2005-06-28

神の怒りに触れた日

2泊3日下見ツアーの第一日目の目的地は、北大雪・平山です。朝から真っ青な空が広がり、暖かく、絶好の山日和となったこの日。オリジナルツアーを5日後に控え、多い多いと言われる残雪の様子を確認しに行きました。

ごらんの通り、やはり雪は豊富に残っていました。「冷涼の滝」からすぐに雪渓が始まり、「第一雪渓」と「第二雪渓」が繋がっている状態です。

「第一雪渓」のあたりはかなりの傾斜があり、いったん滑ってしまうと際限なく落ちていってしまいそうです。高山植物を楽しみにしているお客さんが多いこともあり、この雪渓を見た時点で7月3日の平山ツアーの延期が決定しました。
とはいえ、せっかくここまで来たわけですし、なにしろ天気に恵まれています。平山の山頂を目指して、雪渓を登り続けることに。

すると、なにやら怪しげな雲がもくもくと・・・。
そういえば午後にニワカ雨なんて予報で言っていたような・・・。
あれ?遠くでゴロゴロ言ってるのはもしかしてカミナリ?
なんかどんどん近づいてきてるんですけど・・・。
まずい、雪渓の上にいるのはまずい、樹林帯に避難しなきゃ・・・。
うわー、土砂降りになってきたー。
雹も落ちてきたー。
あ、光った。
ぐわー近いー。
また光ったよー。
ひー。

てな感じで。
土砂降りの中、樹林の中で姿勢を低くしながら、カミナリに翻弄されていました。山でこんな怖い思いしたのは初めてかもしれません。

行きは清流だった小川も、帰りには濁流の激流に。下手したら橋が流されかねない勢いでした。雨に追われるように、這々の体で下山した二人。ザックも靴も何もかもがびしょびしょに濡れそぼり、始まったばかりの二泊三日の先が思いやられるのでした。

それにしても今回のカミナリは「神鳴り」というにふさわしいものだったような気がします。毎日、精進して清く正しい生活を送っているはずなのに、いったい何が神様の怒りに触れてしまったのでしょう?

2005-06-27

知られざる花

ここ一週間ほどの暑さで雪解けもぐんぐん進み、姿見の池周辺でも高山植物がじゃんじゃん咲き始めています。特にキバナシャクナゲなどは、もうすでに受粉を終え花びらを落とし種子を作り始めているものもあるくらいです。その他にも、エゾノツガザクラは満開、ジムカデも大群生、一部ではチングルマやクロウスゴも咲きました。姿見のお花は、種類と面積は少ないものの、残雪との対比もあでやかにかなり見頃となっています。

さてそんな中、誰にも注目されることなく、ひっそりと準備にいそしむお花がありました。ハイマツです。ハイマツと言えば、ごろんとした重そうな松ぼっくりを思い起こすかもしれませんが、松ぼっくりを作るからには、その前に花を咲かせているのです。

こんな無骨な松ぼっくりになるのはいったいどんな花かというと・・・。実は意外にかわいらしい花なのです。

これがハイマツの花です。鮮やかなピンク色が若草色の新芽に映えること。大きさは小指の爪くらいのもので、だいたい6月中から7月中くらいまで花をつけているようです。こんなにきれいな色遣いを、他の高山植物で見たことはありません。ハイマツは背が低いですから、花も見やすい高さに咲いているはずなのですが、誰も注目しないのは何故なのでしょう?こんど山に行ったらよく見てやってください。健気に咲いていますんで。

2005-06-26

花と湿原

来週7月2日(土)の雨竜沼ツアーの下見に行ってきました。絶好の好天に恵まれましたが、なにせ暑い。東京よりも先に真夏日を記録しただとか、沖縄と同じくらいの気温だとか、50年ぶりの暑さだとか言われていますが、この日(6月24日)も登る前から汗だくです。

でも、植物は強い日差しを浴びて、むしろ生き生きした感じがしました。登山口から湿原までの間、かなり多くの花が見られますが、なかでも最も目立っていたのはシラネアオイです。木漏れ日の中に咲く淡色の花が涼しげな印象を与えてくれます。まさに一服の清涼剤。

花々に励まされながら歩を進めいよいよ湿原に到達。登山口からずっと林間を歩いてきて、突然こんなのびやかな景色が広がるのですから、この爽快感は圧倒的なものがあります。しかも、湿原を吹き抜ける涼風がお出迎えしてくれます。強すぎもせず弱すぎもせず、気持ちの良い風が熱を持った体に心地よく、こんな暑い日は下界に下りたくないと思ってしまいます。木道脇にしつらえられた展望テラスで、ぼーっと遠くの山並みを眺めながら、しばし暑さを忘れることができました。

2005-06-24

礼文島日記

礼文島に行ってきましたよ。レブンアツモリソウの時期と重なったこともあり、島は団体ツアーのお客さんで大にぎわい。そして、ツアーといえばガイドの出番。夏の間、大雪で活躍されているガイドさん達がこの時期は続々と礼文に集結し、キャンプ場がちょっとしたガイドの社交場になっていました。


大雪山との一番の違いは、海。海の広がりを感じながら歩くというのは大雪では考えられないことで、普段と違うところにいることを意識させられます。先月のアポイ岳でも海は見られましたが、礼文の場合、終始海を見ながら歩くことになりますから、海に囲まれているという感覚が強くします。島というのはやはり独特のものです。

そして、その海がまたキレイなんです。底にいるウニやカニが見えそうなほど透き通っていて、しかもそれが護岸されていない自然海岸で、今すぐでも崖をかけ下って飛び込みたくなるような。正直、海にあまり興味がない私でも、海っていいなあ、と独り言を言ってしまいそうになります。

歩いたのは4時間コース。 花いっぱいの草原あり、海岸あり、民家あり。なかなか変化に富んだコースです。花を見つけては立ち止まり、いちいち図鑑を取り出して、ああでもないこうでもないと調べていたので、ツアーの団体さんにも抜かれるほどのゆっくりペースでした。特にセリ科の植物はずいぶん詳しくなった気がします。オオハナウド・エゾノシシウド・シャク・エゾニュウ・オオカサモチ・マルバトウキ・・・。

一番目についたのが、このお花。ネムロシオガマです。大雪山でキバナシオガマなんかを見ようとすると、かなり山の奥の方に行かないとならないのですが、礼文だと本当にすぐその辺に咲いているんですね。あまりに咲いているので、しまいには雑草に見えてくる始末。気分的にはタンポポと同じ扱いです。

人気のウスユキソウはまだつぼみがふくらみかけてきたくらい。双璧をなすレブンアツモリソウは時間がなく自生地に寄ることができず。


旭川では真夏日になったこの日。最北の島礼文でも日差しは強く、かなり暖かかったです。そんな時、歩き終わった後はアイスがうまい。 九州名物シロクマが礼文で売っているこの不思議。日本の流通網おそるべし。

帰りのフェリーまでぽっかりと空いた4時間。キャンプ場で優雅にシエスタとあいなりました。あたたかな昼下がりの陽光を浴びながら、それぞれコーヒーやらビールやらを喫しながら。いったい下見に来たのか羽を伸ばしに来たのか。まあ、これで7月の超繁忙期を乗り切れるなら良しとしましょう。

そしてお別れの時。さようなら礼文島。また来年のんびりしに来ます。

2005-06-20

沖の島の夏至

明日から二泊三日の礼文島ハイキングに行ってきます。朝6時に出発して、一日目は礼文林道歩き。
キャンプ場に泊まって二日目は8時間コース。もう一泊して三日目帰東(東川に帰ってくる意味ですが、こんな言葉あるのでしょうか?)します。

あまり当てにはなりませんが、週間予報では好天が続くようなことを言っていました。花もきっと良い時期でしょう。さらに、明日はちょうど夏至にあたります。長い夏の一日をのんびり花を眺めながら散歩に費やしてこれればいいなあ。なんせ、帰ってきたら1ヶ月間ほとんど休みなく仕事の予定が入っているのですから。ここらで骨休めしておかないと。あわてないあわてない、骨休め骨休め。

2005-06-19

山開き

昨日、旭岳温泉で山開きが行われました。 いよいよ夏山シーズンの始まりです。 とはいえ、今年は残雪が多く、まだ登山道が出ていない場所もあります。 山開きが終わったからといって、安心しきってしまうのは早計ですよ。 くれぐれも、地図と方位磁石とそれらを使いこなす力と条件が悪いときに引き返す勇気を持って入山してください。

山開きでは、神式とアイヌの儀式(ヌプリコロカムイノミ)で山の安全を祈願しました。 そのため、最初に神式の祈願を終えた神主さんが、そのままの装束でヌプリコロカムイノミを見守るという、なかなか面白い場面にも出くわしました。 山の安全のために、八百万の神と「獣鳥虫魚介草木日月星辰」にやどるアイヌの神々が協力してくれれば、登山者にとってこんなに心強いことはありません 。今年こそ、遭難事故のない年にしたいものです。


さて、これが問題の場面です(詳しくはこちら)。確かに真正面からフラッシュをたいている人が写っていますね。ISO感度を上げれば十分写る明るさでしたし、ちょっと離れて撮るくらいの謙虚さがあれば問題なかったのですが。まあ、アイヌの神様は一神教の厳格な神ではないので、不信心な行為も大目に見てくれることを期待しましょう。

神(カムイ)を恐れぬ不信心者たち

 きのうは旭岳の山開きだった。夕方から観光や山の関係者が集まって、今シーズンの安全祈願を行ったのだが、なんといってもメイン行事は旭川の川村アイヌ記念館の人たちが行う「ムプリコロカムイノミ」だ。
 なかでも、祭壇に祭られた「コタンコロカムイ(村の守り神)」や「ヌプリコロカムイ(山の神さま)」を現す御幣に、捧酒箸を使ってお神酒をあげる瞬間が、もっとも重要かつ神聖な場面なのだが、なんとこの場面を、祭壇の背後(つまり神様のいらっしゃる位置)からフラッシュをたきながら撮影する不信心者が何人かいたのには呆れてしまった。
 たとえばローマ法王の葬儀のときに、祭壇のキリスト像の背後からフラッシュをたいて写真を撮るような者がいたら、即刻引きずり降ろされて断頭台にかけられても文句は言えないだろう。それと同レベルの「大罪」を何人ものヒトが平気でやっているのだから驚く。
 じつは筆者も、その場に偶然居合わせただけで、「登山者代表」として「ヌプリコロカムイ」にお神酒を捧げる大任を果たすことになったのだが、目の前でフラッシュをパチパチ発光させられ、怒鳴りたくなった。まさか神聖な儀式の最中にそんな無作法は許されないと思い止まったのだが‥‥。儀式の最中にアイヌ文化保存会の方が、「そこから写真を撮ってはいけない」と注意したにもかかわらず、それを聞いているのかいないのか。昔だったら「ええい、お神を恐れぬ不届きもの、控えおろう」と、怒鳴りつけられる場面だろう。

2005-06-17

残雪の裾合平

残雪シリーズも4日目。今日は裾合平を経て中岳温泉まで歩いてきました。写真多めでいってみましょう。

裾合平に浮かぶ白い雲。今日も良い天気です。太陽の照り返しが激しく、ちょっと蒸し暑い感じもしましたが、それもご愛敬。雨が降るよりは断然ましですから。

雪の状況。ロープウェイ姿見駅から中岳温泉までの間は9割方雪の下です。主に雪が融けているのは姿見側で、裾合分岐から中岳温泉までは温泉周辺を除き100%雪です。裾合分岐も雪原の中にぽつんと棒が立っているだけ。夏、あんなにお世話になった休憩所など、影も形もありません。

ここで注意を一つ。姿見から中岳温泉まで、夏道を示すマーカーは何一つついていません。ガスがかかると広い雪原に何の目印もなく、ぽつんと取り残されてしまいます。地図・コンパス・GPS+使いこなす技量が必要です。


そして恒例の合成写真。左から、当麻岳・安足間岳・比布岳・鋸岳・北鎮岳。手前に大塚・小塚も見えています。


途中エゾユキウサギに遭遇。
これからしばらくの間は姿見の池周辺でも比較的ウサギの姿を目にすることができます。

高山植物も所々で咲いていました。今シーズン初お目見えのお花をご紹介すると、まずはメアカンキンバイ。

それから、エゾノツガザクラ。

最後にジムカデ。

徐々に花の種類が多く見られるようになりつつありますね。

2005-06-16

残雪の旭岳-黒岳縦走

残雪の様子が気になっている方も多いのではないでしょうか。大雪山屈指の人気コース・旭岳-黒岳縦走コースを歩いてきました。暖かく、風もそう強くはなく、そしてなにより抜けるような青空。絶好の下見日和で、気持ちの良い縦走を楽しんできました。

姿見駅~姿見の池は雪に覆われ地面は見えませんが、姿見の池~山頂は数カ所に薄く雪が残るのみとなっています。

いつも思いますが、旭岳への登りは良いトレーニングになりますね。特に夏山シーズンを目前に控え、なまった体を鍛えなければならないこの時期には。姿見駅から旭岳山頂まで休憩を取らずに一気に登りきると体がヒイヒイと悲鳴をあげていました。

<残雪情報1 裏旭>
旭岳山頂直下から裏旭野営指定地までびっしりと雪が残っています。下りに関しては雪があるほうが断然歩きやすいのですが。

最近お気に入りの合成写真。一枚では撮りきれない広い範囲をカバーできるのがありがたいものです。これは中岳分岐付近からお鉢平を撮ったものです。

<残雪情報2 黒岳>
噂には聞いていましたが、これほどまでとは。山頂直下の石段以外は7合目のリフト乗場まで全部雪の下です。靴をうまく滑らせることができれば、あっという間に下り降りることができます。写真のようにかなり急な部分もあるので要注意ではありますが。黒岳登山を考えている方はご注意を。

2005-06-15

残雪の扇沼山

昨日に続き今日も残雪のお山へと行ってきました。目的地は扇沼山。扇沼山はここ数年で人気急上昇のコースです。手軽に登れる展望の山として、トムラウシへの最短ルートとして、多くの登山者を惹きつけています。この登山道は、一時廃道になっており、最新の地形図にも記載されていません。どこの誰かは知らないけれど、密かに登山道の整備をしてくれていたのでしょう。すっかり歩きやすくなっています。

とはいえ今日は夏道とは全く無縁に雪の上を歩きます。ここでもやはり雪が多い!雪が林道を覆っているために、登山口まで車を乗り入れることができません。800mほど余分に歩かなければなりませんでした。そして、標高1140mの登山口からすでに雪の世界。夏道が出ているのは山頂直下のハイマツ帯だけで、あとはずうっと厚い雪を踏みしめて行きます。

去年の同じ時期に登った時よりも、はるかに雪が多く、2~3週間雪解けが遅れているという印象です。それにともない、高山植物の開花も遅くなっています。

昨年はチングルマまで咲いていたというのに、今年はようやくキバナシャクナゲが開花したところです。ほかに今日見られたのは、エゾイチゲ・ショウジョウバカマ・ミネズオウ・コメバツガザクラ・ウラシマツツジ・エゾコザクラ(3株のみ)くらいのもので、どれもまだ咲き始めといった感じでした。

昨日は曇り空でしたが、今日は青空でしたよ。青い空白い雪青々とした新芽がそろい踏み。

旭岳もきれいに見えています。いつもと違う角度から山を見ると不思議な気分になります。

最後におまけ。マニアにはたまらないお宝写真をどうぞ。

雪の下の硫黄沼を見下ろしながら物思いにふける之図。

すばらしい写真をものすため、アングルにこだわり登山道に伏せる之図。

2005-06-14

残雪の高原沼巡り

高原沼巡りと言えば秋の紅葉で有名です。様々な表情を持つ沼々とそこに映りこむ紅葉は、北海道の中でも屈指のものです。この紅葉を一目見ようと沢山の人が集まり、せまい木道の上にひしめき合う様は高原秋の風物詩ともなっています。

そんな高原沼巡りも、紅葉の時期以外はほとんど人が来ません。今日は静けさを楽しむため、高原沼巡りに行ってきました。

やはり雪解けは遅いようです。まだ夏道はほとんど出ていません。90%が雪の下といった感じです。地図と磁石にお世話になりながら、周りの地形を確認しながら、雪原を歩きます。普段は登山道の上を何も考えずに歩いているので、たまにはこうやって頭を使いながら歩くのもいいものです。登山道に縛られることなくどこでも好きな場所を歩けるわけですし。

紅葉時には、1m以上の葉だけが残りお化けの様になるミズバショウも、この時期はおなじみの姿を楽しめます。

これから雪解けとともに「高原沼」になる「高原沼予定地」。まだ中央にうっすらと水が浮いている程度です。今日は曇り空だったので、全体的に色味が面白くありませんが、青い空が出ていればきれいな風景になりそうです。空の青、雪の白、新芽の緑…。

で、雪が融けて川になって流れていって秋になるとこんな感じに。

紅葉には紅葉の、残雪には残雪の、それぞれの良さがあるのです。

2005-06-13

カメラカメラカメラ

今夏予定している“とある”調査のために、デジカメを新調しました。本当なら、今持っているコンパクトデジカメが使えればいいのですが、画素数と撮影範囲が調査に必要とされる性能を満たしていないようなのです。残念…。そこで、条件を満たすもののうち価格的に手が届くものを選びました。それが、これ↓です。


それにしても、カメラというのは高いものですね。今使用しているコンパクトデジカメも、購入当時の最上位機種でなかなか良いお値段がしたのですが、今回のカメラはそれよりさらにさらにお高い。言葉の意味はよくわかりませんが、「一眼レフ」らしいです。響きが高級そうです。あとなんか、露出がどうとか絞りがどうとか説明書に書いてありました。本格的っぽいです。しかも、レンズが本体から外れ、いろいろ交換できるそうです。沢山のレンズを持ち歩いている人を見たことがありますが、私もその仲間入りですか?だいたいカメラの形が“いかにも”という感じがするではないですか。持ち運んでいるだけで気分はカメラマン?ってなものです。やれやれ。

しかし。素人の私にとって高級そのもののこの機種が、カメラの世界ではなんと「お安い入門機」扱いされているというのです。…むう。そんな高いカメラで何を撮るの?と疑問に思いますが、それは素人考えというものなのでしょう。世の中には、想像もつかない凄まじい世界があるものです。

2005-06-09

あつつ

急に暑くなりました。今日は幾分落ち着いたようですが、昨日の最高気温は東川町で28.3℃。車で走っていると、吹き込む風こそ涼しいものの、日光に照らされた車内は夏真っ盛り。去年の猛暑を思い出してしまいました。今年も暑い夏になるのでしょうか?

そういえば、去年の夏は車のクーラーが調子悪かったので、冷房なしで乗り切ったんでした。毎日汗だくで運転してたような…。そろそろクーラー直そうかなあ。

この暑さで、多すぎる山の残雪が融けて、帳尻があってくれればいいのですが。山開きはもうすぐです。

2005-06-08

残っていた「幻の湖」

 例年にくらべて半月遅いといわれている今年の雪解け。それを象徴するように、いつもの年なら五月中にしか見られない白雲岳の「幻の湖」がまだ残っていた。詳しくはこちらへ。

2005-06-06

雪に咲く花


6月に入ってもまだまだ雪深い旭岳です。例年ならすでに見頃時期になっているはずのキバナシャクナゲがいまだ花芽の状態でした。花真っ盛りのアポイ岳から帰ってきたばかりなので、この雪っぷりにはまだどうも違和感がぬぐえません。ちょっとした時差気分です。そんな中でも、よく見ると健気に咲いている花がありました。


ガンコウラン


あまり目立たない花ですが。真ん中の松の木の子供みたいなのにくっついてる赤い部分が花ですよ。通常山開きの時期には花は終わっているので、花よりも黒い実のほうが知られていることと思います。


ミネズオウ


ピンク色の星形でこれまた小さな花です。小指の爪よりまだ小さいのですが、割と群生するので見応えはあります。

雪の白には、赤やピンクの小さい花が映えるものです。

2005-06-04

残雪大すぎ

今年は雪解けがずいぶんと遅いようです。遠くから眺める大雪山も白い部分がまだまだあります。登山口に向かう林道も積雪で通行できないものが多く、私たちのプログラムも軒並み中止せざるをえない状態になっています。困ったものです・・・

さて、この異常気象。だいたい一週間から10日ほど雪解けが遅れているようです。写真で去年の同時期と見比べて見ましょう。


2005年6月4日



2004年6月9日


上は今日の写真です。旭岳ロープウェイ山麓駅のすぐ裏に広がる湿地帯に、エゾノリュウキンカとミズバショウがきれいに咲いていました。一方、下の写真は2004年6月9日のもので、同じ場所で撮っています。比べると違いは一目瞭然。去年の今頃、旭岳温泉から天女が原へと向かう登山道の登り口周辺には、雪はまったくなかったのです。斜面に生えるダケカンバも若芽を出し、新緑が青々としていたのです。それが今年は未だに雪山といった風情です。ほんと、雪解けの遅さを実感してしまいます。

このままいくと、今年の夏山はいろいろと影響を受けてしまうかもしれませんね。

2005-06-03

ナナカマドの花

アポイ岳ツアーに専念するため、5月後半はほとんど東川を留守にしていました。今日、しばらくぶりに帰ってきて最も目についたのは街路樹でした。ゴールデンウィーク明けに東川を出たときには、まだ若葉も生えそろわぬ状態だったナナカマドの木に、今や白い花がたわわになっているではないですか。

もう六月ですものね。2週間後には山開きも控えていますし、花も咲こうというものです。気がつけば初夏なんですねえ。

今日の一言:「ナナカマド三日会わざれば刮目して見よ」

2005-06-01

アポイからの帰還

5月23日から始まったアポイ岳ツアーの連戦がようやく終わりました。新千歳空港でお客さんと合流し泊まりは襟裳岬という行程で、国道336号を往復する毎日でした。その結果、ここ9日間で4回様似山道を歩き4回アポイ岳に登るという、地元の人も真っ青の歩きっぷり。さすがに疲れた・・・。

でもそのおかげで、植物が成長する様をつぶさに観察することができたように思います。前回何もなかったところに芽が出ている。つぼみだったのが花を咲かせている。いつの間にか花が終わり実になっている。
2日おきという短い間隔で同じコースを歩くと、細かな違いに気がつくようになるものです。集中的に一つの山をせめるツアーもなかなか面白いと知りました。

今日から6月。いよいよ大雪山でのプログラムが始まります。残雪と新緑の世界へ、いざ。