳側で購入した携帯トイレを途中で使用しても、層雲峡側に回収ボックスがなかったらどうなるか?地元の人だったら、家に持ち帰って中身をトイレに捨て、パッケージを「燃えるゴミ」に出すこともできるが、本州から来た登山客にはそれができない。とうぜん、層雲峡のロープウェーやホテルのゴミ箱に捨てることになる。ダメだといっても、そうするより他に仕方がないのだから。
 そうなればロープウェーやホテルからはとうぜん苦情が出る。使っても回収されないとわかっているのだから、ガイドも今までのように携帯トイレを薦めるのは気が引ける。4500万円を私に出資する人がいれば、「大雪山清掃社」でもつくって、夏のあいだのウンコ回収で、冬は悠々自適の暮らしができそうだが‥‥。高橋はるみさん、おカネ出す気ありますか?

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