2010-08-21

大雪山裏表

昨日石狩岳に登ってきました。石狩岳は第一級の大雪山展望台なのですが、いつもあまりお天気に恵まれまず、その絶景を眺めることはなかなかできませんでした。でも昨日は、

ご覧の通りの爽やかな空。忠別岳を中心として、右に高根ヶ原~表大雪~北大雪、左にトムラウシ~十勝連峰と、延々稜線が連なっているのが目に飛び込んできました。

下山後の帰り道。「石狩岳とは正反対から大雪山を眺められるかもしれない」とふと思いつき、道央自動車道・比布大雪PAに立ち寄りました。

ちょっと雲がかかっていましたが、ほぼ思った通り。こちらから見ると、高根ヶ原~忠別岳~トムラウシ~三川台は一繋がりの平らな稜線に見えます。その左に表大雪~北大雪、右に十勝連峰と、やはり長大な山々が一望できました。

どちらが表でどちらが裏と感じるかは人それぞれでしょうが、一日で裏表両側からの大雪山をきれいに見るというのは、地元に住んでいてもそうそうあることではありません。大雪山を堪能した良い一日となりました。

2010-08-20

石狩沢~石狩岳~ニペの耳~ペテトク沢3

石狩岳山頂から楽しい稜線歩きが始まります。

石狩岳最高点まで引き返し、行く手に連なる山並みを眺めます。左に寄って川上岳、その奥にニペソツ山、右に戻ってニペの耳。これは歩き甲斐のありそうな道です。

最低コルから少し進んで振り返ると、どっしり構える石狩岳が目に飛び込んできます。音更山側から見る石狩岳も貫禄がありますが、こちらから見ても素晴らしい山容です。

川上岳に向かってゆるりと伸びる道。いいですねえ。

ふと立ち止まる佐久間。足下には真っ赤に紅葉したウラシマツツジ。ここ以外のウラシマツツジはまだここまで色づいてはいませんでした。風当たりとか日当たりとか、ここだけなにか特別な条件があるのでしょうか。

川上岳は山頂を通らず、登山道はニペの耳に向かいます。

ニペの耳に立つ佐久間。なかなか絵になっています。

来し方を振り返って、中央に石狩岳。ここでしばらく休憩を取ります。

ニペの耳から先はぐんぐん高度を下げていく行程です。しばらくは正面にトムラウシ山を眺めながら歩いていくことになります。こんなに贅沢な縦走路はそうあるものではありません。

絶景を眺めながらグイグイ下り、振り返るニペの耳。

そしてまだまだ先は長い下降路。

展望が良いのはせいぜい標高1600mくらいまで。その先は下るに従って灌木が現れ笹が現れ、植生がどんどん濃くなっていきます。

最低コルまで下ったら、適当に薮を漕いでペテトク沢へ下ります。ほんの短い行程ですが、再び沢靴に履き替え、石狩沢との出合へ。

沢-稜線-沢と変化に富んだ周遊路でした。

石狩沢~石狩岳~ニペの耳~ペテトク沢2

稜線に出ると、途端に冷たい強風が吹き付けてきました。ハッキリ言って寒いです。風の除けられる場所まで歩いて沢靴から登山靴へと履き替えます。

最低コルから石狩岳へと続く稜線。こういう景色の中を歩くと、「大雪山の高山帯っていいなあ」と再認識します。

石狩岳最高点(標高1967m)に立つ佐久間。

そこからほどなくして石狩岳山頂に到着します。この澄み切った空!風の涼しさもあり、気分はもう秋山です。

展望は上々。旭岳から赤岳にかけての表大雪。

沼ノ原越しのトムラウシ山。

下ホロカメトクからオプタテシケ山にかけての十勝連峰と、大雪山系の主要な山はほとんど見ることができます。

さらに、北東には音更山からユニ石狩岳に続く稜線が間近に、

その反対側にはこれから進む川上岳からニペの耳方面の稜線が見えています。このままずっと景色を眺めながら座っていたくなります。

石狩沢~石狩岳~ニペの耳~ペテトク沢1

大雪湖畔にある防災センターで車中泊の夜を明かし、下見行2日目は石狩岳に向かいます。石狩沢を詰めて石狩岳に登り、稜線伝いにニペの耳を目指し、その後最低コルまで急降下してペテトク沢を使ってスタート地点に戻る周遊コースです。

石狩沢とペテトク沢の出合から入渓。淡々とした流れが1200m二股・1270m二股を越えて続きます。水量は平均するとふくらはぎ下程度。歩きやすい沢です。

標高1450m付近でちょっとした滝が現れます。右岸側が階段のように歩きやすくなっているので、楽々と越えることができます。

1500m二股を越えると沢の様子が一変。水量が少なくなり斜度が増し稜線に向かって真っ直ぐ突き上げるようになります。

標高1540m付近で右岸から滝が流れ込んできます。石狩岳山頂に真っ直ぐ登っていく沢です。ここは見送ってぐいぐい高度を稼いでいきます。

振り返るとこの傾斜。見える景色がどんどん変わっていくのは登り甲斐があるものです。

標高1710m付近で最後の二股となります。真っ直ぐ続く右股には水流がありません。左股の流れに進路を取り、いよいよ源頭部へ。

水量は徐々に減っていき、「ここが最後!」と思い定めた箇所で飲料水の入れ替えを行います。「さすが源頭の水は一味違う」などと感心していましたが、実はこの先まだまだ水の流れがあるのでした。だまされたというべきか、感動損というべきか、はたまた違いのわからない男たちというべきか・・・

沢はどんどん細くなり狭まってきます。両側から植生が覆い被さってきて両手でかき分けながら進みます。

最後はハイマツを越え、標高点1967mと同1924mとのコルに出ます。所要時間はここまで3時間程度。難しい箇所もありませんし、振り返ると表大雪が見え隠れしているし、なかなか面白いルートです。

2010-08-19

東から登る忠別岳

久々の佐久間と二人の下見行。行き先はクチャンベツ林道方面。前々から気になっていたものの、後回しにしていた宿題のルート二つを、二日間で見てこようという計画です。1日目は忠別林道から登る忠別岳。

クチャンベツ林道から忠別林道が分かれる箇所には施錠されたゲートがあります。林道決壊のため通行不可と掲示してありますので、車を置いてここから歩き出します。

朝から快晴のこの日。木漏れ日の林道歩きは思ったよりも苦にはなりません。他愛もないおしゃべりをしながら距離をかせぎます。

ゲートから3kmほど進んだところで、件の決壊に出会いました。林道の幅ほとんど全てがえぐれてしまっています。このまま放っておくとどんどん崩壊が進んで、いずれ人が歩くのも難しくなるかもしれません。

標高点1215m付近で林道上に笹が覆い被さってきて、このまま進んでも大丈夫か?と一瞬心配になりますが、そのまま歩けば小さなケルンの置かれた林道分岐が現れます。そこで左に折れ、再び広く歩きやすくなった林道を行くと、前方の視界が開けてこれから登る尾根が見えてきます。大きな雪渓の脇には踏み跡らしきものも確認できます。

林道から登山道に移る箇所がややわかりにくく、若干ルート探しに手間取りました。最新の地形図にはこの登山道は記載がなく、古い地形図の登山道は不正確なのです。この区間の登山道はほぼ平坦でやたらとぬかるみが現れます。

平坦な道が徐々に斜度を増し、やがて沢沿いを歩くようになり、そして雪渓が現れます。つい先ほど見上げた雪渓です。ここから標高差200m強を一気に登ります。

背後には正面にどっしりと音更山・石狩岳が腰を下ろし、右にニペソツ山・左に武華山・武利岳が連なっています。あまり見ない角度・距離からの景色に、思わず興奮。急登もあっという間に終わってしまいました。

登りきるとそこは平坦な尾根。勝手知ったる大雪山の高山帯そのものです。展望を楽しみながらのんびり歩いていける・・・と思いきや。

深い深いハイマツが行く手を遮るのでした。ハイマツの中にある白いのが佐久間の頭です。身長180cm以上あってさえここまで埋もれてしまうのですから、なかなか難敵です。

両手を使い腰をかがめてハイマツの森をやり過ごし、尾根の中程まで来るとようやく歩きやすくなってきました。目指す忠別岳も見えてきます。

そしてここからが今日のハイライト。大きな岩がごろごろと転がる草原です。トムラウシ近くにある日本庭園と似ているようにも感じますが、こちらの方がより「柔らかい」印象です。

緑の中に点在する白い岩。その向こうに白雲岳。この景色は新鮮です。ちょっと他では見たことがないような風景です。

岩場を過ぎれば忠別岳までは1時間もかかりません。久々に展望の良い忠別岳山頂です。

2010-08-18

夏空の下の旭岳

お盆も終わり、猛烈に暑い日々は過ぎ去りましたが、晴れ渡った青空からはまだ夏らしさを感じることができます。

忠別湖越しの旭岳。雪渓もほとんど消え去り黒一色の山となりました。もう1ヶ月で紅葉に染まり、さらにもう1ヶ月で真っ白な雪を戴きます。束の間の夏の色。忠別湖も深い青を湛えています。

下界の暑さとは無縁の旭岳温泉。旭岳の真上には夏雲が漂っていました。

2010-08-14

川又温泉

室蘭岳からの下山後。いつもなら真っ直ぐ帰途につくところですが、この日はちょっと寄り道をしていくことにしました。向かう先は室蘭岳からほど近い川又温泉。知る人ぞ知る秘湯なのだとか。今日の山行に同行してくれた友人のお薦めです。

川又温泉に行くには狭い林道をしばらく走って行かなくてはなりません。林道の行き止まりに若干の駐車スペースがあり、そこからは歩きです。

最初の内こそちょっとした登山道的な歩きやすい道になっていますが、ところがどっこい。すぐに行く手を川に遮られ、何度かその川を渡らなければならないのです。徒渉が必要な温泉とは・・・これなら確かに秘湯の名に偽りなしです。

数度の徒渉を終え、何やら小さな建物が見えてきました。あれが温泉!?

と思いきや、建物は脱衣所で、湯船はその脇にありました。見事な露天です。文字通り露天です。お湯は澄み切っていて、少なくともここ数時間は入浴者がいなかったことを伺わせます。

そこに浸かる友人。プライバシー保護のためやや強めにモザイク処理をしています。お湯はぬるめで、気温の高い日にはちょうど良いようです。

私はそもそもあまり温泉に興味がないので入浴はせず、傍らを流れる川の水で汗をぬぐっておしまい。温泉好き・秘湯好きの方からは「もったいない」と言われてしまいそうですが、他人が入っているのを見るだけでお腹一杯という感じでした。一人では絶対に行かない場所なので、良い経験になりました。