2010-12-14

関東甲信山行・12日目 鍋割山-塔ノ岳

11月27日(土) 曇り

昨晩12時を過ぎてから飲み始め1時頃ようやく寝たというのに朝5時起床。これから友人と丹沢に歩きに行くのです。さすがに眠い・・・といいつつも、体が勝手に支度を始めています。

丹沢。名前は聞いたことがありますが、いったいどんな山域なのかはさっぱりわかりません。今回は連れて行ってもらうだけのお客様登山なので、地形図も持たなければ下調べもしないというありさま。ちょっとしたミステリーツアーという感じです。

地下鉄・電車・電車・バスと細かく乗り継いでやってきたのは、丹沢の玄関口(たぶん)大倉。わらわらと沢山の登山者で賑わっています。レストハウスの一角には入山受付の列ができています。ただ紙が置いてあって、勝手に書いて出していくのではなく、受付係として3人もの人が出てきているというのは、ずいぶん力が入っているよう思えます。お天気の土曜日で人出が予想されるからでしょうか。

友人によると今日の行程は、大倉-二俣-鍋割山-塔ノ岳-大倉尾根ー大倉というもの。どんなコースなのかはよくわかりませんが、周遊というだけでちょっと嬉しい気分です。民家を縫って舗装路を進むとやがて畑が広がるようになり、行く手に山塊が見えてきます。目指す塔ノ岳は雲がかかっているあたりでしょうか?

四十八瀬川沿いの林道を延々1時間歩いて二俣着。ここからさらに30分沢沿いに進んでようやく尾根に取り付きます。話し相手がいるから良いようなものの、1時間半もの林道歩きというのはあまり嬉しいものではありません。

取り付きから標高差150mを登って後沢乗越まで来ると、ようやく尾根歩きが始まります。紅葉に彩られた尾根道は落ち葉がフカフカで、やっぱり山歩きはこうでなくてはと思わされます。

それなりに急登もありますが、淡々と進んで鍋割山荘に到着。友人によるとここのご主人がかなりすごい方で材木などを全てご自分で運んでこの小屋を建てたのだとか。にわかには信じられません。小屋の中にも外のベンチにも、草原にも沢山の人が休憩しています。名物・鍋焼きうどんを食べている方も多いようです。暖かそうなうどんを横目に先を急ぎます。

鍋割山から塔ノ岳に至る登山道は広くて気持ちの良い稜線につけられています。ここにきてガスがかかってきてしまいましたが、それを差し引いても歩いて楽しい道です。

ゆるやかに登り下りを繰り返す途中にこんなものが。鹿による食害を防ぐために一角を網で囲ってあります。網の内外の状況を見ると食害のひどさは一目瞭然。網の中は一面笹がびっしり茂っているのに、網の外(登山道)側には背の低い草本しかないのです。大雪山でもトムラウシの直下で鹿を見かけることもありますが、鹿の問題は場所を問わずに広がっているようです。

塔ノ岳への最後の登り。ガスの中へ突き進んで行くと、

意外と広い山頂。奥には立派な尊仏山荘があり、手前側にもう一つ建物がありました。

鍋割山以上に賑わう塔ノ岳山頂。北海道でこれだけ人口密度の高い山頂はおそらく真夏でもありません。少なくとも大雪山では旭岳・黒岳両ロープウェイ駅舎くらいのものでしょう。みんながみんなガスバーナーでお湯を沸かしているのが壮観でした。北海道と比べると明らかに若い人が多くて、活気があって良い感じです。休憩しているうちに太陽が射してきました。陽光の暖かさを総身に浴びて暖まったところで出発。

下りは大倉尾根をぐんぐんと。現在の登山道と平行して以前使われていたであろう道が見えるのですが、その侵食されっぷりには驚かされました。悠に人一人分の深さあり、数人が並んで歩けそうな幅あり。侵食を食い止めるために設けられた人工物の数々も見事です。侵食が止まり堆積が始まっていて、草本が根付いている箇所もありますので、一定の成果はあったのでしょう。

大倉尾根の特徴は、一に急登、二に侵食、そして三つ目が次々と現れる小屋。ほんの二時間ほどの下山中に山頂含めて6つも小屋があるのですから驚きです。最も間隔が短いところで15分しか離れていませんでした。まあ、小屋と言っても宿泊ではなく休憩を主にしているようなのもあるのですが、それでも日帰りの山に小屋がある時点ですごいことではあります。

かなり下まで下ってきてようやく見えた神奈川の街並み。こう見ると、丹沢もなかなか深い山であることがよくわかります。

朝とは逆に、バス・電車・電車・地下鉄と乗り継ぎ、今日も友人宅にお世話になります。いい汗かいたから今日もビールが美味しいに違いありません。


今日の行程
大倉-鍋割山-塔ノ岳-大倉
 08:12 大倉 発
 09:19 二俣 着
 10:06 後沢乗越 着
 11:04 鍋割山 着
 12:19 塔ノ岳 着
 12:53 塔ノ岳 発
 13:54 駒止茶屋 着
 14:59 大倉 着
所要時間:6h47
  登り:3h07
  下り:2h06
歩行距離:17.2km
累積標高:±1685m

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