今日の行程は、ヒサゴ小屋からトムラウシを往復し天人峡に降りる長丁場。一歩ごとに踝~脛まで埋まる昨日の雪の状態を踏まえ、気温が低く雪が締まって歩きやすい内にできるだけ距離を稼いでおくことにしました。
4時前に起きると、すでに小屋の前はほのかに明るくなっていました。出発の準備を済ませている間に薄桃色の朝焼け。そういえば夜は驚くほど暖かかったし、この空だと陽光も強そうなので、あっという間に雪が柔らかくなってしまいそうです。早く出発しないと・・・
雪に覆われたヒサゴ沼を5時前に出発。夏道は通らずに、正面左側の沢地形から天沼方面に直接突き上げることにします。これでかなり時間短縮ができるはず。
北沼直前の岩場の登り。さてどのルートをたどろうか・・・。遠くから見るとわかりませんが、近くまで行くと意外に雪が繋がっていて、ほとんど雪だけを踏んで登りきることができました。
途中振り返ると、この景色。岩から成るとんがりが行儀良く整列して独特の景色を作っています。遠くに化雲岳、さらに奥に旭岳が望めるのも大雪山の広さを感じさせます。
岩壁を登ると風衝地の緩い斜面に出ます。ここをゆるっと歩いていくと、徐々に頭が現れてやがて全身が・・・
ご覧の通り。雪の北沼を抱くトムラウシです。左下から中央にかけてうっすらと夏道が見えています。さて、最後の一登り。
と、その前に。左手を見ると雲海の上のニペソツ・ウペペサンケ。山頂まで行くと、東大雪の山は隣の岩峰に遮られてしまうのです。ここでたっぷり堪能しましょう。
途中まで夏道をたどって結局見失い、最後は適当に雪を伝って、ついに山頂が見えました。山頂からの景色はどんなかな?
ヒサゴ小屋から2時間弱で到着。時刻はまだ6時台。早朝の山頂は山中泊の特権です。爽やかで気持ちよいですな。
山頂からの景色は絶品。旭岳~白雲岳の表大雪方面。
反対方向には遠く日高山脈。十勝幌尻岳からチロロ岳まで真っ白に浮かび上がっています。
北大雪方面は逆光のシルエットで。屏風岳から武利岳・武華山。ぽつんと北見富士も判別できます。
十勝連峰方面はやや雲が出てきたか。オプタテシケが間近に、そこから十勝岳・境山・下ホロカメトック。芦別岳も見えています。
せっかくですからここでのんびりしたいところ。でもやっぱり雪の状態が気になります。堅く締まっているうちに小化雲岳くらいまで行けると一安心です。陽光・気温との競争ですね。
昨日ずぶずぶ埋まった足跡がそのまま堅く凍っているのを見ながら、化雲岳~小化雲岳間をなんなくクリア。これでほっと一息つけました。ここから天人峡まではまだ遠い道のりですが、青空と山景色を眺めてのんびり下りましょう。
2 件のコメント:
いやまぁ羨ましいことだ
はい、それは楽しい2日間でした。
なんて。
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