2009-01-31

エゾリスを詳しく

冬の森を歩いていると、比較的良く目にするのがエゾリスの足跡。

逆ハの字とでも言うべき形が特徴的なので、簡単に見分けることができるでしょう。深い雪になると不明瞭になりますが、点々とついた足跡が木から木へと繋がっていれば、まずそれはエゾリスです。

足跡に比して実物はあまり見られないかもしれませんが、そんな時は耳を澄ませてみてください。カサカサという音が樹上から聞こえたら、それはリスが移動しているのです。たまに「ギャー」みたいな声で鳴いたりもします。

エゾマツの根元になにやら食い散らかした跡がありました。辺りについた足跡からして、どうやらエゾリスのもののようです。いったい何を食べたのでしょう・・・

エゾマツの松ぼっくりでした。左が食べる前。右が食べた後。もっとよく見てみると、

こんな。右の松ぼっくりをお尻から囓っていって、頭だけ少し残して食べ終えたのが左というわけです。それにしてもキレイに食べるものですね。実際に食べるのは松かさに隠れている種なので、松かさ部分はほじくり返されて雪の上にばらまかれることになります。

動物の痕跡探しは冬ならではの楽しみの一つです。

2009-01-29

あったか1月

いったいどうしてこんなに気温が高いのでしょう?今日の旭川の最高気温は3月下旬並みの3.6℃。旭川の1月というのは、真冬日なのが当たり前なのであって、プラスの気温になるなんていうのはおかしいわけです。

たとえば、去年の1月は、最高気温がプラスになった日はありませんでした。1ヶ月まるまる真冬日だったわけです。一方今年はというと、29日現在で既に10日もプラス気温の日を数えています。というか、3日のうち1日は真冬日ではないということですね。あらためて数えてみるとすごいものです。

さらに、最低気温が-20℃以下になった日を見てみると、去年の4回に対して今年は0回です。今年はまだ一度も-20℃を記録していないのです。

どうりで1月だというのに雨が降るわけです。2月になったら少しは冬らしく冷え込んでくれるんでしょうか。

2009-01-28

江卸山からの景色

旭川から旭岳温泉に向かう途中に忠別ダムはあります。ちょうどその堰堤のあたりにあるのが江卸山。ゆるゆる続く稜線のちょっとしたコブみたいな山ですが、なかなか楽しい山なのです。

除雪最終点に車を置き、ここからしばらく雪の下の車道をたどります。正面に見えている丘が江卸山。

車道の次は、そこだけきれいに木々が無い送電線跡を行きます。眼下に忠別ダムが見えたら方向転換。ここから林の中に入っていきます。

山頂直前で急に雲がなくなり、青空が広がってきました。朝に聴いた予報通りです。でも、残念ながら江卸山の山頂は木々に覆われていて、イマイチ展望がよろしくありません。細い木々の間からは大雪の山々が見えてはいるのですが、文字通り垣間見るような感じですっきりしません。

そこで、尾根を少し先まで歩くと・・・思った通り、こんなに良い場所を見つけました。なんだかずいぶん久しぶりに見た気がする旭岳山頂。美しい・・・

どんどん無くなる雲。帰り道は遠くに旭川の街並みをも眺めながら。

除雪最終点、車を置いた場所から振り返ると、表大雪が頭を覗かせていました。さっきは雲に隠れていたのですね。スタート地点からこれだけの展望があるというのは、ちょっと珍しいかもしれません。

2009-01-25

爆音と異臭をあなたに

今日のツアーは、峠から歩き出し広く緩やかな尾根を伝うコースです。こういうコースには、出やすいんですよ。彼らが。そう、スノーモビルが・・・。

はるか遠くに離れている時ですら、耳に轟く爆音!しかも6~7台連なっています。

その集団が近くを駆け抜けていくのですから・・・。静かに森歩きを楽しむ風情なんてあったものではありません。彼らが通り過ぎた後には、2ストロークエンジンのものらしき排ガスの匂いと、縦横無尽につけられた走行跡。

ここはスノーモビル禁止区域ではありませんし、彼らのマナーが特に悪いというわけでもありません。でも、お互いに自然に対して求めるものが全く異なるのですから、今後は利用区域分けなども視野に入れるべきなのかもしれません。全ての利用者が存分に自然を楽しむために。

ツララを見て少年に戻る

札幌で生まれ育った私。冬ともなれば、軒下の雪山を伝って屋根に登ったり、そこからふかふかの雪に向かって飛び降りたりして遊んでいました。そんな中でも特に思い出深いのはツララです。学校の行き帰りなどに、どれだけ長くて大きいものを手に入れられるかを友達同士で競ったりしていました。そう、ツララの長さと大きさは子供達にとってステータスシンボルだったのです。

だから、ツアー中にこんなツララを発見して、思わず懐かしい気持ちになってしまいました。

うおー!これはすごいぜ!子供の頃に手に入れられなかったものを、大人になった今ものにする。なんというか、大人買いみたいな気分です。

そして、思う存分ツララを愛でたら、万感の思いを込めてたたき割る!えーい!ツララは儚いからこそ尊いのです・・・。

2009-01-21

街の雪、晴れの朝

今月は所用で何度か札幌に行く機会がありました。 旭川以上に暖かく雪の少ない札幌ですが、たまたま訪れている最中にたっぷり雪が降り、翌朝きれいに晴れ渡りました。

札幌駅近くの街路樹。湿ったぽってりとした雪が積もっている様は、本当に絵になるものです。

北大構内。しかもそれが太陽の光を受けてきらきらするのですからたまりません。

普段は車移動ばかりで、街中の景色をゆっくり見る機会はなかなかありません。たまに徒歩で移動するのもよいものです。

2009-01-18

深雪にへとへと

旭川で1日に26cmの降雪があったばかりの日曜日。こういう時に山に行くと、まだ沈降していない雪に足を取られて大変なことになります。

スノーシューを履いていてすらも、膝上まで悠に埋まってしまいます。その深さおよそ50~60cmでしょうか。

みんなで踏み固めた跡はかなり深い溝になっています。

そんな中を5時間弱登ったのですから、我ながらよく頑張った。できた道を歩くだけの下りは本当に楽でした。

2009-01-12

降雪無し

今日の三等三角点・勇駒別ツアーで、驚くべきものを目にしてしまいました。

それは、6日前に歩いた自分の足跡。ご覧の通りはっきりとした跡が、歩き始めから山頂までずっとついていました。

つまり、前回歩いてから今日までの間、ほとんど雪が降らなかったということです。旭川の統計を見ると、6日に1cmの降雪があったきりでその後は12日まで6日間ずっと降っていません。1月に6日連続降雪なしなんていうのは、ここ10年ないことです。

昨日歩いた跡がすっかりわからなくなるほどワシワシ降ることも珍しくはない大雪山の冬。お天気に恵まれるのは嬉しいのですが、あまりに降らないのも不安になってしまいます。

2009-01-09

ピヤシリ山は途中断念

昨日に続き今日もお天気が良さそうなので、ちょっと足を伸ばしてピヤシリ山の下見に行くことにしました。名寄市のビヤシリスキー場を目指して出発!

道中思ったよりも時間がかかり、しかも途中で給油したりで、スキー場に到着したのは昼近くになってから。こんな時刻になってから歩き出すのはあまりないことです。まあともかく、正面に見えているピヤシリ山へ、気を取り直して歩きだしましょう。

登路は基本林道沿いに。圧雪車がきれいにコースを作ってくれているので、歩きやすいことこの上ありません。

ただ、ちょっと単調で飽きてしまうので、近道を兼ねて道から外れてみます。積雪はあまり深くないので、ラッセルも楽なもの。

標高680m付近で林道に再会し、わずかに進んでまた道を外れ、標高点692mのなだらかな丘の上に出ました。

ここからの景色がまた素晴らしい!真正面にピヤシリ山がどっしりと構えているのですから。木々の間を走る林道が山頂に向かってすうっと延びているのも確認できます。

あの山頂までもう一頑張り、といきたいところでしたが、気がつけば結構良い時間になっています。日没までには下山できるとは思いますが・・・。でもこの後、旭川で用事が控えているので、あまり遅くなるわけにもいきません。幸い下見として確認したいところは終えてあるので、ここで引き返すことにしました。

せっかくお天気が良いというのに、道半ばで引き返す羽目になるとは。もっと早く家を出るべきでした。反省。

2009-01-08

和刈別から雄大な風景を

穏やかな天気が続いています。今日みたいに太陽が出て風もない日は下見をするに如くはありません。そんなわけで和刈別に行ってきました。

高規格道ができてからすっかり寂れてしまった北見峠がスタート地点。まずは雪に覆われた車道を歩きます。雪質は若干重く、そしてスキーでも脛まで潜るくらい深く、これは結構歩きにくい状態です。

30分ほど車道を伝い、最初の目印はこの鉄塔。北見峠からも見えている高い高い塔です。ここで道をはずれ、だだっぴろい尾根へ。あまりに真っ平らなので、吹雪いていたりして視界が悪かったら相当わかりにくいことでしょう。

お、正面にどっしりとした山が見えました。天狗岳と有明山ですね。山頂部に若干雲がかかっていますが、それでも見事な山容です。

北見峠から山頂までは標高差260m程度。ほとんど登りらしい登りもなく、ゆるゆる歩いて山頂直下。ダケカンバの若木が雪を被り、背後から陽光が射し、なんとも幻想的な風景を作り出していました。

2時間弱で山頂到着。これだけ真っ平らだと、「山頂」と言っていいのかわかりませんが。 まあ取り合えずここが目的地なのです。

真っ平らな山頂でも、景色は抜群。ほら。さっきも見えていた天狗岳と有明山がよりすっきりと姿を現しました。雄大ですねえ。右手の方に視線をやると、文蔵岳の裾野も見えます。残念ながら上部は雲で隠れていましたが、それはツアー本番のお楽しみに取っておくことに・・・。

2009-01-06

歩き初め

2009年のスノーシュー歩き初めは、やっぱり旭岳界隈。ガマ岩の駐車帯に車を置いて、三等三角点・勇駒別を目指します。

なんだか久しぶりにこんな青空を見た気がします。旭岳山頂ももう少しで姿を現しそうな。

車道からゆるやかな尾根にとりつけば、そこはダケカンバとエゾマツの混交林。意外なほどの巨木の森。木々を縫い縫い、見上げる青空がホント爽やかです。気温は低いのですが、日の光が当たっているので行動中はむしろ暑いくらい。

やがて左手方向の展望が効くようになり、真っ白に雪化粧した針葉樹林の森が眼下に広がっていました。ちょうど旭岳温泉に向かう車道が走っているあたりですが、こう見るとさっぱりわかりません。

場所によっては木々の間から右手の景色も見られました。富良野西岳・芦別岳を含む山塊が見えています。

スノーシューで登るにはちょうどいい斜度の尾根を伝って、ここが三等三角点・勇駒別。周囲より一段小高くなっていて、いかにもピークという感じはしますが、いかんせん木々が邪魔をして展望は全く得られません。

景色が見たいなら、もう少し先に足を延ばしましょう。三角点を通り過ぎてゆるやかに下っていけば、すぐにこんな展望が!あれは、あれこそは旭岳!針葉樹の絨毯の向こうにしろがねの山。2時間弱歩くだけでこれを見られるのですからたまりません。雪が締まった春に来るのも良さそうです。

さらに旭岳方面に進んでいくと、広い広い沼にたどり着きます。きれいな円形のこの沼は、なんでも「カモ沼」と言うそうで。雲さえなければ沼越しに旭岳が見えることでしょう。雪が溶けて沼が現れる時季に来たら・・・

さらにさらに足を延ばして、勇駒別川沿いに旭岳温泉まで。スノーシューを履いていてもヒザくらいまで埋まる積雪の中、わっせわっせと計5時間歩き、正月ボケの体には良い刺激となりました。

2009-01-01

2009年

四国山行から帰ってきて以来、何かと忙しい日々が続き、慌ただしく過ごしているうちに気がつけば年が明けていました。2008年オリジナルプログラムの振り返りもまだやってないというのに・・・。

ともあれ。今年もバリバリとあちらこちらの山を楽しみたいと思います。皆さんにとっても、素敵な山行に恵まれる年になりますよう!