2005-10-26

道東山旅編2:摩周岳-西別岳

昨晩は摩周岳にほど近い道の駅で車中泊をしました。車中泊は初めての体験だったのですが、意外と快適にぐっすりと眠れました。ところが朝、目を覚ましてびっくり。なんと車の窓という窓が全て内側から凍り付いているのです!寒い寒いと思っていましたが、やはり昨日の冷え込みは尋常ではなかったのですね。車中泊の世界もなかなか厳しいものです。

とはいえ、この日、日中は一転して暖かくなりました。天気も良く、名高い「霧の摩周湖」もほらこの通り。ところで、晴れた摩周湖のジンクスってなんでしたっけ。千客万来?商売繁盛?
中央に見えるのが目指す摩周岳です。湖を右から巻くように登山道がついています。

摩周岳までは高低差のあまりない登山道を淡々と歩いていきます。見渡す限りの笹・ささ・ササ。ところどころでダケカンバなどの高木が登山道を囲み風景にアクセントを加えます。

さまざまな角度からの摩周湖を眺めながら、散歩のような歩きを楽しんでいると、やがて摩周岳と西別岳との分岐に到着します。ここからまずは摩周岳を目指します。木立の向こうに見えているのが摩周岳の山頂です。

途中で紅葉発見!すっかり冬枯れになった大雪山とは違い、まだ赤い葉が残っていました。10月末でまだ紅葉が見られるとは。

山頂直下だけは急な登りになり、ここが散歩道ではなく登山道であったことを思い出させてくれます。この時期にしては強烈な陽光を浴び、汗だくになりながら一歩一歩登っていきます。登頂成功!それにしてもなんという青空。雲一つ無い、本当に雲一つ無い空。完璧な快晴。昼を過ぎても雲がわき出るということもなく。素晴らしい天気を堪能できました。そして、ちょっと珍しい自分の写真。山では記録の意味もあり、かなりの枚数を撮るほうですが、その分自分が被写体になることはほとんどありません。今日はたまたま山頂で出会った方に一枚撮ってもらえました。これ、お宝写真ですよ。

意外にも山頂からは摩周湖の眺望はあまりよくありません。そのかわり周囲の山々は見事です。雌阿寒・雄阿寒・藻琴。そして明日登る予定の斜里岳。明日も好天が続きますように。

30分ほど休憩をとり、次の山、西別岳に向かいます。いったん分岐まで戻り、そこから再び淡々とした登山道を歩きます。今日の行程は、高低差がない分距離があります。計約20km。山登りで一日これだけ歩くコースはそうはありません。とはいえ、飽きるというようなことは全くなく、歩くごとに変化していく風景を眺めている間に距離がかせげてしまっている、というような感じがします。中央奥の小さなでっぱりが西別岳です。

西別岳の山頂からも見事な景色が広がっていました。特にさっきまでいた摩周岳の姿がくっきりと。いかにも「むかしは噴火したもんですよ」とでも言っているかのように、ぽっかりと口を広げています。西別岳はというと、山頂で出会った地元の方によると高山植物がきれいに咲くのだとか。お花の時期には来れないので、せめて想像だけでもしておきました。うん。きれいに違いない。

あとは来た道をゆるゆると下っていくだけです。驚くような好天と昨日が嘘のような陽気。ゆるい登山道とあいまって、思いがけずのんびり遊歩の一日でした。

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