2008-06-11

石狩岳-音更山周遊コースに雷鳴が轟く

月末にツアーで登る石狩岳の下見に行ってきました。せっかくなので単純に往復するのではなく、石狩岳から音更山までぐるっと周遊することにしました。

登り始めは8時30分。まずはシュナイダーコースを利用して石狩岳山頂を目指します。時折ポツポツ降る雨に雨具を着ようか悩みながらも、名物の急登を両手を使ってぐいぐい登ります。

傾斜が緩くなったかと思うと音更山に続く稜線に飛び出し、その瞬間間近に迫る石狩岳。劇的な石狩岳との出会いは、シュナイダーコース最大の見せ場とも言えるでしょう。さっきまで山頂を覆っていた雲は素晴らしいタイミングでどけてくれました。青空までのぞいています。

どんどん見えてくる山景色に気をよくして、一気に石狩岳山頂着。やはり雲がちではありますが、十分に遠望が効きます。向かいの表大雪が見事。

山頂標識が置かれているのは地形図の標高点1966m。すぐそこに見える同1967mまでは10分弱の道のりですから、ついでに行ってきます。

ほんの少し場所を変えただけで、これだけ景色が変わります。川上岳・ニペの耳・ニペソツ山がグンと近づきました。ぽかぽか太陽も照ってきたのでここでお昼休憩。

沼ノ原越しにトムラウシも良く見えます。今日は佐久間担当の沼ノ原ツアーが行われていて、今ちょうど沼ノ原のあたりにいる時刻でしょう。こっち見てるかな?おーい!

お昼ご飯を食べたら、ここからが今日の本番。音更山へと縦走路を繋ぎます。この稜線をずっと歩いていくのです。以前歩いたときには霧雨で全く景色が見えなかったので、今日は楽しみです。

石狩岳からの下りと音更山への登りがありますが、その間はほとんど平坦な稜線です。たまりません。左右が切れ落ちているので景色も抜群です。音更山直下から振り返って石狩岳。

音更山に登り返しているあたりから、どうも雲行きが怪しくなりカミナリに巻かれることが予想されました。といっても音更山近辺は身を隠す場所も逃げる場所もない高山帯です。ここでカミナリに鳴られると大変危険です。唯一、相対的に安全といえるのは、はるか眼下のコル。この長い縦走路の中で、あそこだけわずかに樹林帯になっています。

写真も撮らずに走るように下っている途中、ついにポツポツ降り出しました。すでにカミナリ雲の中に入ってしまったようです。急げ急げ。登山道がダケカンバに覆われているのはほんの短い区間だけ。10m程度です。息せき切ってそこに飛び込み、強まる雨脚にさらされながら雨具を着こみ、地面に座り込んで身を低くします。途端、かなり近くでゴロゴロゴロとイヤな音が聞こえました。瞬間的にあたりが明るくなります。稲光です。1秒・2秒・・・9秒。まだそんなに近くない。光と音の時間差を計測しながら小一時間。カミナリが落ち着くまでじっとしていました。一番近かったのは、光ってから鳴るまで2秒。生きた心地がしないとはこのことです。

びゅーっと冷たい強風が何度か吹くと、雨は上がりカミナリも鳴りやんでくれたようです。 カミナリ一過、抜けるような青空が再び現れました。十勝三股の向こうにクマネシリの山々がすっきりと見えます。ああ、生きてるって素晴らしい。

十石峠付近からのニペソツ山。今日はこのまま登山口で車中泊し、明日ニペソツに登る予定です。明日の天気はどうなるかな?

十石峠から十勝方面への下りは初めて歩くコースです。ダケカンバの疎林、苔むした林床と、最初のうちは快適と言えますが、後半は延々これでもかというくらいの笹藪漕ぎ。反対側のコースはあんなに素敵なのに・・・。

最後は林道歩きで締め。歩きごたえのある周遊コースでした。

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