エゾユキウサギやら、
エゾシマリスやら、
キタキツネやら。秋の実りにありつこうと、あっちでモグモグこっちでモグモグやっています。ある程度の距離離れていると、人間がいてもほとんど気にしないようです。これだけ離れていればどうせ追いつかれっこない、とでも思っているのかな?


もうさすがに花弁をつけている株はないようです。裾合平のチングルマは見渡す限りの綿毛畑。顔を近づけて見ると、一つ一つに個性があって色も形も千差万別。
綿毛だけでなく、紅葉も美しいのがチングルマの素敵なところ。といっても紅葉の見頃はまだもうちょっと先になりそうです。気の早い葉だけ赤くなりかけている、というような状況です。
一方、エゾオヤマノリンドウは今が最盛期かもしれません。姿見園地から裾合平に向かってほんの10分行ったあたりで大群落で咲き乱れています。ちょうど後に旭岳が写るので、写真撮影には適した場所です。今日もツアーの団体さんが思い思いに写真を撮っていました。
美瑛富士の向こう側に落ちる夕陽が照らす雲。刻一刻と色を変え、そしてあたりを暗闇に誘います。
石垣山の岩塊斜面をも染める朝焼け。夜から朝へ変わる一瞬だけ見られる色です。
文庫から新書からハードカバーから、小説から教養書から専門書から辞書まで、ありとあらゆる形・内容の本が出てくること。できるだけ選別せずにじゃんじゃん処分しようと決意したものの、昔なつかしの本を手に取るとついつい本気で読み始めちゃってなかなか作業がはかどりません。ぱらぱらページを繰っているとその本を読んだ時のことが思い出され、処分するのがためらわれたりもします。心を鬼にしてほとんど一日仕事で選別を終えました。
天気予報によると今日からしばらく雨がちな日が続くとのこと。車での移動中、パラパラと降ってきたので、濡れることを覚悟していました。登山口から1時間ほど。天然庭園に着くと視界が開け、
あれ、意外にも美瑛富士の後に青空が見えています。
週末泊まる予定の美瑛富士避難小屋。1990年に改築された、まだ新しい建物です。中もこぢんまりとしていてきれい。ここから美瑛岳方面に向かう登山道と分かれ、オプタテシケを目指します。
小屋のあたりでガスが出てきたので、いよいよ降るか最低でも視界が効かなくなるかと思っていたのに、美瑛岳ははっきり見えています。
石垣山からベベツ岳。まだ見えています。
ふと登山道脇に目をやると、これは珍しいものがありました。イワギキョウの白花です。大きな群落をつくっていましたから、近くを通れば見落とすことはないでしょう。ハッとするほどの色合いです。
ベベツ岳とオプタテシケの鞍部で濃いガスにまかれましたが、どうも今日は山の姿を見せたいようです。一瞬晴れて山頂まで見渡すことができました。
そして山頂。オプタテシケは登りごたえがあってなかなかいい山です。ここを目的地にする仕事があまりないので、1年に1~2回登るかどうかなのですが、もっと頻繁に来たい山です。
登山口までの長い林道の途中から。空の青さが目に痛いくらいです。このまま車で1100mまで標高を稼ぎます。以前は国道39号沿いから登っていたといいますから、なんとも楽な山になったことです。
登山口からしばらくはダケカンバの目立つ明るい林の道が続きます。
標高1600m付近で「見晴台」に到着。その名の通り、表大雪の山々が間近に見晴らせます。今日は白雲岳が特にきれいに見えていました。
反対側に目をやると、向かう山頂が。どっしりとして良い姿です。右手から回り込んであの山頂を目指します。
このあたりから大槍に至るまでの間、お花が目立ち始めます。可憐なウメバチソウ。
沢地形に発達したお花畑。
なんていうのを見ながら大槍を通過。振り返って大槍の勇姿。
大槍を越えると登りはなだらかになり、ゆるゆると山頂へ。所要1時間半から2時間半くらい。広い山頂からは上川の町並・表大雪の山並・平山から比麻良山への稜線が見渡せます。
帰りに見つけた小さな秋。やはりここでも徐々に紅葉の季節に向かいつつあるようです。
ちょうど下山した1時頃。もくもくと黒雲が湧きたってきました。ゴロゴロとイヤな音も聞こえてきます。車に乗ってしばらくすると激しい雨が降り出しました。AMラジオをつけると、ガリガリ雑音が入ります。稲光こそ見えませんが、完璧に雷です。
気の早いナナカマドが紅葉しかけてたり、ウラシマツツジが既に赤くなっていたりと、随所に秋の気配が見られた赤岳。山頂付近でも、
チョウノスケソウがすっかり綿毛になっていました。チングルマとはどことなく異なる感じで風情があります。ほんの1ヶ月前には瑞々しい花弁を愛でていたものですが・・・。山の季節が過ぎるのはあっという間です。
そんななか、気を吐いていたのがクモイリンドウ。ほとんどの花が終わった頃に咲き、登山者の目を楽しませてくれるニクいヤツです。しかも、大雪山固有種(と言われています。トウヤクリンドウと同じとする見解もありますが、せっかくですから「固有」ということにしちゃいましょう)。白いお花に濃緑の模様をいれ、まるで涼しげな浴衣のようにも見えます。まだ蕾の方が多いようでしたから、今週末あたり、見頃を迎えるのかもしれません。よかったら見に行ってあげてくださいね。
登山口の標高は910m。ダケカンバやナナカマドなどの木々を縫って登山道は始まります。朝から早速暑いこと。すでに汗が止まりません。途中、小沢を渡りつつ、ぐいぐい標高を上げ、1390m間で行くと展望が開けます。
目の前に結構高く見えるのは1610mピーク。目的地・ウペペサンケはまだまだ見えません。そこまでまた200mほどの登りが待っています。しかも一度下るのがツラいところ。
色づき始めたナナカマドを発見。まだ8月のこの暑さなのに、という気もしますし、あと1ヶ月もすれば紅葉の見頃時期ですから、当然といえば当然な気もします。
200mの登りを終え、1610mピークにたどり着くと、ようやくウペペサンケの全貌が現れます。まだ、これだけ登るのですか?
このあたりからハイマツ帯に入り、展望が良くなります。そこそこ涼しい風も吹きます。あー生き返る。そしてここにも秋の気配。ウラシマツツジがいい色出してきています。今年も期待してますよ。
ピークをいくつか越えつつまだまだ登って、やってきました標高1835m。糠平富士に到着です。ここは最高地点ではないものの、「ウペペサンケ」という表示もあり、ここまで登って帰る登山者が多いようです。
というのも、最高地点である1848mピークまでは、ここから片道1.5kmもあり、しかも一旦下って登りかえしがあるからなのです。
まあ、そこまでは行かないにしても、細尾根を歩いてもう少し先に足を延ばしてみましょう。
ケルンの目立つ地点まで行くと、糠平富士よりも周囲が見渡しやすくなります。ケルン越しにニペソツ山。あれ、どうもイヤな雲が湧いてきていますね。
と、思ったら、下っている間にモクモクと。この後、雷がゴロゴロ鳴りだし、下山後、強烈なにわか雨に遭遇します。これはきっと暑さのせいですね。| 山名 | 登山口までの所要時間 | 登山口標高 | 山頂標高 | |
| 1 | 北鎮岳~当麻岳 | 1時間 | 1600m | 2244m |
| 2 | オプタテシケ | 1時間 | 820m | 2013m |
| 3 | ニセイカウシペ | 1時間30分 | 1146m | 1879m |
| 4 | ウペペサンケ | 2時間30分 | 910m | 1835m |
