2010-08-19

東から登る忠別岳

久々の佐久間と二人の下見行。行き先はクチャンベツ林道方面。前々から気になっていたものの、後回しにしていた宿題のルート二つを、二日間で見てこようという計画です。1日目は忠別林道から登る忠別岳。

クチャンベツ林道から忠別林道が分かれる箇所には施錠されたゲートがあります。林道決壊のため通行不可と掲示してありますので、車を置いてここから歩き出します。

朝から快晴のこの日。木漏れ日の林道歩きは思ったよりも苦にはなりません。他愛もないおしゃべりをしながら距離をかせぎます。

ゲートから3kmほど進んだところで、件の決壊に出会いました。林道の幅ほとんど全てがえぐれてしまっています。このまま放っておくとどんどん崩壊が進んで、いずれ人が歩くのも難しくなるかもしれません。

標高点1215m付近で林道上に笹が覆い被さってきて、このまま進んでも大丈夫か?と一瞬心配になりますが、そのまま歩けば小さなケルンの置かれた林道分岐が現れます。そこで左に折れ、再び広く歩きやすくなった林道を行くと、前方の視界が開けてこれから登る尾根が見えてきます。大きな雪渓の脇には踏み跡らしきものも確認できます。

林道から登山道に移る箇所がややわかりにくく、若干ルート探しに手間取りました。最新の地形図にはこの登山道は記載がなく、古い地形図の登山道は不正確なのです。この区間の登山道はほぼ平坦でやたらとぬかるみが現れます。

平坦な道が徐々に斜度を増し、やがて沢沿いを歩くようになり、そして雪渓が現れます。つい先ほど見上げた雪渓です。ここから標高差200m強を一気に登ります。

背後には正面にどっしりと音更山・石狩岳が腰を下ろし、右にニペソツ山・左に武華山・武利岳が連なっています。あまり見ない角度・距離からの景色に、思わず興奮。急登もあっという間に終わってしまいました。

登りきるとそこは平坦な尾根。勝手知ったる大雪山の高山帯そのものです。展望を楽しみながらのんびり歩いていける・・・と思いきや。

深い深いハイマツが行く手を遮るのでした。ハイマツの中にある白いのが佐久間の頭です。身長180cm以上あってさえここまで埋もれてしまうのですから、なかなか難敵です。

両手を使い腰をかがめてハイマツの森をやり過ごし、尾根の中程まで来るとようやく歩きやすくなってきました。目指す忠別岳も見えてきます。

そしてここからが今日のハイライト。大きな岩がごろごろと転がる草原です。トムラウシ近くにある日本庭園と似ているようにも感じますが、こちらの方がより「柔らかい」印象です。

緑の中に点在する白い岩。その向こうに白雲岳。この景色は新鮮です。ちょっと他では見たことがないような風景です。

岩場を過ぎれば忠別岳までは1時間もかかりません。久々に展望の良い忠別岳山頂です。

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