11月22日(月) 曇りのち雨
気温はさほど低くないはずなのに妙に寒さを感じる朝。先日の八ヶ岳と違って水が凍っているわけでもないし、おそらく気温は氷点下には至っていないと思われます。吹き抜ける風がテントを打ち続けているからこんなに寒く感じるのでしょうか。
昨日ラジオで聞いた天気予報によると、今日は午後から雨となるようです。降り出さないうちに目的地・甲武信小屋まで行ってしまいたいので、出発は6時30分といつもより早めにします。距離はあまりないので、さっさと歩けばお昼くらいには到着できそうです。
大弛小屋付近は深い霧に包まれていましたが、国師ヶ岳に向かって登っていくとやがて雲の上に出ました。登ってきた方を振り返ると確かに峠付近は雲に覆われています。
すでに太陽は昇った後だというのに、あたりはどんよりと暗く陰鬱な印象です。それでもそこそこ遠くまで見通すことができますので、雨が降り出すまでは時間があるのかもしれません。うまくいけば雨具を着ないで済むかも。
ところが国師ヶ岳を越えて富士見台との鞍部に向けて下りだすと、すぐにあたりはガスに包まれ、しばらくするとポツリポツリと雨粒が滴ってきました。
朽ちて苔生した樹木。瑞々しい林の中を歩いていきます。雨がしっくりくるような気持ちの良い風景です。でも、道産子としてはここが標高2200mを超えた稜線であることがどうしても腑に落ちません。
やがて雨は雪に変わりました。荒々しい岩が登山道を覆うようになれば甲武信岳はもうすぐそこ。
目の前の標識以外は何一つ見通せない甲武信岳山頂。一歩も立ち止まらずに素通りします。下り始めると雪は再び雨になりました。
山頂からほんの10数分。甲武信小屋に到着です。徐々に雨脚が強くなってきていますが、どうやら本降りになる前に歩き終えることができました。テント泊をするつもりでいましたが、小屋泊まりに変更。雨の中の設営が面倒というのもありますし、せっかくなので奥秩父の営業小屋も経験したかったというのもあります。
入ってすぐの様子。奥に自炊用のテーブルがあります。受付にはまだ時間が早いので、先に食事でもしているとよい、と管理人さん。ストーブの近くに雨具やら靴やらを干してしばらくくつろぐことにします。雨で濡れた日には暖房のありがたさがシミジミ感じられます。これで明日はカラカラに乾いた服と靴で出発できるのですから。
二階の様子。明日は祝日ということもあり、今日の宿泊者は私を含めて7人。賑わっています。ここでもやっぱり布団で寝られるだけでなく、すぐ寝られるように準備してくれるのですね。サービスいいなあ。
みなさん2食付きで宿泊していて、素泊まりは私ともう一人単独の男性のみ。自炊用のテーブルで向かい合ってじっくりお話することができました。年齢は同じかちょっと上くらい。いろいろな山を一人で登っているみたいで、南アルプスでの薮漕ぎとかテーマを決めて山に登るとか。北海道の山は登ったことがないというので熱烈にオススメしておきました。やっぱり単独行の人とお話しするのが一番楽しいです。晩ご飯の後は管理人さんが作成したビデオ上映会。とても手作りとは思えない本格的な映像でした。
消灯は20時。それまで電灯の明かりの下で読書の時間とします。気がつけばいつの間にか雨は再び雪となっていました。ぽってりとした牡丹雪。積雪は1cmくらい。明日の朝はどうなっているでしょうか。
今日の行程
大弛小屋-東梓-甲武信岳-甲武信小屋
06:30 大弛小屋 発
07:13 国師ヶ岳 着
09:19 東梓 着
10:42 富士見平 着
12:11 甲武信岳 着
12:23 甲武信小屋 着
所要時間:5h53
歩行距離:10.6km
累積標高:+968m/-974m
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