2008-01-31

旭川最南端・瑠辺蘂山

旭川最西端は、先日ツアーで行った三等三角点・鷹泊(の少し先)。旭川最東端は、毎年ゴールデンウィークにツアーで行くピウケナイ山(のやや北)。西・東を制覇したとなると、南・北にも行ってみたくなるのが人情というもの。そんなわけで今日は旭川最南端の山、瑠辺蘂山に行ってきました。

この瑠辺蘂山、もちろん夏道はついていませんし、冬もほとんど登られていないようです。ネット上にも山行記録が見あたりません。地形図をじっとにらむと、山頂の東側、北沢川沿いに道路があり、かなり山奥まで入っています。どこまで除雪されているかわかりませんが、ともかくこの道からアプローチすることにしました。

案ずるより産むが易し。 地形図上で道の表示がある最後の地点まで、ずっときれいに除雪されていました。ただ、途中にゲートがあり「一般車通行制限・要許可 営林署」なる看板が出ていたので、車はそのゲートの前に置いていきます。スキーで歩くにしても除雪されているというのはありがたいもの。スイスイと進めました。

林道終点から尾根に取り付き、作業道の跡らしきものをたどってぐんぐん登っていきます。傾斜が急なのは標高700mあたりまで。その先は緩やかな広い尾根です。あまりにも平坦で広いので、尾根と言うよりは平地の公園でも歩いているかのようでした。

やがてパッと視界が開け、雪原に行き着きます。まだまだひたすら緩やかに登っていきますが、いったいどこが山頂なのやらわかりません。

なんとなくこの辺かな?とあたりをつけ、GPSで確かめてみると・・・

あらかじめ入力してきた瑠辺蘂山(859-7)にぴったりでした。だだっぴろい山頂ですから周囲の展望は得られません。でも、広い広い広場にいるようでとても開放的な気分になれます。自分だけが知っている秘密の庭園にいるような気にもなったりして。

展望好きな方には、山頂から少しくだったあたりにこんな場所もあるので、心配ご無用。今日は曇っていましたが、この方向には旭岳がどーんと座っているはずなのです。

今日はかなりの距離を歩く覚悟だったのですが、除雪のおかげでずいぶん楽をさせてもらいました。いつでも同じように除雪されているなら、ツアーにも充分使えそうです。

2008-01-29

坊主山~犬牛別山~和加山は曇りのち晴れ

道北の秀峰・三頭山と国道を挟んで向かい合う坊主山。夏道はついていませんが冬にはよく登られていて、しかもとあるお客様がいたく興味をお持ちのようなので下見に行くことにしました。

幌加内町の細い道をたどり、除雪の最終点から歩き始めます。とても素直な尾根は、スキーでもスノーシューでも気持ちよく歩けそう。気が付くと、暗く曇っていた空は青空に変わり、 坊主山の名の通り真っ白に見える山頂にも太陽が当たるようになっていました。

その白い箇所に至ると、当然周囲の展望が開けます。振り返ると幌加内の町並みが。

坊主山山頂までは2時間ほど。山頂からはゆるやかに尾根が続き、その先にはほとんど同じ高さの犬牛別山が見えます。せっかくですから、展望の尾根歩きと行きましょう。

右も左も正面も、どちらを向いても景色を楽しめる30分。犬牛別山には雪に包まれたエゾマツが立ち並んでいます。

そして、すぐそばに一際目を惹く三頭山。この景色を見ながらお昼休憩をとりました。我ながら贅沢・・・。

坊主山からの下りは登りとは別の尾根をたどることにしました。目指すは和加山。和加山から南に下り、用水路沿いを車まで戻ります。

ぐるりと歩いて戻ってくると、空には一面の綿雲。スノーシューツアーにはぴったりの楽しい山でした。

暖かな朝、夕焼けの空

今日の旭川の最高気温は-0.2℃!ぎりぎり真冬日に踏みとどまってしまいましたが、それでも今年に入ってから一番高い気温となりました。

真冬に気温が0℃前後になるとそれは暖かく感じるもので、朝、家を出た瞬間に空気がぬるいと感じ、山の中では帽子を脱ぎ手袋を脱ぎしても汗が出るほど。昼になって気温が上がってくると暖かいというよりは暑いというほうがしっくりきます。

0℃以下の気温で暖かいとか暑いとかという感覚は“内地”の方には理解できないかもしれません。でも、日常的に-10℃以下で生活し、-20℃以下も今年はもう4回も体感しているわけです。ですから言ってみれば、最高気温35℃の数日後に15℃の日があるのと同じようなもので、だとすると0℃で暑がってもおかしくないと思いませんか?

さんざん汗だくになって下山した後の今日の夕焼け。久しぶりの暖かい一日を締めくくる夕陽。明日の気温はどうなるかな?

2008-01-26

サンピラーの朝

ダイヤモンドダストがきらきらしていた今日の朝。旭川は今年3度目の-20℃以下を記録しました。何気なく車を走らせていると、どうも常ならぬ場所が明るく光っているような。もしかして、サンピラー?

車を脇に寄せて停め、寒いのも気にせず窓を全開にして、カメラをぱちり。

冷え込みが厳しい、いわゆる“しばれる”朝。ときにはバッテリーがあがって困ってしまうこともありますが、こんなきれいな現象が見られるのですから、悪いことばかりではありませんね。

2008-01-25

鳴くよクマゲラ伏古山

“大荒れの北海道”なんて天気予報で言っていましたが、旭川周辺は穏やかなお天気。愛別町・協和温泉の裏山、伏古山へ行ってきました。

協和温泉の駐車場からスタートです。しばらくは沢沿いの林道を行き、1時間ほどで右手の尾根に取り付きます。

尾根上にはクマゲラの食痕が至る所に見られます。こんな低い山にも沢山いるものなんだなー、と思ったそのとき、「キョキョキョキョキョ」と鳴き声が聞こえてきました。目をやると、黒くて大きなクマゲラがすぐそばを通り過ぎて行くではないですか!やや離れた木にとまったクマゲラは、キョーンと一声。久々のクマゲラを、かなり近くで見られて、ちょっと興奮です。

そのまま尾根を登り続け、約2時間で山頂着。密生する木々のせいで、二等三角点の割に展望が効きません。

それでも木立の間から覗くようにして見ると・・・あれは中愛別山かな?

帰りは西側の尾根伝いに標高点713m台地を経由して。途中で伏古山が良く見える場所がありました。

旭川から40分程度で行けるコンパクトな山。クマゲラが住む自然豊かな山。伏古山はなかなか良い山です。

2008-01-23

雪片ひらひら、班溪幌内山

嵐の前の静けさ、荒天の前の好天。束の間の晴れを堪能するために芦別市は班溪幌内山へ登ってきました。

道道4号新城峠から農道に入り、双葉学園と横市牧場の間くらいに車を停めます。通行の邪魔にならないように道路脇を除雪して、と。出発前の一仕事ですね。

歩き出してしばらくは雑木林を縫う緩斜面の登り。地形図にない小さな沢地形が、スキーにはちとやっかいに感じます。南二線川を横切り、標高点772m目指して尾根に取り付き。ひいひい言いながら高度を上げると、徐々にあたりの木々が雪化粧を濃くしていくようです。

見上げるダケカンバの見事さと言ったら!青空の下の白い雪と白い樹皮は、冬ならでは。

標高700mを超えたあたりで、ひととき山頂部を眺めることができます。ここからは、ゆるやかな疎林の広尾根が待っています。木々を眺めながらゆったりお散歩気分で。

周囲の広葉樹より一際背の高いエゾマツが全身にびっしりと雪をまとって立っています。広い尾根を見渡すと、あちらこちらににょきにょき。

平らで広い山頂。3時間強かかりました。さて、どんな景色が見られるかな?

おお!旭岳ではありませんか!雲に上下を挟まれて、ちょうど高山帯の部分しか見えていませんが、あれは紛う方なき旭岳。愛別岳もちらりと見えていますね。

トムラウシから十勝連峰にかけても見えそうな感じですが、その方面は雲に隠れています。山以外では、旭川市から東川町までがよく見えます。・・・我が家はあの辺かな?なんて探すのも楽しいもの。

下りは標高点580mの尾根をたどることに。スキーで快適に滑降!・・・と言いたいところですが、気持ちよく滑れたのは標高600mくらいまで。その先は、シールを貼り直すほどではない微妙な凹凸と、行く手を阻むように生える小低木に悩まされ、ぐったり疲れ果てました。こういう地形はスノーシューの方が合っているかもしれませんね。

ともあれ、登りごたえもあり、変化に富み、景色も上々の班溪幌内山。3月以降のツアーに使えるかな?

2008-01-22

噴気口を動画で

このブログ、最近動画も投稿できるようになりまして。せっかくなので何かアップしたいと考えていたのですが、ようやくいいものを見つけてきましたよ。





姿見の池の近くの噴気口です。いつもモクモクと噴煙が上がっていて、火山の力強さを感じられる人気の場所です。風向きに気をつければ、すぐそばまで行くことができます。

やっぱり写真より動いている方が気分が出ますね。

2008-01-21

何とか無事

おかげさまで、車のバッテリーはその後なんとか無事に作動しています。シフトレバーも問題なしです。20日のツアーにはちゃんと使えました。とりあえずほっとしています。

とはいえ安心してもいられませんよね。いつまた同じ症状が出るかわかりませんから。バッテリーは交換して、シフトレバーは・・・どこかで見てもらわないとなあ。

2008-01-19

酷寒の朝の悲喜劇

強烈な放射冷却で最低気温-25.7℃と、今冬一番を更新した今日の旭川。放射冷却が起こるくらいですから、お天気は良く風の弱い絶好のツアー日和です。はりきって出発!と思ったそのとき。

ぶるぶる・ぶる・ぶ・る・・・

ああ!なんということでしょう!車のバッテリーがあがってしまいました!あわててJAFに電話すると、到着まで1時間半もかかるとか。どうやら旭川中の車にトラブルが発生し大混雑しているようです。結局、待ち合わせでいらしたお客様の車に助けていただき事なきを得、さあ今度こそはりきって出発!と思ったそのとき。

えい、えい、ええい。

ああ!もう何で!今度はシフトレバーが動かない!ちゃんとブレーキは踏んでいるし、ストップランプも点いているのに。こんなことは初めてで、いったいどうやって対処すればよいやらわかりません。ともあれ、しばらくエンジンを回して暖めていると、普段とは違ってえらく重いながらも、なんとか動くようにはなりました。さあ、今度こそはりきって出発・・・というわけにもいきませんよねぇ。

だって、青息吐息のこんな状態では、登山口までたどり着けるとしても帰りにキチンと動くものか心配でなりませんから。そんなわけで、最後の手段、佐久間から車を借りることにしました。

連絡を入れて待つこと20分。普通にエンジンがかかって普通にシフトレバーが動く車に乗って、颯爽とやって来た佐久間には後光が射しているように見えました。ありがたやありがたや。車を乗り換えて、今度こそようやくようやく出発することができました。

予定よりも1時間遅れ、お待たせしたお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしました。今後、こんなことのないように・・・なければいいなあ。明日はキチンと動きますように!

2008-01-18

月を見上げて

今日は初めての試み、スノーシューを使ってのナイトハイクの日。旭川市の市街地に寄り添う嵐山へ行ってきました。

きゅっと引き締まった冷気が夜景をすっきりと見せ、雲の無い空には上限の月。冴え冴えと光る月は雪の斜面を明るく照らし、木々がつくる微妙な陰影がなんとも幻想的です。

いつまでも歩いていたくなるような、月影さやかな夜でした。

2008-01-17

今冬一番

今日の「旭川の最低気温は-21℃」と、昨日の天気予報で言っていました。

-21℃・・・。

どうやら今シーズン一番の冷え込みとなりそうで、それも久々の-20℃越えということで、妙に盛り上がってしまいます。

日出時刻の直前、6時50分頃。おそらく最も気温が下がると思われる時刻に、気温計を持って外へ出てしまいました。

結果、気温計が示したのは-19.8℃。大台越えは果たせませんでしたが、最近の旭川ではなかなか見られない数字に満足。

なお、気象庁の計測によると、7時19分に-23.8℃を記録したようです。

車の窓ガラスにびっしり霜が着くのも寒い日の朝らしいものです。

身が引き締まるような冷気は、冬らしくて結構好みです。

2008-01-14

雪の威力

積雪の状態によって登り下りする時間に大きな違いが出てくるのが冬の山。雪が固く締まっていれば夏道よりも快適に歩けることもありますし、深い深い雪が積もっていればそれはそれは大変な労力をかけて歩かなければなりません。

たとえば噛伊尻。タカス峠から登る往復6km、累積標高390mという低山の場合。

昨年3月に歩いたときには、往復で3時間45分しか掛かりませんでした。うっすらと新雪が乗っていましたが、足が潜ることもなく、のんびり登ってゆったり下って、昼過ぎには下山していました。

ところが、一昨日。重く湿った雪が膝上まで積もり、一足ごとに力を込めなければなりません。登り下りに要した時間は6時間にもなりました。登りだけでもなんと3時間40分かかっています。

雪が落ち着いていない1月はどこの山に行っても苦労しがち。深い雪を楽しめる喜びと、深い雪にもたらされる疲労の間で揺れ動く季節です。

2008-01-11

長い長い天幕山への道

1月に入ってから一番の冷え込みとなった昨日。上川町の天幕山へ行ってきました。前日スノーシューだったのでこの日はスキーです。

天幕橋のたもとに車を置き、林道を北上して、橋を越えたところで山頂から西に延びる尾根に取り付くという予定でしたが・・・。

天幕橋付近は積雪でとても駐車できる様子ではなく、ぐるっとまわってリサイクル施設脇からスタートすることに。これで往復3km余分に歩くことになってしまいました。10時ちょうどに出発です。

スタート地点から4kmは延々と林道が続きます。出発から2時間経ってようやく尾根に取り付けました。低い雲に覆われていて景色も見えませんし、林道2時間はさすがに飽きます。

尾根もまた歩きにくいこと!積雪が少なく笹や低木が顔を出していますし、なにより針葉樹が密に生えていて、スキーの取り回しに難儀します。こういう斜面はスノーシューの方が向いているんですよね。

ぜいぜい言いながらも少しずつ高度を上げると、標高800mあたりでダケカンバ帯に入り、ぐっと歩きやすくなります。傾斜も緩くなり、ほぼ直登できました。

標高890mの小ピークでわずかに展望が開けます。山頂までは一登りを残すのみ。

天幕山到着は14時30分。積雪少なめとはいえ4時間以上の一人ラッセルはほとんど修行ですね。しかも山頂での展望はナシ。さらにデジカメのバッテリー切れで写真を撮ることもあたわず。予備電池も2つ用意してありましたが、そちらも×。寒すぎたのかなあ。

風雪が強まってきたので10分ほど滞在してすぐ下山にかかります。灌木がうるさくてお世辞にもスキー滑降に向いているとは言えませんが、それでも登りに比べれば遙かに快適に滑り降り、30分ほどで尾根に取り付いた地点へ。

ここからの林道歩きが長かった・・・。途中で日が暮れてしまい、真っ暗な中をトボトボと。車へたどり着いたのは17時過ぎてました。全行程7時間12分。ああ疲れた。

2008-01-09

旭川最西端を目指して

旭川市の(ほぼ)最西端・二等三角点“鷹泊”を目指して、江丹別峠からスノーシューで歩いてきました。

江丹別峠の駐車スペースから出発です。停めたばかりの車がすぐに真っ白になるくらい雪がわしわし降っています。気温もこれからグングン下がっていくとか。

ルートは徹頭徹尾疎林の広くて緩い尾根。 積雪は平均すると膝下くらいでした。若干重くて歩きにくい雪を、一人黙々とラッセルし続けます。これがまたいい筋トレになるんです。

ちょうど2時間で二等三角点“鷹泊”着。広い尾根はこの三角点に向けて徐々に集約されていき、最終的には雪庇ができるほどの斜面となりました。

山頂の目印は稜線ぎりぎりに、ぽつんと生えているこの木。今日は吹雪いて展望が効きませんでしたが、視線を遮るものもありませんし、この感じなら遠くまで良く見えそうです。

カシミール先生によると、晴れていればこんな風に見えるようです。これはまるで北大雪~表大雪~十勝連峰の展望台じゃあないですか!さすが二等三角点!

強風吹きすさぶ稜線で、ツェルトを被ってお昼休み。ずっと白一色の世界にいると、どぎつい黄色も心休まる色に思えるから不思議なものです。

1月26日のツアー本番には、景色を堪能できるかな?

2008-01-08

夜の嵐山

今シーズンのスノーシュープログラムには、“嵐山ナイトハイク”という新コースが加わりました。雪灯りを頼りに夜の山を楽しもうという趣向です。今日はその下見に行ってきたのですが・・・


あああ。またやってしまいました。スノーシューを持って行くのを忘れてしまったのです・・・。冬でも歩く人が多く踏み跡のついている嵐山だからスノーシュー無しでもなんとかなったものの、これが仕事の日だったら目も当てられません。こんな大事なものを忘れるだなんて、まだ正月気分が抜けていないのでしょうか。

スタート地点の嵐山公園センター 近くにはいくつか街灯があり、周囲の木々を幻想的に照らしています。遠くでシカが鳴いていたり、樹上でガサガサという音が聞こえたり。昼間ならなんてことはない公園なのですが、辺りが暗くなっただけでどこか厳かな雰囲気が感じられます。

雪灯りというのは思いの外明るいもので、夜でもヘッドライトを点けることなく歩くことができます。踏み跡をたどって楽々山頂へ。展望台からは旭川の夜景が間近に。

カメラを動かしながら撮影するとこんなに明るくなったりして面白いものです。しばらく夜景を堪能してから下りにかかります。

結局上り下りとも人と会うことはなく、静かな静かな夜の山を独り占めしてきました。

2008-01-05

ハートフルなツアー初め

2008年のツアー初めは東川町はキトウシ山。思いがけない青空と、ポカポカの陽光と、そして誰かが描いていった“ハート”に迎えられ、楽しい一日となりました。

きちんと真心を込めたツアーを、今年も行っていきたいと思います。

2008-01-01

新年を迎えて青空

年末年始は大荒れ、なんて天気予報が出ていましたが、帰省先の札幌近辺ではご覧の通り、青空の元日となりました。遠くには夕張岳が見えています。ぽかぽか太陽もあたたかく、こんなに穏やかな新年を迎えられたのは久しぶりではないでしょうか?

近くの小さな神社に初詣へ。

今日のこの青空のように、今年の山行がお天気に恵まれますように。