2006-12-31

1年を振り返る

あとわずかで2007年を迎えるに当たり、今年1年間を振り返っておかなければなりますまい。2006年を簡単に表すと、シーズン長期化とツアー広域化の1年、と言えるかもしれません。

1)シーズン長期化
昨年の山楽舎夏山シーズンは、6月の夏山開きにあわせて始まり、初雪舞う10月半ばに終わりました。それでも一昨年に比べれば、前後2~3週間ずつは延びているのですが、まだまだ物足りない。お客様からも「もっと長く山に登りたい」という声も聞こえてきましたし、今年はさらに延ばして5月末から11月半ばまでと、昨年より1ヶ月半ほど長くなりました。

2)ツアー広域化
より早くからより遅くまで登山をするとなると、当然ツアーの目的地となる山も変わってきます。大雪山のような2000m級の山ですと5月はまだ雪山ですし11月はもう冬山になっているため(当然そういう山も楽しいのですが)、簡単に登山を楽しむには1000m前後の低い山を目指す必要があるのです。自然と低い山のある遠くの山域へと向かうことになります。三頭山・ピッシリ山などの道北の山や黄金山・ピンネシリなどの増毛・樺戸の山は今年よく通ったものです。以前はほとんど全てのツアーを表大雪で行っていたことを考えると、ずいぶん遠出するようになりました。

以上2つは、4~5年前から始まり徐々に進行してきた流れですが、昨年・今年で一気に顕在化した印象です。来年はスノーシューツアーも広域化を進める予定ですし、この流れはまだまだ続くでしょう。

最後になりますが、シーズンの長期化もツアーの広域化も、ご参加くださるお客様がいらっしゃるからこそのものです。残雪輝く早春の山から新雪舞う晩秋の山まで、近郊の低山から片道3時間以上かかるはるかな山まで、半日程度の気軽な山から2泊・3泊もの山中泊まで、今年もたくさんの山にお付き合いいただき本当にありがとうございました。深く深く感謝いたします。

2006-12-29

データで見る山楽舎 (7)登山口までの距離

今日で最後となるデータで見る山楽舎。最終回のテーマは“登山口までの距離”です。

東川にある山楽舎BEAR事務所から旭川駅を経由して登山口にいたる往きと、その全く逆コースになる帰りを足して、往復の距離を計算しました。

では、行ってみましょう。登山口までの距離ベスト5。



2006年夏山ツアーの登山口までの距離ベスト5

順位 

登山口までの距離

ツアー目的地

催行日

336km

白雲山-天望山

6月4日

300km

ウペペサンケ

8月27日

270km

石狩岳

9月6日

254km

西クマネシリ岳

10月22日

238km

ウェンシリ

11月5日




第1位に君臨するのは然別湖畔の白雲山-天望山です。旭川から三国峠を越えて十勝支庁に入り、糠平を通り越してようやくたどりつく遠方の地、それが然別。山域でいうと東大雪となり、東川からは大雪山国立公園のちょうど反対側にあたります。日本最大の国立公園・大雪山をぐるり半周するだけあって、片道の所要時間はなんと3時間半!往復336km、ちょっとした旅ですな。

第2位から第4位まで、同様に東大雪の山々が並んでいます。ウペペサンケ・石狩岳・西クマネシリ岳、旭川から三国峠を越える山はどれも長距離ドライブが必要となるのですね。

第5位は道北からウェンシリ。238km。初めて行った時にはなんて遠い山だと思ったものですが、東大雪の山まで頻繁に通うようになった今、むしろ近くに感じるほどです。白雲山-天望山に行くより100kmも短いのですから当然ですね。

夏は毎日のようにこんな距離を走っていました。ガソリン代の高騰が痛かったものです・・・。

2006-12-26

ガス男

ロープウェイ乗車直前。今日は久々のいい天気! 雲一つ無く、晴れ渡る青い空。陽射しは暖かく、絶好の山日和です。たまーにやってくるこんな好天を逃すまじと、山頂を目指すことにしました。北海道で最も高いところから見渡す冬景色は何度見てもいいものです。

ロープウェイ姿見駅を出てすぐ。姿見平から仰ぎ見る旭岳。少し雲がかかるほうが絵になります。足首くらいまで埋まる雪をワシワシかき分けて上へ上へ。

なんじゃこりゃー!まったく視界が効きません!6合目にて。旭岳石室を過ぎたあたりからモクモク雲が湧いてきて、一瞬のうちにホワイトアウト。山頂に着くまで好天は持たなかったか・・・。いたしかたありません。ここからやや登ったところで引き返すことにしました。

で・・・。下山後がこれですよ。さっきのガスはどこへやら。またまたすっかり快晴になりました。がっくし。

登っている間だけガスが出るだなんて・・・。これではガス男と呼ばれても仕方ない?汚名を雪ぐ日は来るのでしょうか?

2006-12-25

データで見る山楽舎 (6)所要時間

残すところ後2回となったデータで見る山楽舎。何とか年内で終わりそうです。もう少しですのでお相手ください。今回は“所要時間”ベスト5です。

ここでいう“所要時間”とは、よくガイドブックなどに使われる“歩行時間”とは違い、歩く時間だけでなく途中で休憩する時間もお昼を食べる時間も全て含む、登山口を出発してから下山するまでの時間を指します。

では、行ってみましょう。累積標高ベスト5。


2006年夏山ツアーの所要時間ベスト5

順位 

累積標高

ツアー目的地

催行日

11時間15分

愛別岳
(愛山渓から)

8月5日

10時間32分

当麻岳-北鎮岳
(姿見から周遊)

8月26日

10時間25分

美瑛岳-美瑛富士
(望岳台から周遊)

7月30日

10時間23分

十勝岳-美瑛岳
(望岳台から周遊)

9月24日

10時間00分

オプタテシケ2日目
(美瑛富士小屋~オプ~登山口)

8月21日



今年最も長く山中にいたのは11時間15分の愛別岳でした。1日の半分近くを使わなければ行ってこられないのですから、ほんと大変な山です。とはいえ昨年、姿見駅から愛別岳往復した時には11時間30分かかっていますので、それにくらべると若干マシではあります。

第2位は当麻岳-北鎮岳(姿見から周遊)。10時間32分。先日ご紹介したように、今年の歩行距離No.1のコースです。長くて大変ではありますが、雄大な風景を眺められる表大雪きっての名コースと自身を持ってお薦めしておきます。

第3位・第4位は、美瑛岳-美瑛富士(望岳台から周遊)、十勝岳-美瑛岳 (望岳台から周遊)と、どちらも美瑛岳がらみで10時間超。所要時間の差は2分しかありません。

第5位はオプタテシケ山中泊の2日目、美瑛富士小屋からオプタテシケを往復し登山口に帰るコースが入りました。実際には日帰りでも行ける山ですし、ここまでかからずに歩けるとは思います。10時間というのは、山頂での天気待ちとお昼休みに時間をとったためのことです。

個人的には、石狩岳がランクに入ってくる気がしていたのですが、意外と時間がかかっていなかったようです。ちゃんと数字を出してみるのは大事なんですね。

2006-12-23

スノーシュー・コースプランGUIDE

山と渓谷社社より『スノーシュー・コースプランGUIDE』が出版されました。大雪山旭岳のページを佐久間が担当しております。詳しくは山と渓谷社のサイトへ。

2006-12-22

データで見る山楽舎 (5)累積標高

ぽつりぽつりとまだまだ続くデータで見る山楽舎。今回は“累積標高”ベスト5。

山というのは山頂に向かう時でも登りっぱなしというわけにはいきません。せっかく登ったのに下ったり、そこをまた登り返したりして頂を極めるのです。登山口から山頂まで、1回下ろうが何しようが、登った高さを足していったものが“累積標高”です。 たとえば標高0mから標高1000mの山頂まで登る場合、標高差は単純計算で1000mですが、累積標高は登山道の起伏の多さによって1500mになったり2000mになったりすることもあるわけです。

では、行ってみましょう。累積標高ベスト5。


2006年夏山ツアーの累積標高ベスト5

順位 

累積標高

ツアー目的地

催行日

1567m

十勝岳-美瑛岳
(望岳台から周遊)

9月24日

1563m

愛別岳
(愛山渓から)

8月5日

1522m

美瑛岳-美瑛富士
(望岳台から周遊)

7月30日

1344m

黒岳-お鉢平
(層雲峡から周遊)

7月17日

1304m

暑寒別岳
(暑寒コース)

6月30日



第1位は、1567mで十勝岳-美瑛岳(望岳台から周遊)。一度十勝岳の山頂に登り、やや下って美瑛岳に登りかえし、そこからの下山中にも登り返しが何度も出てきます。確かに疲れるコースではありますが、ここが1位と言われると、ちょっと意外な感じもします。

第2位はほんの4mの差で愛別岳(愛山渓から)がランクイン。これはほとんど誤差ですね。何度か測りなおしたらこちらが一番になるかもしれません。そのくらいわずかな差です。ここは愛山渓からの延々とした登りが標高を稼いでいます。そして最後に愛別岳への登り返し。体調を整えて行きたい手強い山です。

第3位は美瑛岳-美瑛富士(望岳台から周遊)。ふたたび美瑛岳が顔を出しました。1522mと、ここまでが1500m台となります。雲ノ平から美瑛岳を見ると、あそこまで下ってあそこまで登り返すの・・・?と一瞬気が遠くなるほどの標高差です。美瑛岳の山頂まで頑張っていったとしましょう。そこからさらに美瑛富士への登り返しが待っているのですよ。ふふふ。

4位と5位には対照的な山が並びました。黒岳からお鉢平は単純な標高差はさほどではないものの、登ったり下ったりが多いコース。暑寒別岳はもう単純に標高差がすごいコースですね。

さて、来年はこれ以上の数字が出てくるのでしょうか?

映画『蟻の兵隊』

 先日札幌で、「日本軍山西省残留問題」をライフワークとして追い続けている元日本兵・奥村和一さんを描いたドキュメンタリー映画『蟻の兵隊』を観た。
 小泉・阿部という右翼政権が押し進めている日本軍国化政策のおかけで、いまや「戦前」と言ってもいい時代になってしまった2006年のこの時期に、六十年前に無惨な結果に終わった侵略戦争について、自分なりに考えをまとめてみようと行っている作業の過程でこの作品のことを知った。
 映画を見た後、帰ってからも、腹が立って眠れなかった。ポツダム宣言に違反して、敗戦後も軍の一部を中国に残して共産軍と戦わせ、戦犯逃れのためのアメリカとの裏取引のカードとして使った日本軍。共産軍との闘いに破れ、さらに捕虜として拘束された後にようやく戻った日本では、驚くことに「逃亡兵」扱いされる。「天皇陛下のために」と信じて闘った「戦後の闘い」は、自発的な残留と見なされたからだ。軍の命令で残留したはずが、「逃亡兵」とは!
 このままでは死んでも死に切れないという奥村さんは日本政府を相手に裁判をおこすが、最終的には最高裁に棄却されて敗訴する。
 この映画については、後日、稿を改めて書きたいと思う。

大雪山ワークショップの準備

来年1月9日に上川支庁で行われる「大雪山ワークショップ」。その最大の目玉は、何度もお伝えしている通り、山の寸劇「ウルちゃんが行く」なのですが、山楽舎BEARはそれだけではなくポスターも展示しちゃいます。その準備に行ってきました。上川支庁、正面玄関を入ってすぐの吹き抜けの広場が会場です。私たちの他にも、層雲峡ビジターセンター・旭岳ビジターセンター・旭岳ファンクラブ・大雪山自然学校などが出展しています。山の仲間たちが総出で作業を行いました。

あれ、この青を基調とした落ち着いていてかつ人目を惹くスタイリッシュなデザインのハイセンスなポスターはいったいどこのものでしょう・・・?はい!山楽舎BEARのものです。スノーシューの楽しさが伝わるよう、山にも行かず一生懸命作りました。

展示は12月25日(月)から年末年始の休みを挟んで1月9日(火)まで。上川支庁にお寄りの際はぜひご覧になってください。

2006-12-20

雪景色の美しさ

どうも天気が良くなりそうな気がしたので、今日は旭岳に行ってきました。スキーを持って、初滑りを楽しんで来ようという魂胆です。

旭岳方面に向かうのは10月中旬以来のことで、もちろん雪が積もってからは初となります。今年の春以来久しぶりに見た雪景色はなんとも言えずきれいなものでした。
ダケカンバの枝に細かく雪が着いた姿って、こんなに繊細で風情のあるものだったかなあ。と、まるで初めて雪景色を見たかのように、北国の人間にとって当たり前の風景にまでいちいち興味を惹かれてしまいます。生まれてこの方北海道以外で冬を過ごしたことがないというのに、妙に新鮮な気持ちで雪を見ることができました。

予想は外れてガスと雪の中の登りとなってしまったのですが、十分満足。雪よ、今年もありがとう。

2006-12-18

データで見る山楽舎 (4)歩行距離

データで見る山楽舎、今回から各プログラムについて見ていきます。第4回目のテーマは“歩行距離”。私たちはいったい1日の山行でどのくらいの距離を歩くものなんでしょう?歩行距離の長いものを上から5つならべてみました。

2006年夏山ツアーの歩行距離ベスト5

順位 

距離

ツアー目的地

催行日

18.0km

当麻岳-北鎮岳
(姿見から周遊)

8月26日

17.5km

ピッシリ山
(蕗の台コース)

10月27日

17.0km

暑寒別岳
(暑寒コース)

6月30日

16.4km

トムラウシ縦走2日目
(白雲小屋-ヒサゴ沼)

8月13日

16.3km

黒岳-お鉢平
(層雲峡から周遊)

7月17日


栄えある(?)第1位には、ロープウェイ姿見駅発着、当麻岳-北鎮岳周遊コースが輝きました。その距離18.0km。仕事で歩く場合15kmを超えると丸1日かかる仕事となり「今日はよく歩いたなあ」と感じますから、18.0kmというのはやはり長距離です。ご参加くださった皆さんもさぞお疲れになったのではないでしょうか。まあ、中にはけろっとして翌日のツアーにもご参加にされた方もいらっしゃるのですが。

第2位は僅差でピッシリ山(蕗の台コース)。17.5km。あまりメジャーとは言えない山が名を連ねました。ゆるゆると上り下りを繰り返す登山道、見えているのになかなか着かない山頂、という印象があります。抜群の景色を見ながら歩けばあっという間なのですが。

第3位は暑寒別岳。16.4km。個人的な印象ではもっと長いと思っていたので、3位というのはむしろ意外です。4位・5位にはそれぞれトムラウシ縦走2日目(白雲小屋-ヒサゴ沼)・黒岳-お鉢平(層雲峡から周遊)が入りました。

ちなみに今年最も短いコースは、黄金山の4.4km。1位の4分の1なんですね。

2006-12-17

データで見る山楽舎 (3)催行率

データで見る山楽舎、3回目はツアー催行率について見てみます。


2006年夏山ツアーの催行率

 

計画ツアー数(a)

催行ツアー数(b)

催行率(b/a)

65

51

 78.5

5月

100.0

6月

 77.8

7月

100.0

8月

14

13

 92.9

9月

12

11

 91.7

10月

14

 57.1

11月

 42.9



5月から11月の夏山シーズン全体では、 65ツアーを計画し、そのうち実際に催行されたのが51ツアー、なんらかの理由で中止されたものが14ツアーとなりました。催行率は78.5%。おおざっぱに言うと、10回に8回はツアーが催行されたことになります。ツアー中止の理由は大部分が天気(つまり雨)ですから、これはなかなか良い数字に思えます。

月別に細かく見ると、5月と7月の100%が目を惹きます。8月・9月も計画ツアー数が多いにもかかわらず催行率は9割を越えています。7~9月に注目すると中止となったツアーが2つしかないという驚くべき結果になっています。この3ヶ月間の晴天率が異常に良かったのかといえばそんなこともなく、天気との巡り合わせが良かったのでしょう。

一方、10月・11月の催行率はぐんと下がって5割程度となっています。この時期は催行人数に満たず中止となるツアーが出てくるのに加え、悪天が目立ったのが理由です。特に10月前半には4回連続で悪天によってツアーが中止され、それが大きく催行率を下げています。

悪天中止の際は日を改めてツアーを催行するということもありますが、お客様のご都合がそれを許さない場合も多々あります。まさに天気次第の催行率、山行ツアーは水物という結果となりました。

2006-12-15

データで見る山楽舎 (2)平均参加人数

前回示した通り、催行ツアーは51ツアー、参加人数はのべ150人、平均参加人数は2.9人というのが2006年夏山シーズンの結果です。 今回はそれをちょっと詳しく見てみます。



2006年夏山ツアーの平均参加人数

 

催行ツアー数(a)

参加人数(b)

平均参加人数(b/a)

51

150

2.9

5月

3.5

6月

25

3.6

7月

31

4.4

8月

13

33

2.5

9月

11

34

3.1

10月

12

1.5

11月

2.7




表は2006年夏山ツアーの平均参加人数を月別に見たものです。最多は7月の4.4人、最少は10月の1.5人、平均2.9人となっています。

7月はお花も最盛期を迎える登山のハイシーズンですから、参加人数が多くなるのもうなずけます。また10月以降は常に積雪との競争ですから、少なくなるのはやむを得ません。特に10月はそこそこ高い山が目的地となっていましたから、雪が積もっていても絶対登る、という方以外に敬遠されたのでしょう。一転して11月に多くなっているのは、標高1000m以下の低山を目指したため、雪の心配があまりなかったことが理由と推測できます。11月に次いで8月が低いのはちょっと驚きですが、これは8月に設定された山中泊ツアーの参加人数が少なかったためです。それを除外して計算すると、平均参加人数3.9人となり納得の数字となります(7月をピークとした山型のグラフができます)。山中泊ツアーについては、参加しやすい泊数や曜日、時季を考える必要があるかもしれません。

ちなみに昨年の夏山ツアーは6月から10月までしか行っておらず、5月・11月の催行は今年が初めての試みでした。残雪期と晩秋の登山の楽しさをご理解いただければ、この時期の参加人数はまだまだ多くなることでしょう。

2006-12-13

さくま as くま


山の寸劇「ウルちゃんが行く」熱烈練習中!の図。

週に1回程度の練習でいつも全員が集まれる訳ではありませんが、すこしずつ成果が現れてきているようです。最初はぎこちなかった演技も、ようやく見られるようになってきました。この分なら1月9日の本番もなんとかなるかな?

データで見る山楽舎 (1)

2006年夏山シーズンが終了して、はや1ヶ月が経とうとしています。ここらで今シーズンの夏山ツアーを振り返ることにしましょう。題して「データで見る山楽舎」。



夏山シーズンの催行ツアー数と参加人数

 

催行ツアー数

のべ参加人数

平均参加人数

2006年

51

150

2.9

2005年

34

110

3.2

2004年

16

64



表は夏山シーズン中にいくつのツアーを催行し、どれだけのお客様にご参加いただいたかを3年分まとめたものです。

2006年夏山シーズン中に催行されたツアーは全51ツアー、参加人数はのべ150人となりました。2005年と比較すると、ツアー数は17多くなり、参加人数も40人増えています。昨年より多くツアーを設定し、多くの方にご参加いただけたということです。山楽舎BEARが主催するオリジナルツアーを本格的にはじめたのは2004年。毎年着実に成長してきていることがわかります。

一方、1ツアーあたりの平均参加人数は年を追うごとに減ってきています。これは、最近最少催行人数を“1名”にし、お一人さまでもお申込があればツアーを催行することにしたためです。「1ツアーの参加人数を増やすよりも、のべ参加人数を増やしたい」というのが私たちの考えですから、この程度の減少であれば予想の範囲内です。

平均参加人数4~5人、のべ参加人数200人というのが当面の目標です。

2006-12-11

大雪山ワークショップ

来年1月9日に上川支庁で「大雪山ワークショップ」なる催しが行われます。

当日は、

・雪の結晶の観察
・動物の足あと図鑑づくり
・雪中たから探し
・冬芽観察
・大雪山写真展

などなど、いろいろ楽しそうなイベントが計画されているのですが、中でも絶対に見逃せないのが、山の寸劇「ウルちゃんが行く」。自然保護や登山と環境にまつわる問題を楽しく伝える環境教育劇、という内容もさることながら、最注目は豪華な出演陣。主演は佐久間弘・助演に土栄拓真。つまり、この劇に山楽舎BEARスタッフが総出で出演しているわけです。

これをきっかけにハリウッドから引く手数多になったらどうしよう、と今から心配になるほどの熱演が期待されます。入場無料!私と佐久間の勇姿をご覧になりに、ぜひぜひお越しください。

こちらからチラシをダウンロードできます。

2006-12-09

疲労困憊

何年ぶりのことでしょう。今日は久しぶりにサッカーをしてきました。東川町役場の方に誘われて、東神楽の体育館で和気藹々としたゲームです。

学生のころは毎日部活があってサッカーをしない日のほうが珍しいくらいだったものの、いまや観戦や指導ばかり。自分で実際にプレーするのはおそらく2~3年ぶりです。その時も2~3年ぶりのプレーだったので、結局ここ5~6年まともに球を蹴ってなかったということになります。

ほんの何試合かしただけでぐったり疲れてしまいました。ガイドといえば体を使う仕事で、忙しい時季には月に25日山に登ったりしているわけですから、一般の方と比べると体力はあります。でも、サッカーとは使う体力が違うのでしょうね。夕方帰宅するなり一眠り。体が休息を要求してきました。

今日は早く寝よう・・・

2006-12-06

帰ってきました

道南山旅と札幌帰省のためしばらく留守にしていました。1週間ほどネット環境もなく過ごしましたが、ようやく帰ってきましたので、さかのぼって更新しておきます。

久しぶりの旭川は、出発前とは見違えるような雪景色。部屋も冷え切っていましたし、主の居ないままほおって置かれた駐車場には積もるにまかせた雪がこんもり。帰るなり今冬初の雪かきをしました。

溜まっている事務仕事を終わらせたら、ご無沙汰している旭岳に遊びに・・・いえ、仕事に行きたいものです。スキーにしようか?スノーシューにしようか?悩ましい日々がまた始まります。

2006-12-01

道南山旅:4日目

恵山下山後、吹雪の中を車で北上。噴火湾沿いの道の駅「とようら」が昨日の宿。この時季さすがに他に車中泊する方はいないようですが、しんしんと降る雪の中で過ごす車中の夜には、独特の魅力があるように思います。

快適に過ごすには、やはり寒さ対策が肝要です。今回は、

 1)ダウン上下を着て
 2)冬用の寝袋+ブランケットを使い
 3)車の中でツェルト(簡易テント)を張る

ことでぐっすり眠ることができました。これだけやれば車の暖房を入れる必要は全くありません。深夜の冷気さえ楽しむことができます。

一夜明けて天気は落ち着いてきているようですが、豊浦まで北上してくると今度は登りたい山がありません。明後日は札幌で法事が待っていることもあり、山旅を終えることにしました。一路札幌へ。

結局、今回の道南山旅では4日間で1つしか山に登れませんでした。“山”旅としてはもの足りないし、なかなか行けない道南ですから、もったいない気もします。でも、普段見ない海沿いをずうっとドライブして、いい気分転換になったことは確かです。

今日から12月。冬山の季節はもう始まっています。

2006-11-30

道南山旅:3日目

夜明け前の函館は青空の下。ようやく今日は山に登ることができそうです。昨日通り過ぎてきた大千軒岳はあきらめて、手近なところで恵山を目指します。

海越しに恵山(618m)。この角度からは一見山に見えません。実際、一番歩くコースを使ってもたいした登りはなく、登山と言うよりは丘陵散策と言うほうがしっくりきます。

登山口は旧椴法華村の住宅地そばにあります。ここから恵山に登り、帰りは別コースを下って海沿いの車道を歩いて帰ることにしました。山を下りてすぐに海があると、どうしてもそこを歩きたくなってしまいます。

朝8時、未だ日陰の登山口はキーンと厳しい寒さに包まれています。気温はおそらく氷点下。積雪がない分より寒い感じがします。体が温まるまでは薄手のダウンジャケットが手放せません。

沢沿いの疎林を1時間ほど歩くと広い台地上のピーク(461m)に出ます。ここまで来ると辺りに高木はなく、すぐ側の海や遠くの山々がよく見えます。台地にはいくつかトレイルが確認できます。景色を楽しみながらゆるゆると歩くには最高の環境でしょう。

461mピーク真向かいに堂々とした恵山。旭岳に似た外観ですが、実際歩いてみると旭岳ほど落ち着いていない若い火山という印象を受けます。

461mピークから一度下り、いよいよ恵山に取り付きます。中腹から噴煙を間近に。

つづら折りの単調な登りに飽きつつも、眼下の海に励まされて山頂着。太陽燦々、海は青く。期待通りの景色を楽しめます。

山頂付近は広く平らで、ちょっとしたグラウンドのよう。もう少し暖かければのんびりと過ごしたいところですが、晴れているとはいえさすがに寒さが身に染みます。早々と下山にかかりました。

山旅3日目にしてようやく青空に恵まれましたが、下山後すぐに天気が崩れだし、車で移動を始めたころには猛吹雪になっていました。悪天の中の一瞬の晴れ間をうまく登山に使えたのですね。ちょっとタイミングがずれていたら、一度も山に登れないまま旭川に帰ることになっていたのかも・・・。

2006-11-29

道南山旅:2日目

今日は狩場山に登り、長いコースを歩く予定でしたが、案の定の悪天。日の出前に起きた瞬間、狩場山登山の中止が決まりました。

朝食後、大千軒岳に向けて南下開始したものの、荒れる日本海と吹きつける風雨に登山口まで移動する気力を喪失してしまいました・・・。こんな天気の中、山中に分け入る気力などなかなか出るものではありません。

そんなわけでさらにドライブ。何年かぶりの函館へ。車でぐるぐる走っていると、いつしか雨はやみ、星空が。

午後4時。五稜郭から見上げる函館山。

午後7時。函館の有名ファストフードチェーン・ラッキーピエロにて夕食。

道南“山”旅は今日で2日目。未だ山には登れず。ただドライブと観光するのみ。明日はどうなる?

2006-11-28

道南山旅:1日目

朝10時に札幌発。今日は島牧村まで移動すれば良いだけなので楽なもの。法定速度をきっちり守るのろのろドライブでも3時過ぎに目的地に到着しました。今宵は道の駅「よってけ!島牧」で夜を明かし、明日狩場山茂津多コースを登る予定です。

道の駅から見上げる狩場山方向。下界には雪は全くありませんが、山肌はほんのり白くなっています。1520mの山頂も当然雪に覆われていることでしょう。雪は慣れっこなので問題はないとして、気になるのはお天気・・・。天気予報でははっきり「崩れる」と言っていました。場合によっては登らずに移動ということになるかもしれません。

夕方4時過ぎには暗くなるこの時期の北海道。明日の好天を信じて、早々と7時就寝。おやすみなさーい。

2006-11-27

ぶらり道南一人山旅

昨年の夏山シーズン終了後、雌阿寒岳・摩周岳・斜里岳・羅臼岳と普段なかなか行く機会のない道東の山に登ってきました(詳しくはこちらの10月25日~10月30日)。

そんな一人慰労会を今年のシーズンオフにも行います。目指すのは道南。旭川からは道東以上に遠い未知の領域です。狩場山・大千軒岳あたりを登るつもりです。

もうすっかり寒い11月末ですが、道“南”だけにまだ冬になりきっていなかろうと、楽観的に出発を決めました。山の雪も大雪山よりは少ないでしょうし、車中泊についても寝袋さえいいものを使えば問題ありません。

ただ一つの気がかりは天気が悪そうなこと。今後1週間冬型の気圧配置が続くそうで・・・。昨年は1週間好天ばかりでしたが、今年はいったいどうなることやら。

まああまり気にしても仕方ありません。久々の旅へいざ!

2006-11-24

夏山シーズンの締めくくり

今年の夏山プログラムにご参加いただいたお客様をお招きして、今シーズンの山行を振り返るスライド上映会を行いました。山以外でお客様にお会いする数少ない機会ですから、私たちも楽しみにしている年に一度の催しです。

会場は昨年に続きトムテさん。東川町の外れにある静かで落ち着いたお店です。真っ白な雪景色の中、煉瓦色の外壁が目を惹きます。お店にたどり着くまでがちょっとわかりにくいかもしれませんが、ぜひ一度訪れてみてください。お気に入りのお店になること間違いなし。おすすめです。

前半は夏山プログラムの写真を楽しみ、その後美味しいお食事をいただき、最後にお茶などいただきながら秘蔵の写真を開陳しました。これは佐久間が大雪山の空撮写真をお見せしているところです。写真を見ながら皆でああでもないこうでもないと話していると、あっという間に過ぎていく4時間でした。

最後になりますが。今年ご参加いただいた多くのお客様に深く感謝いたします。来年も山の思い出作りにぜひごいっしょさせてください。

おっと、その前にスノーシュープログラムをお楽しみいただかなくては・・・。

2006-11-19

つつがなく終わりました

11月19日、黄金山ツアーをもって、2006年夏山プログラム(※)は全て終わりました。ご参加くださったすべてのお客様、ありがとうございました。来年5月まで夏山は一休み。12月後半からは、お待ちかねスノーシュープログラムが始まります。お楽しみに。


※山楽舎BEARの夏山プログラムとは、スノーシューなど冬用装備を使わない登山を指します。夏用登山靴だけで登れる山なら、残雪の上でも新雪の中でも断固“夏山”なのです。

2006-11-16

第3回大雪山国立公園管理計画検討会

新得町で行われた第3回大雪山国立公園管理計画検討会を傍聴してきました(第1回検討会の様子はこちら)。

そもそも“管理計画”とはなんぞや?というのが一般的な反応かと思いますが、詳しくはこちらを見ていただくとして、ともかくその計画とやらがこの度10年ぶりに大きく見直しされるのだそうです。大雪山に関わって仕事をしているものとして、これは聞き逃すわけにはいきません。旭川から新得までは片道3時間弱のドライブとなりますが、気合いをいれて行ってきました。

旭川はここのところおなじみの曇り空でしたが、富良野あたりの山は青空の下。富良野西岳もすっかり雪をかぶっています。ここまで所要1時間。まだ先は長いのです。

いい加減運転に飽きてきたころ、ようやく新得町着。蕎麦屋へ直行。新得と言えばソバ。これ基本。店に入った途端、見知った顔・顔・顔。午後から始まる会議を前に、ほとんどの出席者の方がこのお店で腹ごしらえをしていたようです。

新ソバをありがたくいただきます(一旦手を着けてから撮った写真ですが、お見苦しい点はご容赦を)。ソバ湯も飲み干して満足。

これじゃあまるで新得までソバを食べに行ったみたいですねえ・・・。いえ、ちゃんと会議も真面目に聞いて来ましたから・・・大丈夫ですから・・・。

ともあれ。今回の検討会での結果を基に、管理計画書(案)が公表され、パブリックコメントが受け付けられるそうです。おそらく12月~1月ころになると思いますが、皆さん、環境省にどしどし意見を出してあげましょう。将来の大雪山のために。

2006-11-14

暖かいとおもったら…

以下は「全国地球温暖化防止活動推進センターメールニュース」からの転載です。

地球の気温が氷河期以降もっとも暑く
アメリカ航空宇宙局(NASA)は、地球の気温が氷河期以降もっとも上がっているという研究結果を発表しました。特にここ30年間の気温の上昇はとても早く地球の気温は1万2千年前の氷河期以降、最も高いレベルをも超えつつあります。NASAゴダード宇宙科学研究所のハンセン博士ら研究者は「地球温暖化が進んでさらに2〜3度気温が上がると、地球は今とはまったくちがう惑星になるだろう。これほどまでに温かかったのは約300万年前。そのころは海面が今より25mくらい高かったと思われる」としています。
http://www.nasa.gov/vision/earth/environment/world_warmth.html
(英語ページ)

これぞ官僚!

やらせ質問とやらせ動員が発覚し、政府による世論操作の企みがバレた「タウンミーティング」。こんな姑息な手を使ってまで教育基本法を変える必要があるのかと、疑問をもっている人は少なくないのではないだろうか。多くの問題を抱えた法案をむりやり成立させるのは理不尽だ、是非慎重審議をお願いしたいという旨のメールを送った。いくつかの団体や個人から返信をいただいたが、そのなかでも出色の出来映えは、やはり文部科学省の回答だった。以下がその全文である。

文部科学省です。この度はご意見等を頂きありがとうございました。
頂いたご意見等は今後の文部科学行政の参考にさせていただきます。

 あっぱれ、というか、お見事、というか、絶対に期待を裏切らない姿勢は立派だ。これぞ役人、これぞ官僚、である。こんな大人を大量生産したいがためにこそ、教育基本法を改正したいわけね。

2006-11-13

翌る朝

カーテンを開けると一面の雪。昨夜とは違い道路の上にまで積もっています。一晩で結構降ったようですね。

ぽったりと湿った雪は真冬のものとは違い、昼には融けてしまうでしょう。積もって融けて、積もって融けて。根雪になるまでまだ何度か繰り返します。

2006-11-12

積もりましたな

今し方、車の荷物を取りに外に出ると、うっすら白いものが。

車の上や、

草の上に。

雪です。積もっています。ついに街中にも雪がやってきました。今日は寒い一日で朝から雨が降っていましたから、いずれ雪に変わるだろうとは思っていましたが、それでもやはり直接目にするとなんとなく嬉しいものです。

また少し季節が進んだ一日。もうすぐ本格的な冬ですね。

2006-11-11

葉の落ちた木々

11月も半ばとなれば、平地でもほとんどの広葉樹が葉を落としています。山ともなればなおさらで、この時期は幹の色形がよく目立ちます。

たとえば、こんな木。幹の中程に穴が空いていて、後の青空が覗いています。枝振りもよく見ると面白いもの。脇から延びた方が元気で、今や主になっているかのようです。

遠目から見るのもまたいいものです。未だ青々とした笹原にダケカンバの映えることといったら。幹の白さがいっそう際だっています。

どちらも葉が生い茂っている時には隠されています。何度も言うようですが、晩秋の低山は最高なんですよ。今楽しまずにいつ楽しむ?

2006-11-10

小さいけれどいい山だ。いやむしろ

久しぶりに雨が降らなさそうな一日。そう天気は良くなかったのですが下見に行ってきました。樺戸山地・神居尻山、標高946m。

登山口に向かう道すがら正面に山容が見えるのですが、「え、あれが山頂なの?こんなすぐ近く?」と訝しんでしまうほど小さなこぢんまりとした山です。

とはいえ、この山がまたいい山なんです。今まで登った低山の中では3本の指に入ること間違いなし。なにがそんなに気に入ったかというと、
1)大部分が緩やかな尾根歩きである
2)尾根沿いは背の低いササ+ダケカンバちらほらで展望がよい
3)登りと下りで異なる尾根を歩き、ぐるり周遊できる
まあ、無駄な階段やら気になる点もあるにはあるのですが、そんなの些細なことだと思えてしまいます。

登山口からしばらく続いた急登を登りきると、不意に視界が開けて正面に山頂が現れます。ゆるやかな山です。ここから山頂までは尾根を伝って右から登り左から下ります。

どんな尾根を歩くかというと。真ん中ちょい右あたりから左に向かってゆるゆる登るわけです。晴れていれば右手には日本海と札幌方面の山々が見えるはず。

さらに登るとコース分岐にもなっている小ピークに到着。そこから手前の山頂に向かって最後の登りです。稜線を挟んで右と左の植生の違いが興味深いですね。

山頂からの下り。途中に避難小屋が見えます。この小屋に泊まるのも面白いかもしれません。まだまだ展望の尾根歩きは続きます。

小屋側の尾根からはピンネシリがよく見えます。手前のダケカンバがいい感じ。

小さいけれど、いえむしろ小さいからこその良さがあふれる神居尻山。未登の方はいますぐに、既登の方は旬の季節を逃さないように、さあ登りに行きましょう。低山はまだまだ待ってくれています。

2006-11-08

悪天続き・・・

なんだかはっきりしない天気が続きます。月曜日の夕方から雨が降り出し、昨日も今日もぐずついた一日。天気予報を見ると、明日から一週間同じような天気が続きそう・・・

下見にも行けず悶々とした日々ですが、せめて土日くらいは晴れて欲しいところです。いえいえ欲は出しませんからなんとか曇りくらいでお願いします。この時季の低山はほんと気持ち良いんですから。

2006-11-05

震えるリス

登山道脇で見つけた小さいリス。何があったのか草の陰でブルブル震えています。側によっても一向に逃げる様子もなく、まるで「人間が近づいている」という情報が入っていっていないかのよう。

何かに怯えているように見えますが、こういうのをヘビに睨まれたカエルというのでしょうか。昔、弟が飼っていたウサギが小屋に侵入した猫に殺された時、残されたウサギが同じように震えていました。このリスも何かに襲われた後だったのかもしれません。

手を伸ばせば届くほどの距離まで寄ったとき、リスは力を振り絞るようにしてヨロヨロと笹藪の中に消えていきました。

2006-11-02

日本の秋、カラマツの秋

広葉樹の紅葉は街中ですら終わってしまいましたが、カラマツはまだまだ元気いっぱいに綺麗な黄色を振りまいています。

近くで見て良し、

遠くで見て良し。


上は西興部はウェンシリ登山口近くのカラマツ街道。カラマツの明るい黄色が青空に映えます。下は当麻町から表大雪。白い山の前景に鬱金色の帯。晩秋の風情ですな。

すっかり色の抜けた山の中で、一際目立つカラマツの鮮やかさ。もともと北海道に自生していたわけではないカラマツですが、今やすっかり晩秋の定番となっています。

2006-11-01

晩秋の夕景

地平線に沈み行く夕陽。11月最初の日の入り。日没後はぐっと肌寒くなります。

ついに初雪が降った(らしい)

今朝、とうとう旭川で初雪が降りました。降ったらしいです。降ったとラジオで言っていました。ええ、この耳で聞きました。

山道具お買物ツアーに出かけていて、今日の夕方まで旭川を留守にしていたもので・・・。実際には未確認なのですが。

とはいえ、いよいよ里にも雪が降る季節。なんといったって今日から11月。積もるまではいかなくとも、降るのは当然の季節です。

晴れた日の昼日中はポカポカ暖かではありますが、また少し冬に近づいたのです。

2006-10-30

低山バンザイ!

10月も明日で終わり。日一日と秋が深まっていくのがよくわかります。低山歩きが気持ちいい時期になってきました。夏に登るには暑すぎたり虫に悩まされたりする標高1000m程度の山が、秋には爽やかな散歩道に一変します。

今日は標高1100.3m、樺戸山地最高峰ピンネシリに行ってきました。いい天気。

紅葉が終わり、木々が葉を落とし始める頃がおすすめです。カサコソ落ち葉を踏みながら、すっかり見通しのよくなった林を行きます。木々の間から山頂が見えたりして、これは夏には味わえません。

なかにはまだキレイに紅葉している木なんかもあって目を楽しませてくれます。このあたりは旭川近郊の山より季節の移ろいが遅いようです。

いい色しています。

登山道付近、標高200m。西日を浴びて鮮やかに。

道北の1000m峰とは異なり、山頂付近でも積雪がみられないのはさすが道央。暖かなのでしょう。さあ、11月の低山へ、爽やか散歩にでかけましょう。

80マイルは遠すぎる

年二回恒例の、全道民お待ちかねの、秀岳荘・秋のセールが始まりました。この冬必要となるであろう山道具を買いあさるべく、意気揚々と秀岳荘へ向かいます・・・近くの旭川店ではなく、はるばる札幌店まで。本当なら旭川経済に寄与すべく地元で買い物したいところですが、いかんせん品揃えが段違いなので自然足が札幌に向かってしまうのです。ごめんなさい。

といっても、ガソリン代が高止まりしている昨今、旭川-札幌間を買い物だけのために移動するわけにはいきません。130km弱ありますから。そこで、札幌方面にある樺戸山地の下見を兼ねて、ということにしたのです。自分と財布を納得させるために。

そう、下見がメイン。誰がなんと言おうと基本下見。下見と言えば仕事ですから。仕事で行くんです。買い物はほんのついで・・・ついで・・・

・・・わーい、買い物だ買い物だ。札幌だー。いっぱい買うぞー。わーい。

2006-10-28

エイリアンがやって来た

以下は、広報『ひがしかわ』11月号「大雪山の素顔」のコーナーに掲載予定の佐久間の原稿です。
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 八月の下旬、黒岳山頂付近でセイヨウオオマルハナバチが発見された。覚悟はしていたものの、危惧が現実になってしまい、大雪山はこれからどうなってしまうのだろうという不安の黒雲がモクモクと頭をもたげて来た。
 温室トマトの受粉を助ける昆虫として欧州から大量に輸入されて来たセイヨウオオマルハナバチ(以下「セイヨウ」)は、その一部がハウスを逃げ出して野生化し、いまでは北海道のほぼ全域に分布を拡大している。それのどこが問題なのか?
 植物はハチに蜜を与えるかわりに、ハチは植物の受粉を助ける。またマルハナバチは舌の長さや体の形ごとに好みの花があり、長い進化の過程で「植物との強いパートナーシップ」を、ここ大雪山で築き上げてきた。ところが外来種の「セイヨウ」がこの関係に割り込んで来た。しかも舌が短い「セイヨウ」は、花筒が長く、舌が届かない花に関しては、強いあごで蜜腺を噛み切って蜜を盗む。植物にとっては受粉をせずに蜜だけを持ち去る泥棒だ。
 北海道という恵まれた環境でのんびり育った在来種のマルハナバチは、競争の厳しい欧州で鍛えられた「セイヨウ」に駆逐され、急速に置き換わりが進んでいる。そしていま、長い時間をかけて築き上げられてきた在来種と植物との共生関係が壊されようとしてる。ただでさえ脆い大雪山の生態系が、このエイリアンの侵入でどう変わるのか、不安の種は尽きない。
 実際に参加された方も多いと思うが、東大の保全生態学研究室のグループと市民の有志によって「セイヨウ」の監視活動が、去年から東川などで行われている。興味のある方は参加してみてはいかがだろう。

大雪山マルハナバチモニタリング研究会
東京大学農学生命科学研究科 保全生態学教室
担当:菊池・加藤
ホームページ http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/alien/seiyo/seiyo_top.htm
TEL:03-5841-8915 FAX:03-5841-8916
mail:busters@cons.es.a.u-tokyo.ac.jp

カムイミンタラ文化祭

 来年1月9日に旭川市の上川合同庁舎「道民ホール」で行われるコンサートと寸劇のタイトルが、昨夜の関係者の打ち合わせで『カムイミンタラ文化祭』に決まった。
 このイベントは、2006年12月25日から2007年1月5日にかけて道民ホールで行われる大雪山写真展にあわせて「山と自然との共存をテーマとした寸劇」をやってもらえないかと、上川支庁から旭岳ファンクラブに打診されたのがきっかけで、行われることになった。メインは東川在住のミュージシャン塚田タカヤさんのアコースティックライブで、劇はその前座として演じられる。
 すでに二回のシナリオ検討会議が関係者によって行われ、劇のタイトルは『ウルちゃんが行く』に決定。今後の稽古しだいで細かい部分の変更はあるものの、脚本はおおかた出来上がっている。
 イベント終了後は、ファンクラブやビジターセンター、山樂舍BEAR・大雪山自然学校がブースを設け、冬休みの子供たちなどを対象にしたワークショップを開く。

2006-10-27

5ヶ月越しの

5月27日。ツアー後に寄った道の駅で見かけた笹ソフト。笹の粉末が練り込まれたソフトクリームだそうで。物珍しさに興味を惹かれ、「さて注文」と思ったら、なんと売り切れでした。口惜しや。

そんな無念な思い出のある幌加内町の道の駅。今日10月27日、またツアー後に寄ることとなったのです。無論、笹ソフトに挑戦するためなのですが、脳裏に様々な心配がよぎります。遅い時間だからもう閉まっているんじゃないか、とか。寒いからもう売ってないんじゃないか、とか。よしんば店が開いていて取り扱いがあったとして、まさか今日も売り切れているんじゃないか、とかとか。

そんな疑念が渦巻く中、カウンターに近づき、おそるおそる注文してみると・・・

モデル:店員さん

あ・り・ま・し・た♪

これぞ笹ソフト。待ちに待った、5ヶ月越しの、念願の笹ソフトよ。君を舐めるためならば、外がどんなに寒くたって平気なのさ。ららら。

抹茶をワイルドにしたような味で、結構なお点前でした。

2006-10-25

夕暮れの山

日曜日に大荒れだった後、月・火・水と三日連続快晴が続く大雪山。またいそいそと写真撮影に行っていました。

この時期、いかにも「夕陽」という感じになるのは16時過ぎ。雪に覆われた白い山々は、太陽が地平線に近づくにつれ赤く色を変えていきます。

16時25分、日没直前の旭岳。今日、最も鮮やかになった瞬間です。

ちょっとカメラの方向を変えると十勝連峰。

さらに方向を変えて、大きく浮かぶ雲。夕張岳から芦別岳にかけての稜線がうっすらと見えています。

刻々と変わる色合いを眺めていると、40~50分はあっという間に過ぎていく楽しい一時。でも10月末ともなると寒風が骨身に染みます。防寒はしっかり。

2006-10-24

お休みまではあと少し

天狗岳標高900m朝8時。登山道上に残された無数の足跡の中に、一際目立つ大きな足跡。
クマです。横幅15cm程度。大きいです。

のっしのっしと道を横切って笹藪の中に入っていきます。今日の朝早くにつけられたもののように見えます。

冬眠まであと少し。今は栄養を蓄えることに必死なのでしょうね。

2006-10-23

海・山・湖

道北の高峰、ピッシリ山はゆるゆる続く稜線が特徴です。長いコースのほとんど半分以上で大展望が約束されています。

山頂までもう少し地点。ここに至るまでにいろんなものが見えます。

稜線前半で見える朱鞠内湖。急登の後だけに感動もひとしお。

後半は日本海。うっすらと天売・焼尻が見えています。

山頂まで来ると、海の向こうに利尻山が。北に来たことが実感されます。

もちろん大雪山だって見えるんです。いつも見てるより小さく、どことなく遠慮がち。注意すればトムラウシや十勝連峰が見えていることに気がつくでしょう。

歩行距離が長く、大変な山ではありますが、それだけの価値がある展望の山。それがピッシリ山なのです。


コメントにお応えして、山頂付近より暑寒別岳を追加。