2007-03-29

雪原越しの大雪山


1月以来の摺鉢山に行ってきました。前回は「快晴のち曇り」という感じで、結局ほとんど展望が効きませんでしたが、今日は全くの逆で「曇りのち晴」。登るに連れて青空が増えていくのは気持ちの良いものです。

山頂に着く頃にはぽかぽか太陽が一面に。あまりにも暖かくて1時間ほどごろごろ休憩してしまいました。そういえばちょっと記憶が飛んでいるような・・・

帰りがけ、大雪原越しに見た大雪山。北鎮岳を中心として、右に永山岳、左に黒岳という私にはちょっと見慣れない山容となっています。この角度から見るのもいいですね。ほんと大雪山はどこから見ても絵になります。

どんどん雲が消えていっていたので、もう少し待っていれば全体が見渡せたのかもしれません。天気の良い日に写真撮影に来たい山です。

衣替え

ここ1週間、夏用の雨具を着て山に行くようになりました。冬物と比べると薄くて軽くて、おまけに色合いも鮮やかで、着ているだけで軽やかな気分になります。

日によってはまだ冬物を着ることもあるでしょうが、こうやって徐々に夏山シーズンが近づいてくるのですね。

2007-03-28

春うらら

今日の旭川の積雪深は7cm。平年の16%しかないそうで、街中からはすっかり雪がなくなってきました。我が家の駐車場も1週間ほど前に雪が消え全面アスファルトが顔を出しました。気分はすっかり春です。

そうなると、山で見る景色もいちいち春めいて見えるもの。

雪の上に映る木の陰も、

すっかりしぼんだナナカマドの実も。

よくよく見れば、冬に見てきた風景とたいして違いがないような気もしますが、でも、どこかしら春なんですよね。強くなってきた陽光がそう見せるのでしょうか、それとも暖かくなってきたからそう感じてしまうのでしょうか。

中愛別山再訪

今週末のツアーの目的地、中愛別山へ下見に行ってきました。1月にスキーで登っているので、今日は本番にも使用するスノーシューで登ります。

1月と違うのはまず気温。今日は太陽が出ていたこともあって暖かいこと。登りは汗が止まりません。そして雪質も当然違います。ふわふわの雪はもうどこにもなく、堅く締まった雪の上を歩くことになります。雪を漕がなくてよいので登りがかなり楽でした。山頂までの所要時間は1月で3時間でしたが、今日は1時間30分ほど。ちょうど半分の時間で登れてしまいました。

今は1年で最も楽に登れる時期なんでしょうね。

登りに使った尾根は、始め緩くのちやや急にそしてまた緩く。登り終えて緩やかになったところで中愛別山が間近に見えます。

山頂へ続く平らな尾根。ふりむくと愛別町方面の展望が広がります。

中愛別山ツアーは今週土曜日。ここのところ3週連続土曜日は好天なので、今週も期待しちゃいましょう。

2007-03-25

パソコン改造

冬のあいだ続いていた引きもり生活も、残すところあと一週間。引きこもり生活の最終仕上げとしてパソコンの改造を行った。ほとんど"オタク"である。

2007-03-24

英語メールにとほほ

旭岳でスノーシューハイクをしたいのですが、というお問い合わせメールを“英語”でいただき、その方とのやりとりに四苦八苦しております。

英文を読むことに関してはそんなに苦労はいらないのですが、いざ返事を書こうとするとこれはもうおおごとです。そもそも得意ではない上に、英語でメールを書くなんてここ何年もご無沙汰なのです。以前は拙いなりにできていたことが全部頭の中から抜け落ちていて、日本語ならものの2~3分で書き終わる内容にその何倍もの時間がかかってしまいます。全然たいしたこと書いていないだけに、疲れも倍増という感じ・・・。

まあ、山楽舎BEARがワールドワイドな活躍をする第一歩と思って、がんばることにします。

2007-03-22

和寒山

暖かく天気が良くなりそうなので、前々から気になっていた和寒山へ行くことにしました。あまり標高は高くないのですが、一等三角点が設置されている山です。

真ん中のやや高くなっているのが山頂です。北電の反射板がよく目立っています。今日は左側の尾根から登り、ぐるり回って右側の尾根から降りてくることにしました。

出発は塩狩駅から。線路を渡ってスノーシューを履き除雪されていない道をたどります。しばらくすると高速道路が現れ、その下をくぐっていくことに。線路やら高速やら、およそスノーシュー散策とは関係のないものばかり出てきて、ちょっと新鮮。

山頂は平らで広くてもちろん見晴しがいいです。ここをゆるーりと歩けるだけでも来た甲斐があるというもの。

特に西側の山はよく見えます。お、あれは昨日歩いた噛伊尻かな?

天気はばっちり、予想以上の好天です。ダケカンバもどことなく力に満ちているように見えます。

来シーズンのスノーシューツアーにぜひ加えたい和寒山でした。

春・三題

今日は山を歩いていても暑いくらいの陽気でした。アウターは上下とも脱ぎ捨て、腕をまくっていても寒くない。むしろあたたかなそよ風が気持ちいいくらい。

ぷかぷか浮かぶ綿雲に春を感じ、

さらさらと流れる小川にも春を感じ、

そして、とうとう見つけました!リュウキンカの芽吹きです。これに春を感じずにどうする。

春をいっぱい吸いこんで帰ってきました。

再考「山のトイレ問題」

山岳ガイドという仕事柄、登山にくるお客さんにはできるだけ携帯トイレを使うようにお願いしているし、持っていない人には販売もしている。とはいえ、携帯トイレを使いさえすれば「山のトイレ問題」がすべて解決するわけではないし、携帯トイレを使うこと自体がじつは「問題」なのではないかと常々思っていた。→続きを読む

2007-03-21

冬芽ほころぶ

春らしい暖かい日が続いています。歩道の雪がなくなり自転車をよく見かけるようになりましたし、街行く人の服装も軽やかです。

もちろん山でも春の準備がちゃくちゃくと進んでいます。
ホオノキの冬芽。触るとふにゅふにゅと柔らかく、先端がわずかに裂け始めていて中の若葉が今にも飛び出てきそうです。

続いてオオカメノキ。両脇の葉っぱになる部分を近づいてよーく見てみると、うぐいす餅のようにうっすら緑色に染まってきていました。

低山の春はもうそこまで来ているみたいですよ。

再びスノーモビル

旭川の北、タカス峠から噛伊尻という山に登ってきました。ゆるい稜線をたどるのんびりコースなのですが、そういう山はスノーモビルもお好きなようで。週末に走ったであろう跡がついていました。

その走った跡に、ちょっとイヤなものを見つけてしまいました。バナナの皮とタバコの灰とタバコの箱と・・・。

スノーシューだろうが山スキーだろうがスノーモビルだろうが、マナーを守って遊ぶ分には問題はない、みんなで山を楽しみましょう、というのが今のところの私見です。が、ゴミを捨てていくのはいただけません。

山に入る以上最低限のマナーは守りたいものです。

快適スキーシュー

ツアーにご参加のお客様がお持ちになった新兵器“スキーシュー”。歩けて滑れるスノーシューとスキーの中間の雪遊び道具です。

ちょっと履かせてもらったのですが、これ、面白いです。山スキーよりも取り回しが良く、スノーシューよりも下る楽しみがある。急斜面の上り下りは苦手のようですが、緩い斜面が続く山なら最高のお供となるでしょう。前から気になってはいましたが、一気に欲しくなってしまいました。

お値段は、秀岳荘で35280円。これでもう少しお手頃価格なら・・・

2007-03-19

大雪山にも「不都合な真実」

 各地で記録的な暖冬になったこの冬——。何かがおかしいと感じている人は多いハズだ。そんな背景があってか、アル・ゴアの映画『不都合な真実』が大きな反響を呼んでいるという。2001年5月の第1号での指摘から『大雪Watching』では、温暖化=気候変動が大きなテーマになっているが、ここに来て、わが大雪山でも、気候変動に起因するのではないかと思われる「不都合な真実」が、研究者によって指摘されている。→続きを読む

雪崩

また痛ましい事故が起きましたね。積丹岳でスノーモビルが雪崩に巻き込まれ4名が亡くなりました。

今回はスノーモビルの事故でしたが、まったくの他人事としてはいけません。我が身を振り返って、これからも常に細心の注意を払って冬山に入るようにしなければ・・・。

2007-03-18

スノーモビル

冬路山山頂。のんびりお昼を食べていると、どこからか轟音が響いてきます。何の音かなあと思ったのも束の間、目の前をぶんぶん通り過ぎていったのはスノーモビルでした。
それも10台以上の集団です。

冬路山はスノーモビル乗り入れ規制区域ではありませんので、これは法律上問題のある行為ではありません。通り過ぎる際、スピードを緩めてくれましたし、お互い挨拶もしましたので、マナー的にも立派と言えるでしょう。

ただ、帰り道の尾根が、多数のスノーモビルによってまるで舗装したかのように圧雪されていたのは、ちょっと悲しく感じました。

静かに自然を楽しみたいスノーシューやスキーの登山者と、豪快に爽快に走り回りたいスノーモビラーと。お互いに気持ちよく遊ぶためには、今後、人力移動と動力移動というレクリエーション手段による棲み分けを考えていくべきなのかもしれません。

お誕生日

お誕生日のちょうどその日にツアーにご参加くださった場合、山楽舎BEARでは全力でお祝いさせていただいています。こんな風に。

バースデーケーキを山頂までお持ちして、参加されたみなさんと幸せのお裾分け。ザックに入れたケーキが崩れないよう、細心の注意を払って歩きました。

山中でお誕生会を開催させていただいたのは、これで2年ぶりお2人目。おめでたい日をご一緒できて嬉しい限りです。

次はどなたのお誕生日に臨席させていただけるかな?

2007-03-17

山行報告

多忙のため昨年中に書ききれなかった山行報告を『大雪山Fieldnotes』に順次アップしています。ご覧ください。

2007-03-15

噂の真相

『大雪ジャーナル』に高木直子さんのインタビューをアップしました。一昨年夏まで層雲峡ビジターセンターで職員として働いていていた高木さんが、層雲峡を去ることを決めた理由について、深く掘り下げてお送りします。続きを読む→

グチ

ここのところしばらく山にも行かずに家に引きこもってます。ちょっと勉強しなければならないことがあって、関連書籍を読み漁ったり関係省庁のHPから情報を得たりと目が疲れる日々です。

日常的に読む本で不便を感じることはありませんが、ちょっと専門的なものを探そうとすると、痛感するのが図書館の蔵書と書店の品揃えの貧弱さ。一応その分野の本があるにはあるのですが、内容を見比べて選ぶほどの数とはとても言えません。旭川は北海道第二の都市なんですけどね・・・。

ネット通販にしても見比べることができないのは同様ですし。近々札幌まで出ないとダメなのかなあ。

2007-03-11

おいしい水の危機

確定申告作業の合間に(というより、現実逃避的に)久々に「大雪Watching」を更新しました。今回は先日竣工した忠別ダムと「水」について検証してみました。続きはこちらへ

心遣い

上米飯山というごくごくマイナーな山へツアーで行ってきました。ほとんど訪れる人もいないような山頂には当然山名を表す標識はありません。そこで参加されたお客様がお持ちになったのは・・・


お手製の標識。厚紙でできているこの簡易標識、山頂に置いてくることが目的なのではなく、記念写真用というのがスマートなところ。撮り終えたら再びザックにしまい持ち帰るのです。

立派な標識を作って持ってきて、そのまま山に置いてくるという例がよく見られます。山によってはそんな標識が二つも三つもぶら下がっていることもあります。呆れたことにガイド会社の名前が明記してある標識も見たこともあります。

標識ってそんなに必要なものなのでしょうか?持ち込んだものは持ち帰るというのが山の基本であり、マナーなのではないでしょうか。

標識一つとっても、山に対する心遣いが現れるものなのです。

2007-03-10

春だ春だ春がもうそこまで来ている

川のせせらぎが雪をとかし木の芽もほのかにふくらんでいる春ですよ。


比布は北嶺山の林間にて、大きな木の根本にぽっかりと地面がのぞいていました。太陽はぽかぽかあったかだし、風もぬくいし、そろそろ花でも咲きそうな感じ。今年の春は早く来そうです。

2007-03-09

金曜日はフレップの日

二月中旬から「閉店」している天然酵母パンのお店『フレップ』。店の前を通っても、「お休み」の看板が出ていて、どこから見ても休業中なのだが、じつは金曜日だけ"営業"している。道の駅「道草館」の物産コーナーへの納品の関係上、金曜日だけはいままでのお店でパンを焼いているのだ。「開業」していた頃にくらべて、ラインナップはかなり減り、フランスパン、食パン、ゴーダチーズパンのほかに菓子パンをすこし置いている程度だが、予約すれば焼いてもらえる。いきなり尋ねてもパンがないかも知れないので、詳しくはお店へお問い合わせを。
TEL&FAX 0166-82-4089「田舎パン フレップ」

2007-03-02

晴れ続き・音江山

昨日に続き今日も良い天気が続くということで、深川は音江山へと行ってきました。

除雪の最終地点は採石場。駐車の許可を得るため事務所に立ち寄ると、「登山の人かい?毎日来るねえ」。ここのところ天気続きなので、平日でも誰か彼か登りに来ているのでしょう。ルート上にはくっきりとスキーで歩いた跡が残っています。

本当に今日もいい天気。太陽がまぶしいほどです。最近ほとんど降雪がないため、この陽光と相まって完全に春山の感覚です。

林の中登っていき、ほっと一息振り向くと、石狩川と平野を隔てて暑寒別の山々。

もう一登りぐいっと行くと展望の良い山頂に到着です。増毛山地・樺戸山地・夕張山地・十勝連峰・表大雪とぐるり360°見渡せる最高の展望の山です。この辺の主要な山はほとんど見えちゃいます。

ちょっと遠くに霞んでいる旭岳。

雪がかたく滑りには向かなくなっているのだけが残念でした。

2007-03-01

黒岳、春の陽射し

絶好の好天に恵まれた今日、ちょいと層雲峡へと足を伸ばしました。黒岳を目指すためです。

道すがら白く輝く大雪山がいろいろな角度から望まれ、気分をかき立てられつつ、1時間ほどで層雲峡に到着。

黒岳5合目、ロープウェイ山頂駅からの眺め。青い空を鋭角に切り取る白銀の黒岳。

リフトで7合目まで行き、そこからようやくスキーで歩き始めます。風で固められた雪の上に5センチほど新雪が積もっている感じで、シールが効かずずるずる横滑りします。スノーシューのほうが良かったかなあ。

ダケカンバ帯はまだ何とか登れたのですが、黒岳の肩まできてあまりにも滑るので登頂をあきらめました。良い景色が期待できただけに残念・・・

北大雪は終始ばっちり見えていました。どーんと存在感のあるニセイカウシペ。他にも天塩岳、屏風岳、武利岳、武華山などがくっきりはっきりと。

下りは層雲峡まで標高差1100mを一気に滑り降りました。黒岳山頂はまた今度。

覚醒

小学生のころは勉強が大好きで、というよりはむしろ勉強はパズルゲームのようなもので本当に楽しいものでした。どのくらい好きだったかというと、夏休み用に出された大量の宿題を、夏休みが始まる前、終業式の日には全部終えていたことがあったほどです。宿題を渡された次の休み時間には、もう手をつけていたような記憶があります。

どうしてこんな昔語りをしたかというと。

今日、確定申告の書類を提出したのです!なんと締め切りより2週間も早く!例年だと、締め切りぎりぎりになってようやく重い腰をあげ、提出は最終日というような体たらくでしたが、今年はひと味違います。やればできる子だったんです。遠い昔のことを思い出してしまいました。

これから何でもこの調子で早め早めにできるといいのですが。