旭川からはるばる南下して、芽室町は伏美岳まで行ってきました。10月のツアーの下見です。
前日、人里離れた登山口で地面を叩きつける豪雨の中ひっそり車中泊。天気予報では“晴れ”と言っていたけれど、本当に止むの、この雨?
そんな不安もなんのその、翌朝起きてみれば、東の空には透明感溢れる綿雲が朝日を受けてぷかぷか浮かんでいます。
準備を済ませ、5時30分発。歩き出してしばらくは沢音を聞きながら、すぐに尾根に取り付き急登をぐいぐい。斜度はあるものの歩きやすい登山道です。
樹林帯をひたすら登って、標高1100mを越えると平坦な尾根に出ます。時折背後に景色がのぞけるようになり、俄然やる気に。
顕著だった尾根がすうっと山体に同化していき、パッと景色が開けるとそこはもう9合目です。ハイマツの緑とナナカマドの紅葉の間を縫って登れば、
山頂はすぐそこ。樹林帯の尾根の単調な登りが続きましたが、この山頂から望む景色はそれを補って余りあります。
どどんと正面に幌尻岳。すぐ脇に控えるのは戸蔦別岳。つい先日ツアーで行った思い出が蘇ります。
視線を右に移せば、どっしりとしたピパイロ岳です。今日の目的地・ピパイロ岳までは一旦250m下って、そののちに370m登り返さなければなりません。距離も結構あります。伏美岳までで行程の半分しか来ていないのですから、のんびりしている暇はないのです。
縦走路はほとんどが樹林帯。ところどころで景色が見え、目を楽しませてくれますが、微妙な登り下りと大きな登り下りが相まって、まあとにかく疲れます。
最低コルからピパイロ岳までの登りは一気呵成という感じ。登っても登ってもまだ登り。北斜面に広がる紅葉が疲れた体を慰めてくれました。登山道脇にはクマの掘り返しが広範囲に見られ、紅葉とともに秋を感じさせてくれます。
登って登ってピパイロ岳到着!さすが1900mを越える山。高峰の独特の雰囲気をまとっています。
360°どの方向も見通せる大展望。来し方には三角錐の伏美岳。背後には十勝平野が雄大に広がっています。
北を向けば、山並みの向こうに勝手知ったる十勝連峰。遠くの山から、自分の身近な山を見るというのはなかなかいいものです。若干の雲がありましたが、十勝連峰からトムラウシ、表大雪、石狩連峰、ニペソツ、ウペペサンケまでまるまる見通すことができ、日高に来てあらためて大雪山の広がりを感じることができたような気がします。
もちろん間近には日高の山々が聳え取り巻き、これまた圧巻の景色でした。その様子はこちらの動画でどうぞ。
それにしても・・・暑い暑い一日でした。こんなに汗っかきだったっけ?というくらい額からは玉の汗がしたたり落ち、全身ぐっしょり濡れてしまうほど。芽室では28℃まで気温が上がったようですし、残暑が厳しいですね。
3 件のコメント:
どこに行かれたのかなあ、と思っていたのですよ。
ピパイロ岳ですか、いいなあ。
さっき、hirokoさんのMi diarioで伏見岳行を読んだばかりです。
伏見岳からピパイロ岳を望んで、向かった人がいるけど行くだけで3時間かかると話をされてます。
ガイドブックのコースタイムで、伏見岳5時間、ピパイロ岳10時間50分ですね。
オリジナルツアーにはなりませんよね。
前泊・後泊ありならなんとかなるかもしれませんね。
長く歩くだけのことはある山です。
伏美岳でした。
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