前々から気になっていた白水川から黒岳へと登るルート。ようやく訪れることができました。
国道脇の駐車帯に車を置いて歩き出します。石狩川は増水して茶色く濁っています。白水川の水量も多くなっているのでしょうか。
白水川沿いにつけられた林道は最近整備されたのか、敷き詰められた砂利が落ち着いていて大変歩きやすくなっています。車で走っても快適そうです。
淡々と歩くこと約3.5km。これまた真新しい白水川4号橋を渡ると、すぐに白水川第2号ダムが現れ、立派な林道はそこでおしまいとなります。このダムは二万五千分の一地形図にも記載があります。
入渓点の水量はこんな感じ。浅いところを選んで渡れば膝下くらいの水深です。
地形図にはダムから先にも点線の徒歩道が表記されていますが、写真のように所々その跡が伺えるだけです。崩壊していたり上からの土砂が被っていたりで、ほとんど通行できない状態です。かといって沢中を歩くには水量が多すぎるため、薮漕ぎ+徒渉の繰り返しを強いられる区間になります。今回の豪雨によるものかあるいはもっと前からなのか、沢まで達する土砂崩れがいくつも見られました。
地形図上の温泉マークあたりからようやく沢に足を浸して歩くことができます。1130m付近の二股で進路を左に取ると、その先は小さな滝が連続して現れるように。
小滝の奥で待っている真打ちは奥の大滝。左側から大きく迂回していきます。
薮を漕ぎ大滝を巻き終えると、広くて明るい沢となります。ここからがこの沢の良いところ。
登るに連れて斜度が増し岩は大きくなり。しぶきを浴びながら涼しく登ることができます。
振り返るとこの高度感。視線を上げれば、天塩岳やニセイカウシペなど北方の山が見えてきて良い感じです。
一段登りきってハイマツの平坦地。沢筋が狭くなり、ハイマツが覆い被さっているので、一瞬沢から外れハイマツ漕ぎをしそうになりますが、ハイマツが大変濃く足が地面に着かないほどだったので、おとなしく沢をたどることに。
左手には桂月岳が見えてきて、かなり標高を上げたことがうかがい知れます。
最後の一登り。相変わらず水量はたっぷりとあり、大きな岩を越えるときには流れを受けた下半身がどっぷり濡れるほど。気持ちよいので敢えてそんなコース取りをしてしまいます。
再び平坦地。桂月岳と凌雲岳のコルに出ます。まだまだたっぷりの雪が残り、
エゾコザクラが群生していました。もうすぐ紅葉も始まるというのに、まだこのピンクの花に出会えるとは。
左に折れて黒岳石室への最後の詰め。
振り返ると凌雲岳がどっしりと鎮座し、
沢の奥には北鎮岳が見えています。
ハイマツの上には桂月岳も。ここまでくれば残りはわずか。
奥の平坦地が石室手前の野営指定地です。北大熊研のみなさんが望遠鏡でヒグマ観察している横を通り過ぎ、黒岳石室到着。出発からちょうど5時間。お天気の中の楽しい沢登りでした。
石室前で沢装備を解き、昼食を食べたら下山にかかります。下山は登山道+リフト+ロープウェイなのであっという間です。層雲峡に降り立ったのは石室を発ったほんの1時間半後。層雲峡から駐車帯まで国道脇の歩道歩きで30分。今日はこれが一番辛かったかも。
2 件のコメント:
28日に電気の沢をやめてこちらに。温泉マークのところにあった赤さびた試掘施設が跡形もない。
最上部の瀑流帯は天気良かったこともありますが、美しく楽しいですね。
http://asahikawamoutaineeringclub.blogspot.com/
縦走路からはオニギリ山の凌雲岳は、裏側があんな岩場の断崖とは...
石室で追いついたSガイドセンターは総勢15人のツアー遡行だったとか。途中で追いつかなくてヨカッタ
コメントありがとうございました。
ほんの1日違いの遡行だったのですね。
私は一人で行きましたが、こんな報告を読むと山の思い出を共有できるようで嬉しいです。
それにしても15人の団体さんとは・・・
こんな静かな沢ではお会いしたくないものです。
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同文を貴ブログにも投稿させていただいています。
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