2012-12-31

2012年の山締め

12月29日旭岳へご案内したお客様から写真をいただきました。いつも撮るばかりで自分が映ることはほとんどありませんので、とてもありがたく貴重な写真です。

真っ青な空と白い旭岳。少し赤みを帯びつつある陽光。こんな素晴らしい景色で一年を納められるとは嬉しいものです。

来年もみなさんと一緒に良い山行ができますよう。

2012-12-30

1日違いの旭岳

この年末、二日連続で旭岳山頂を目指すプライベートガイドを承りました。ほんの一日違いで天候があまりに違ったのでご紹介します。


12月28日12月29日
 
W6.2m/sN5.8m/s
-21.8℃-12.4℃
 
姿見駅
 
愛の鐘
 
石室
 
8合目


28日の8合目では、デジカメの設定がおかしくなっていて白飛びしてしまったのに気がつきませんでした。撮影後に確認画面を見るのも煩わしいような天候だったのです。お客様がこの悪天を楽しんでくださっていたのは幸いでした。

冬に旭岳山頂を目指す場合、技術的に難しい箇所はありません。唯一、8合目~9合目のトラバース区間において、スノーシューに慣れていない方は注意が必要というくらいです。問題になるのは、一にも二にも天候です。強風・低温・視界不良には特に注意しなければなりません。

この例のように、ほんの一日待てば驚くほど晴れることもあります。日程には余裕を持ち、くれぐれも安全登山を心がけてください。

2012-12-16

ちょっとしたオプション

遅い初雪が早い根雪となった旭川。いよいよスノーシューシーズンの幕開けです。今日は当初予定にありませんでしたが、近郊の低山へ行ってきました。お客様の人数が少なかったので、リクエストを受けてちょっとしたオプションをつけてみました。

スコップを用いた整地を体験し、

ご自分のツェルトを張ってみて、

以前学んだ地図読みの復習をする。

特にツェルトについて、私どものお客様の中には、夏冬問わずザックの中に常備してくださる方が増えてきています。とはいえ、買ったきりで開いてみたことがないとか、山中で実際に使ってみたことがないという声は多く聞きます。せっかく買ったものなので、一度は張ってみるといいですね。冬はそのありがたさに驚くこと請け合いです。

2012-12-09

おかげさまで11年!

私ども山樂舎BEARは、本日より12年目を迎えることが出来ました。皆さまのご支援とご愛顧に心より感謝いたします。


2012-11-29

金剛山

山好きの知人が大阪にいることもあり、関西の山は今までいくつか登ってきました。六甲山・伊吹山・武奈ヶ岳・比叡山・大峰山・大台ヶ原・・・。そんな中、気になりながらも登り残した山がひとつ。金剛山です。高い山や有名な山ではなく、地域の人に親しまれている山が私の好みなのですが、金剛山はまさにその条件にぴったりくるのではないでしょうか。ずっと気に掛かっていた山に今回登ることができました。

2泊3日の大阪小旅行。今回の目的は山ではなかったので、ザックも登山靴も何も持ってきていません。そんなわけで、ロープウェイを利用して標高を稼ぎ、ほとんど水平移動で山頂を目指す行程としました。

朝一番のロープウェイ千早駅。早く到着しすぎて、始発までずいぶん時間が余ってしまいました。本州らしく開放的な駅舎は、外の空気が入り放題。

今朝はこの通りの冷え込みですから、えらい寒い中、じっと始発を待つことになってしまいました。ちゃんと山装備してきていれば、防寒着でも何でもあるのですが、こんな普段着では体の冷えを防げません。関西も結構寒いのですね。

ようやく動き出したロープウェイ。乗客は少なめですが、登山姿の人もチラホラ。どうやら私が一番山にそぐわない格好をしているようです。なにせ肩掛けカバンにスニーカーですから。

ロープウェイ金剛山駅から金剛山山頂までは、ほぼ水平移動の楽々コース。靴も汚れないほどのきちんと整備されています。登山というよりはハイキング?いえ、むしろお散歩?

山頂の側にはなにやら人が集まる建物が。金剛山登拝回数捺印所と表示があります。登山者が次々と窓口に行き、登山証明の判をもらっているようです。若い人から高齢の方までいて、本当に地域の人たちに愛されているのだと実感できます。

広場にはこんなものがありました。1000回以上登拝者名が張り出されているのだそうです。中には1万回以上の強者も・・・。

その回数に圧倒されながら、ロープウェイ駅に向かって行きとは別の道を帰ります。山頂部はほぼ全てが神社の敷地という感じ。

葛木神社を横目に通り過ぎます。下山後まっすぐ関西空港へ移動して午後の便で帰道しなければなりません。1日ゆっくりできれば、下から登ってもっと山を楽しめたのに・・・ちゃんとした装備で・・・。

2012-11-15

屋久島最終日

2泊3日の山行を終えて、今日は最終日。9時40分の飛行機まで、わずかながらの自由時間を楽しみます。

早起きして安房の町を散策します。安房川に面して建つホテルを後にして。

如竹通りの如竹廟。如竹は安房出身の僧で、江戸期の人。屋久島の森林資源(屋久杉)の活用について献策したそうです。

島内唯一のモスバーガー。5年前に訪れた時には無かったはず・・・。屋久島も変化しているのですね。

軽い散策を終えて朝食を摂り、屋久島空港から再びプロペラ機に乗って鹿児島空港へ。霧島連峰がきれいに見えていました。ここもいずれ再訪したい山です。

4泊5日屋久島山行、みなさんお疲れさまでした。

2012-11-11

いざ、屋久島

例年ならそろそろ夏山と冬山の端境期にさしかかり、ツアーもしばらくお休みとなる時季ですが、今年は一味違います。北海道からはるか南、私たちは屋久島に向かうのです。

4泊5日の1日目、今日は移動日。旭川-羽田-鹿児島-屋久島と飛行機を乗り継ぐこと2357km。旭川空港10時10分発-屋久島空港16時25分着の長旅です。

北海道は素晴らしい快晴。我らが大雪山は真っ白に雪化粧しています。

南下して日高山脈。標高・緯度ともに低いため、大雪山に比べて雪は少なめです。

日本列島を南下するにつれて雲量が多くなり、鹿児島空港では雨となっていました。屋久島まではプロペラ機で移動します。

機内はせいぜい大型バスくらいな感じ。配られた飴を舐めているとあっという間に屋久島空港着。もっと暖かいと思っていましたが、雨のせいもあってかそれほどでもありません。

タクシーでホテルに移動して、ほっと一息。部屋からは安房川と明星岳(だったかな?) が見えます。

お天気は徐々に回復に向かうそうです。明日から2泊3日宮之浦岳を巡る山行です。

2012-11-05

冬らしいもの、冬らしくないもの

本州からいらっしゃったお客様を初冬の旭岳にご案内してきました。

青空の下の旭岳と、

眼下の雲海を楽しめた最高の山日和でした。

エビのしっぽや、

風紋を見て、冬の訪れを感じた一方、思わず我が目を疑うようなものにも出くわしました。それは・・・

クマの足跡!

クマの足跡自体は特に珍しいものでもなんでもありませんが、11月に入って、しかもこんな高山帯でお目に掛かるとは思いも寄りませんでした。

あまりにも意外だったので、登りの時にこの足跡を横切ったにもかかわらず、人の足跡だと思いこんで気にとめなかったほどです。帰りにもう一度見て、ようやくクマのものとわかりました。

真っ白な雪原に一筋の足跡。もうとっくに標高の低いあたりに移動して、冬ごもりしていると思っていました。今年の大雪山は遅すぎる秋と早すぎる冬という異常気象に見舞われましたが、クマもリズムを乱されているのかもしれません。

大雪山は庭とも言える慣れた山ですが、慣れすぎると注意力・観察力がにぶってしまうのだと自戒させられる出来事でもありました。目の前の現象を謙虚に見ることが大切なのですね。

2012-10-27

大雪山遠望

三頭山ツアー終了後、あまりにもお天気が良かったので、いつもの場所に写真を撮りに行きました。

向かった先はみなさんご存知、就実の丘。我が家から比較的すぐ行けるので、よく訪れる場所です。こんなお天気の日は、地元の写真愛好家やレンタカーの観光客、観光タクシーなどたくさんの人が集まります。

私のお気に入りの場所は一等三角点・辺別台。車道のすぐ脇にひっそりと佇んでいます。旭岳・トムラウシ・富良野岳を初め、いくつもの一等三角点が良く見通せます。

パノラマを作るとこんな感じになります。表大雪から十勝連峰まで一望。

十五夜まであとわずか。月もきれいに出ていました。

いつもの場所に到着して、最初の写真を撮ったのが15時27分。日の入りの17時11分までは2時間弱。長いような気もしますが、刻々と変わる景色を眺め、あちこちと写真を撮っているとあっという間に時間が過ぎていきます。

15時32分

15時53分

16時16分

16時20分

16時30分

こうして見ると、16時16分ころが一番色づきが良かったようです。16時30分には色褪せ始めたので、日没を待たずに帰途につきました。

2012-10-24

東北日本酒三昧

秋田~山形~宮城と三県を股に掛けた1週間の東北山行。それぞれの地域でそれぞれの地域の酒を飲み比べてきましたので、その感想を佐久間に聞いてみました。ちなみにインタビュアーの私はアルコールに弱いので、舐めるくらいにしか飲んでいませんし、そもそも味の違いがよくわかりません。佐久間は基本酔っぱらっています。そんな怪しい感想です。

県名(飲んだ場所)
「銘柄」酒蔵(所在地):佐久間の感想

秋田(象潟)
「飛良泉」飛良泉本舗(にかほ市):やや辛口ですっきり
「鳥海山」天寿酒造(由利本荘市):飛良泉に似るがより淡麗
「雪月花」両関酒造(湯沢市):ほのかな甘み、余韻あり
「春霞」栗林酒造店(仙北郡美郷町):飲み口はすっきり、旨味もある

山形(酒田)
「盾野川」盾野川酒造(酒田市):惣邑よりも淡白
「惣邑羽州誉」長沼合名会社(長井市):ばくれんよりも辛く感じ、淡白
「くどき上手ばくれん」亀の井酒造(鶴岡市):キレもあるが旨味もある

宮城(仙台)
「あたごのまつ」新澤醸造店(川崎町):ピリピリして口にざらつきが残るが何にでも合う
「伯楽星」新澤醸造店(川崎町):華やかさはないけど長く付き合える
「阿部勘」阿部勘(塩釜市):癖がなく料理を選ばない

心地よく酔っぱらっているときに無理やり聞き出した感想なので、あまりご参考にならないかもしれません。本人も呂律が怪しいときもありましたし・・・。ま、酔っぱらいと傍観者の戯言ということで読み流してください。

秋田と山形では滞在した宿での夕食時に飲みました。

宮城では昨年訪れて即お気に入りとなった「仙臺居酒屋 おはな」へ再訪。

地域の酒蔵と地酒を大切にしているお店です。ここで店員さんからお酒の話をお聞きしながら飲むのが楽しいひとときなのです。まだ二回しか行っていませんが、心の中では既に馴染みの店となっています。来年も行きます!

2012-10-23

東北山行7日目:仙台(芋煮会)

東北山行最終日。在仙のお客様と1年ぶりの再会です。憧れの芋煮会を開いてくださるそうで、佐久間ともども心が浮き立っています。昨年お会いした時に、今度は芋煮会なんていいですねー、なんてお話をしていたのですが、こうして再会できて、本当に芋煮会を開いていただけるとは感無量です。佐久間と私、北海道から同行のお客様お2人、仙台のお客様10名様、計14人が集まることになりました。賑やかになりそうです。

そんなわけでやってきた秋保温泉。昨年ホテルに泊まって宴会したことが懐かしく思い起こされます。「いも煮会」の幟が並び立ってはためいています。この地域において欠かせない季節の行事になっていることを痛感します。

私の勝手なイメージでは、芋煮会は河原で行うものだったので、今日みたいな強い雨の日はいったいどうするのだろうと思ってしていたのですが、そんな心配はご無用でした。ちゃんとあるんですね、こういう施設が。ロッジ一棟を貸切で日帰り利用できるそうです。芋煮会専用ではないものの、名所として人気が高いということです。

受付に貼ってあったいも煮会プランのチラシ。北海道でいう観楓会みたいな感じでしょうか?それとも北海道大学でいうジンパみたいな感じ?

同じく貼ってあったチラシ。今年は一味違う!!そうです。ありがたいことです。

これが貸切のロッジ。定員は泊まり8名、日帰り30名。こんなロッジが大小10棟ほど立ち並んでいて、それぞれ利用されているようでした。

ロッジの中には宴会用の板の間と、料理場となっている土間があり、食器や調理器具などが備えられています。


仙台のみなさまが調理を担当してくださいました。てきぱきと分担が決まり物事が進んでいく様に見ほれてしまいます。

みなさんが芋煮の準備に忙しい間、私たちはひたすら食べて飲んでお話しして待っているだけ。しかも手作りのお料理をいろいろ出していただいて。

芋煮は仙台風と山形風の二種類を振る舞っていただけるとのこと。調理の様子を伺いに行くと・・・

大きな鍋でコトコト。こっちは仙台風だったかな?

ということは自ずからこちらは山形風。

そうこうしているうちに芋煮完成。

こちらは味噌仕立て仙台風。

醤油味の山形風。

仙台と山形それぞれの出身の方がいらっしゃって、それぞれの芋煮を作ってくださいました。紛う事なき本場の味というわけです。

賑やかに進む宴。美味しい料理をたらふく食べて大満足。このあと車で移動しなければならないので、お酒が飲めないのが残念なところですが、そこは佐久間に我慢してもらいましょう。

こんな楽しい集まりを企画してくださって本当にありがとうございました。