2009-12-09

近畿山行・10日目 紀伊田辺-大阪

11月20日(金) 晴れ

ここに泊まるためわざわざやってきたその宿の名は、ブッダゲストハウス。築50年はするという古民家を利用しています。

外観はこんな。本州の普通の家がどういう造りなのか、初体験に興味津々です。間口はさほど広くなく、奥行きは比較的あります。

玄関を入るとすぐに居間で、その奥にキッチンがありその隣に庭があります。中庭?奥庭?結構奥行きがあり手前の方には屋根がかけてあります。洗濯機がその下に置いてありました。洗濯って外でできるものなんですね・・・。オープンな造りはどことなくアジアの匂いがします。暖かな時季ならここでくつろぐのもアリですね。

部屋は男女別相部屋でそれぞれ1つ。残念ながら今日は一人きりでしたが、ハイシーズンには外国人旅行者がかなり訪れるとのこと。だって1泊2300円なのですから、それは旅行者にとってありがたいに決まっています。座卓の上のミカンは宿の方にいただいたものです。さすが和歌山。

この宿の一番すごいところは、本州風の古民家を味わえることでも、料金の安さでもありません。それは、経営されているご家族の生活圏と宿泊者の利用箇所がほぼ完全に重なっていることなのです。唯一寝室だけは別ですが、その他は居間もキッチンも風呂もトイレも全部一緒。同じ空間を共有します。友人のお家にお邪魔するのと全く変わりありません。二人のお子さんがテレビを見たりお絵かきをしているすぐ横で買ってきたお弁当を食べ、お父さんがサッカーを見るというので一緒に見て、子供の世話をしながらパソコンをいじっているお母さんと世間話をし、どこからともなくやってきたネコに場所を譲り・・・。

私はこういうの平気なので居心地よく過ごすことができましたが、お家の人たちは大変なのではないでしょうか?でも、世界中から色々な人が集まってくるので、お子さんにとってはきっと得難い経験になるでしょうね。

8時前に宿を出て、通学の高校生に混じってトコトコ紀伊田辺駅へ。ここ紀伊田辺は熊野参詣道の要衝だった町で、今でも熊野古道を歩いていると思しき人たちをチラホラ見かけます。

今日は和歌山経由で大阪まで出る予定です。和歌山に寄るのは、何が見たいとかどこへ行きたいというのでは全くなく、単にまだ訪れたことがない知らない街を見てみたいというだけです。

和歌山行き普通列車に乗り込み、窓外の風景を何気なく眺めていると、度肝を抜かれてしまいました。遠くに真っ赤な真っ黄な巨大なカエルが!慌ててカメラを取り出して一枚。どこからどう見てもカエルですよね・・・。橋になっているんでしょうね。いったいなんなんでしょう?
(気になる方は“カエル”・“橋”で検索してみてください。一発でわかります。)

昼前に和歌山着。駅のコインロッカーにザックを預けて散策に出発。大きなザックが入るコインロッカーは県庁所在地レベルの街でしか見たことありません。あると本当に助かりますし、無いと本当に苦労します。まずは和歌山城!と思ったら、歩くと結構遠かった・・・。街のど真ん中にこんもりと木が茂っていて、その上にあるお城を眺められるというのはいいものです。

満々と水を湛えたお堀も垂涎の的です。

天守は昭和に入ってからの再建だそうで、そういうものにはあまり興味は湧きません。最近造ったお城なら東川町の展望閣でもいいわけです。

それよりは石垣なんかの方がグッと心に迫ってくるものがあります。16世紀の築城から残っている石垣もあるのだそうです。

ちょうどお昼ころだったからか、たくさんのスーツ姿の人たちがお弁当を食べたり散歩したりしていました。すぐ側のオフィス街から来ているのでしょう。地元の人は特に意識していないとは思いますが、生活の場に自然とお城があるというのは結構恵まれたことだと思うのです。

お城の後は腹ごしらえ。観光案内所で「和歌山中華そばとラーメン食べ歩きマップ」なるパンフレットをもらったので、せっかくだからラーメンを食べることにしました。老舗の1件を選び暖簾をくぐります。観光客らしき人たちで賑わっていましたが、注文したらあっという間に出てきました。濃いめのスープで結構好みでした。テーブルの上にお寿司(巻きずしと早ずし)が積んであり、それを勝手に取って食べるというのが物珍しかったです。

一通り見てまわりましたしラーメンも食べたので、では大阪へ移動しましょう。

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