2005-10-27

道東山旅編3:斜里岳

摩周岳の登りを終え、川湯で温泉に入り、斜里岳山腹の小屋「清岳荘」に向かう途中、ずうっと見えているんです。斜里岳が。まわりは何やらの畑で、既に収穫も終わり、視界を遮るものはなにもありません。徐々に傾いていく陽光を浴びて橙に染まっていく山。翌日登る山。そこに向かって運転していくのはなかなか気分が盛り上がるものです。薄暗くなりつつある午後4時ころ、登山口に到着し、そこで車中泊しました。

今日の出発は6時10分。登山口からしばらく林道を歩くと、道は沢沿いを行くようになります。途中、稜線を行く新道と沢づたいに行く旧道に道が分かれます。旧道を登り新道から降りることにしました。

この沢道がかなりの難所でした。沢水のしぶきを浴びる登山道が白く凍りついてしまいます。おそらく昼頃には溶けだすのでしょうが、早朝はさすがにまだ寒く、氷もかたくしまっています。おまけに滝を巻く箇所では登山道も急登になっています。本気になって集中したのが4カ所ほどありましたが、貼ってあるロープや鎖を駆使し、時には藪こぎをして、なんとか通過しました。

新道と旧道が合流する上二股。このあたりから積雪が見られるようになります。しばらく、すっかり水量が減った小沢をたどります。最初のうちは木々のトンネルをくぐるような感じですが、沢から斜面に取り付き、傾斜が急になるにつれ視界が効くようになります。そして。

振り返ると背後に南斜里岳の勇姿が。雪をかぶった山肌に朝の光が反射してきらきらしています。ここまで来れば斜里岳山頂まではあと少し。

あと少し、ではありますが、急な登りも待っています。その名も「胸突き八丁」。斜面一面に雪がついているので、登山道を無視して直登します。登りきると南斜里岳との鞍部です。

一休みしてもう一登りすると、小さな祠が迎えてくれます。後に見えている斜里岳山頂までは5分ほどです。

ようやく斜里岳へご到着。昨日・一昨日に続き、今日も良い天気です。太陽がぽかぽか暖かく、そよそよと風が吹く中、思わずしばし昼寝をしてしまいました。

下りは新道経由で。新道は旧道に比べると距離が長く時間がかかるのですが、景色を眺めるには断然良いです。特に斜里岳の眺めが絶品です。旧道からは山頂はほとんど見えませんから、多少長く歩くとしても、これを見ずに下るのはもったいないでしょう。

最後の林道歩き。それにしても本当に素晴らしい天気です。登りはじめてから下るまで雲一つ見えませんでした。

下山後、斜里岳山腹の林道を走っている途中、きれいな紅葉があったので思わず車を停めてしまいました。赤い葉が太陽の光を透かしています。明日は羅臼岳。天気は持つかな?紅葉は見られるかな?

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