2011-10-29

宮城山行4日目:石巻市

昨日栗駒山に登り、今日は午前中早々に泉ヶ岳を終えました。宮城山行も今日で4日目。午後からは石巻市に向かいます。石巻市を訪れるのは他でもありません。先の津波による被害をこの目で見ておきたかったのです。

細く入り組んだ道を迷い迷いして、かなり時間をかけてやってきた日和山。ここから街が見下ろせます。驚くほどたくさんの人が来ていて、中には修学旅行生たちも。みんなおそらく目的は一緒。

手すりにこんなメッセージが掲げられていました。やはりたくさんの人たちが訪れ、津波の跡を目にする場所なのでしょう。

案内板に載っていた写真と、現状を見比べてみます。旧北上川上流方面。

中州の建物がほとんど無くなっていることがわかります。

旧北上川河口方面。

右岸の青屋根がほとんど無くなっていて、左岸の空き地ががれき集積所になっています。

旧北上川河口より右手に視線を移すと、埋立地のようにほとんどまっさらな土地が目に入りました。

日和山には古くから多くの文人が訪れており、山頭火の句碑も建てられていました。

日和山から下りて、さきほど見下ろした南浜町・門脇町へ。解体・撤去作業に従事しているだろう重機のにぎやか音が、建物がなくなってしまったまっさらな町に響いていました。

残された数少ない建物。鉄骨だけが残されています。

門脇小学校。校舎のすぐ裏に日和山が迫っているため、ここで津波を受け止める形になったようです。建物・車などあらゆるものが流され集まり、発火し引火して大きな火災になったとのこと。

玄関こそロープが張られていましたが、校舎自体に近づくことを制限するものはなにもありません。私たちのような部外者に、被害を見せて何かを感じさせることを意図しているのだと思います。教室の中は凄惨としかいいようがありません。ここに通っていた子供たちが、今も元気に学んでいることを切に願います。

門脇小学校全景。校舎の前には住宅街があったのでしょう。家の基礎だけが整然と並んでいました。

港に向かう途中、廃車が山となって積まれていました。ひどい事故にあったような潰れ方です。

その後、石巻市中心部へ。薄ピンクの建物は市役所。およそ市役所らしからぬ風貌は、撤退した百貨店跡を再利用したためのもの。

石巻市と言えば石ノ森章太郎。至る所にキャラクターの絵が施され、駅前交番もこの通り。

駅の喫茶店もこんな風。

店内はごく普通の喫茶店で拍子抜けしてしまいましたが、棚のうえに歴代ライダーが飾られていました。できればメニューもそれなりに趣向を凝らしてほしいところ。

帰りは松島を眺めながら。この島々が天然の防波堤となったため、松島の被害は軽微だったと言われています。

 今日はあまりに多くのものを見たような気がします。さまざまな想いを胸に仙台へ帰ります。

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