2007-12-29

仕事が納まらない夕焼け

年末年始は札幌の実家で過ごすことになっていて、出発は明日で、そろそろ仕事納めにしたいのですが、これがなかなか納まらなくって・・・。
現実逃避に夕焼けを眺めたり。燃えるような赤い空に、ほとばしるほどのヤル気をもらえると良いのですが。さ、仕事にもどろう・・・

2007-12-26

一冬に何度も無いお天気の日

どうやら今年最後の好天となりそうな今日。本当は机に向かってやらなければならないことが山積しているのですが、居ても立ってもいられなくて旭岳に登ってきました。

始発のロープウェイに乗って、駅を出ると広がるこの青空!雲一つ無く、そして遠くの山が霞むでもなく。完璧な紺碧です。

一昨日まで新雪がふかふかに溜まっていた姿見平も、ようやくいつものように風紋でがっちり固められました。やっぱりこうでなくっては。

スキーを担いで山頂まで行こうと思っていたのですが、強風にスキーがあおられるので7合目で断念。スキーを置いて身軽に山頂往復といきましょう。9合目付近で見事なエビのしっぽに遭遇。ぽりぽり囓りながら最後の一登りです。

山頂まで来ても相変わらず空は青いまま。雲一つできていません。これだけ安定した快晴はここしばらくありませんでした。一冬通しても何度もあるものではありません。来て良かった。

旭岳山頂の気温は-20.7℃、風速は7.8m/s。黙って座っていると、きゅーんと冷えてきますが、それでも景色見たさにしばらく山頂で風に吹かれていました。標識によりかかって足の先にはトムラウシ。

7合目までてくてく下って、スキーに履き替え、しゅーっとな。雪は固くて重くて滑りにくいことこの上なしでした。天女が原では真っ白なエゾマツが青空の下に林立する様に見とれてしまいます。

下山後、ビジターセンターで時間をつぶし、夕暮れ時ぴったりに忠別ダム脇のいつもの場所へ。車を停め振り返った瞬間こんな色の山が見えたら、感嘆の声とため息とが一緒くたになって「ぐふう」とか言ってもしょうがありません。

素晴らしいピンク色。もうたまりません。陽も射さず、手足がジンジンと冷えてくる中、夕焼けが終わるまでじっと動かずシャッターを切り続けました。

ああ、本当に良い日でした。

2007-12-25

ハッピークリスマス(戦争は終わった) ジョン・レノン

今夜はクリスマスだけど、君はことし何を成し遂げた?
また一年が過ぎ去って、新しい一年が始まった
そう、今夜はクリスマス。
近しい人たちも、親しい人たちも、老いも若きも
みんな楽しめればいいけど…

クリスマスおめでとう
あけましておめでとう
新たな一年がなんの憂いもなく
よい年になりますように

そうさ、(みんなが望めば戦争は終わる)
弱者にも強者にも
金持ちにも貧乏人にも
幸せなクリスマスを!
道のりは遠いけれど
肌の黒い人にも、白い人にも
黄色い人にも、赤い人にも
ひとしく幸せなクリスマスを!
いますぐ武器を置こう!

みんなが望めば戦争は終わる
戦争はいますぐ終わる

クリスマスおめでとう

2007-12-24

Merry Christmas from 山楽舎BEAR

クリスマスイブです!メリークリスマスです!1年間よい子にしていた山楽舎BEARのお客様の下へサンタさんがやってきましたよ。スノーシューを履いたサンタさんです。

ほら。

え、わかりにくい?

ではこれで。今日は一日このサンタ帽で山を歩いてきました。

みなさんが素敵なクリスマスを過ごされますよう!

2007-12-23

夏への第一歩

昨日は冬至。1年で昼が最も短い日でした。今日は昨日より少し昼が長くなっています。明日は今日よりも、明後日は明日より、ちょっとずつ昼が長くなっていきます。そう、これから昼の長さは伸びる一方なのです。

ということはつまり、私たちはもはや夏至への第一歩を踏み出したと言えるのではないでしょうか!

夏へ向かって近づいていく・・・。寒さのピークはまだまだ先ですが、そう考えるとちょっと嬉しくなりますよね?

2007-12-22

ツアー再開!

11月11日石垣山を最後に、しばらくお休みしていたオリジナルプログラム。雌伏の時を経て、今日まさに再開しました!

当然、山はすっかり雪景色です。 旭岳温泉付近の森の中は、基本腰までの積雪。

そして所によっては腹まで、さらに傾斜を登るときには顔につくほど。ちなみに写真に写っているのは男性。その深さがわかろうというものです。年明け前のこの時季に、いつもこんなに雪が深かったかなあ?と疑問に思う今年の積雪です。

ともあれ。今年も楽しい楽しいスノーシューの季節が始まりました。寒いなんて言いっこなし。防寒具に身を固め、雪と戯れに、さあ山へ行きましょう!

2007-12-20

初スキー

今日も天気のぱっとしない中、今シーズンの初スキーに行ってきました。行く先はもちろん旭岳です。

ロープウェイは使わず、下から歩いて登って30~40分で第二天女が原。濃い霧に包まれた盤の沢はまだ十分な積雪があるとはいえません。 スキーコースも滑走不可です。

旧天女が原駅付近、おなじみの雪尺が指す値は・・・220cmでした。これは昨年同日と全く同じ深さです。街中の積雪は昨年よりかなり多い気がしますが、山の中ではほとんど変わらないのですね。なお、ロープウェイ姿見駅付近での気温は-13.3℃、風速はW4.4m/s。

1時間30分かけて歩いて登って、下りはあっという間の20分。スキーコース上でもふわふわの深雪が楽しめる人の少ない1日でした。

2007-12-18

山と渓谷

山と渓谷2008年1月号でスノーシュー特集なるものが組まれ、その中で山楽舎BEARがほんのわずかながら紹介されています。

この特集の中の、

これだけ。

一般の方は立ち読みで確かめてみてください。熱狂的な山楽舎BEARファンの方は保存用・閲覧用・布教用と三冊ご購入ください。

これで日本全国津々浦々から問い合わせが殺到するかな?

針葉樹の森の美しさ

今シーズンのスノーシューツアー開始がいよいよ今週末に迫りました。いつまでも九州気分・南国気分に浸っているわけにはいきません。冬仕様に気持ちを切り替えるべく、旭岳山麓へと下見に繰り出しました。

旭岳ロープウェイ山麓駅脇。スキーコースの終点から歩き出します。この看板が積雪深の目安。昨年同時期と比べると、若干深いか。

はらはらと降る雪は、黒い手袋をかざすと簡単に結晶を見ることができます。

スキーコースから外れ、道無き道に踏みいると、足が潜る深さはこんな感じ。ここでは膝くらいでしたが、平均して股下~ももまで雪の中でした。この程度の雪でも2~3時間漕いで歩くとずっしり疲れます。重い荷物を背負って夏道を1日歩いてもそう疲れないのですから、雪の抵抗というのは大したもの。

しばらく南国で過ごしてきたので、見慣れた針葉樹の森が一際新鮮に見えます。クリスマスツリーのような大木がどんどんと居並ぶ感じも、雪をまとって佇む感じも、静かにしんしんと降る雪の感じも、何もかもが素敵で、北海道にはこんなに美しい風景があったんだ、と改めて感じました。

ここでしか見られないこの雪・この森。ぜひ一度歩いてみてください。

2007-12-17

冬の始まり

上ホロで雪崩事故が起きたのは、九州山行の出発前日。すぐに旅に出てしまい、詳細を知ったのは北海道に戻って溜まった新聞を掘り返し、いくつかのレポートを読んでからでした(レポートについては日本雪崩ネットワーク日本雪氷学会北海道支部の当該ページをご覧ください)。なんとも痛ましい事故で、しかも顔見知りが犠牲となったとあればとても他人事とは思えません。

私たちにできるのは、事故から学び同じ過ちを繰り返さないことです。

毎冬初めにするように、今年もまずは勉強から。1冊新しい本も手に入れました。しっかり読み返して知識を新たにします。もちろん理論だけでは不十分ですから、雪の中での練習もかかせません。

これからも常に謙虚に雪と向き合っていたいものです。今年も冬が始まりました。

旅の装備

所々で日帰り登山をしたり山中泊縦走をする。移動には車ではなく徒歩や公共交通を使う。そんな旅を2週間続けるにはいったいどんな装備が必要なのでしょう?今回の旅の装備を見てみることにします。

出発直後、屋久島1日目のザックはこれだけの大きさがありました。私の腰から頭までが隠れるくらい。重量は自宅出発時で22~23kg(水・燃料含まず)。食料が結構嵩張っていますので、この後徐々に荷物は減っていきます。

登山靴と着ている服以外の全装備を床に並べるとご覧の通り。一つ一つ見ていくと・・・

1)大型ザック : 容量はたしか90リットル。 この重さだけで3kgあります。ともかくこれがないと始まりません。高くてもできるだけ背負いやすくて丈夫なものを。
2)サンダル : ザックの外、底に近い部分ににくくりつけるため、厚手の防水袋に入っています。山小屋やキャンプ場に着いた後や、ザックを預けて身軽になったとき、登山靴を脱いでくつろぐためにはサンダルは必須。
3)サブザック : 日帰り登山のときに使うだけでなく、観光時や、飛行機の機内持ち込み用としても重宝します。
4)ショルダーバッグ(小) : 財布やコンパクトデジカメ、メモ用のノートなど、頻繁に使うものをいれておきます。文庫本もここに。常に肌身離さず。
5)カメラバッグ :  一眼デジカメ用。厚いクッションで保護されるので安心。肩からかけたりザックのベルトに取り付けたり。
6)ストック(2本) : 重い荷物を背負うときにはあると便利。
7)防水シート : テントの中に敷いて防水と防寒を。
8)マット : 半自動で空気が入りふくらむ定番マット。全身用を使っています。
9)シュラフ : 冬用ダウンシュラフ。-10℃まで対応だったはずですが、もう10年以上使い込んでいるのでダウン量も3割減くらいになっています。
10)インナーシーツ : シュラフの中に一枚加えると暖かくなり肌触りも良くなります。化繊。
11)シュラフカバー : どうしても寒いときや雨のキャンプ時にシュラフの上にかぶせます。ゴアテックス。
12)食品 : 途中での補給を考慮しなかったので、屋久島での三泊四日および霧島での一泊二日の計八食分に予備食二食をあらかじめ用意。インスタントコーヒー・紅茶などの嗜好品、箸などもこの袋の中。他に行動食・非常食。
13)水筒類 : 水1L・魔法瓶480ml・コーヒー用保温カップ340ml。コーヒー用保温カップは無いと生きていけません。喫茶店でもこれに入れてもらっています。
14)チタンクッカー : 鍋兼食器として使います。 中にガスバーナーのヘッドが入れてあります。
15)救急セット : 密閉容器の中に入れてあります。 まず使うことはありませんが、持たないわけにはいきません。
16)洗面セット : 歯ブラシ・ひげそり・液体石けん・ウェットティッシュ・洗剤など。
17)ザックカバー・傘など防水用品 : 登山時には使いませんが、旅するには傘は必須。
18)雨具上下 : ゴアテックスの夏用雨具。丸1年使ったので防水性はかなり落ちています。
19)書類入れ : 山用の地図や、道々貰ったパンフレット、あらかじめ調べて印刷しておいた時刻表などの資料を入れておきます。
20)テント : いつもは2人用を使いますが、今回はほとんどテント泊をしない予定だったので小さくて軽い1人用を選びました。
21)着替え : 服の替えを一式。靴下と下着はもう一式。
22)着替え : フリースパンツ・長袖下着上下。
23)小物 : コンパス・地形図・カメラ用電池・カメラ用メモリーカードなど。
24)小物 : ヘッドライト・ラジオ・マルチツール・ライター・靴ひも・予備電池など。
25)帽子・手袋など
26)ダウンジャケット

※)これらの他に、ガスカートリッジが2つ途中で加わりました。

※)基本的に全てのものは防水バッグに入れてあります。さらにザックの中に大きな防水バッグを入れて全体を包みます。装備が濡れるととても悲しい気分になりますし、ものによっては身の危険につながりますので、防水には気を遣っています。

※)本当に必要なものだけを厳選すれば荷物はもっと少なくなります。逆に必ずしも必要ではないれど旅を豊かにしてくれるものをもっと増やしてもいいでしょう。そのあたりは旅の期間やザックの容量、自分の体力と相談して。

旅が2週間でも3ヶ月でも、あるいはそれ以上になっても、必要な荷物の量はほとんど変わりません。ですから、これだけの装備を背負っていれば、どこへでも好きなだけ旅していけるというわけです。もちろん、資金と自由な時間さえあれば、の話ですけどね・・・。

2007-12-15

九州山行13日目 札幌

12月6日(木)晴れ

ついに北海道へ帰る日がやってきてしまいました。

出発から今日で13日目。今までの経験上、旅も1ヶ月以上になるとどうしても日常風味を帯びてしまい、どこかマンネリ化してしまうものです。「まだまだ旅を続けていたい」と思う2週間くらいがちょうどよい長さなのかもしれません。帰って仕事をしなければならないというのも、もちろんあるわけですが。

関空-羽田、羽田-新千歳、という今日の行程。わざわざ羽田で乗り換えないで、大阪から北海道まで一足に帰ってしまえば良さそうなものですが、羽田-新千歳のただ券を持っているのでそれを活かそうというわけです。しかも関空-羽田8900円という格安チケットを手に入れることができたので、多少の面倒は許せてしまいます。

いろいろな国の人が行き交う国際空港の雰囲気は独特のものがあります。知らない国に降り立つ緊張感や、故郷の国に帰る安堵感、次の国へ旅立つ高揚感。たくさんの感情がない交ぜになってできているのでしょう。出発時刻には充分余裕を持って空港に着き、そんな雰囲気の中に身を置くというのも楽しいものです。

席はもちろん窓側を頼みます。今日は天気が良く、景色も期待できそうです。離陸直後、さっそく六甲山。昨日歩いた山々があんなに小さく見えています。

街並み、川の流れ、海岸線、雪を被った山と眺めているうちに、気がつけば飛行機は羽田空港へ向け高度を下げ始めていました。えーもう終わりー。まだ見たーい。

羽田着は13時10分。乗り換え便の羽田発が16時20分。運行会社が違いターミナルが異なるといっても、さすがに3時間10分もあれば乗り換えには充分余裕が持てます。って、これはいくらなんでも間が空きすぎました。本さえあれば待ち時間が気にならない私でも、さすがにヒマを持てあましてしまいます。

でも、そのおかげで、新千歳行きの便では見事な夕景を眺めることができました。沈みゆく夕陽と富士山。旅の最後を締めくくるのにふさわしい景色ではないでしょうか。

あと1時間もすれば雪の北海道。日常が、楽しい日常が待っています。

九州山行12日目 六甲山

12月5日(水)快晴のち晴れ

大阪での滞在も意外と長くなり、今日で三日目。今日は知人の案内で六甲山を縦走することになりました。九州山行と銘打っているのに大阪の山に登るのもおかしな話ですが、あくまでもメインは九州、大阪は帰りにちらっと立ち寄っただけ、という解釈でひとつ。

泊めていただいた知人宅から大阪の夜明け。東の空が赤く染まり、濃紺の全天が徐々に明るさを増していきます。その前に建物のシルエット。夜景が朝の景色に変わる瞬間です。

通勤・通学の波にもまれ、電車を乗り継いで1時間。出発は芦屋川駅から。平日にもかかわらず、駅前には数組の登山グループが準備をしています。こんな山日和ですものね。

住宅街を抜け、ここからいよいよ山道に入ります。売店が入山ゲートみたいになっていますが、特に入山料を取られたりするわけではありません。くぐり抜けた奥には小さな滝とお堂があって、地元の方たちでしょうか、お日様を浴びるベンチで数人が談笑しています。地域の裏山という感じがなんとも長閑なもの。

早速現れるのは“ロックガーデン”なる地域。街から近いし標高は低いしで、私は六甲山を少々侮っていたかもしれません。まさかこんな岩をよじ登る山だとは!

ロックガーデンを経て風吹岩へ。振り返ると神戸~大阪の街並みと大阪湾。山から大都市と海が一緒に見られるなんて。北海道ではちょっとない眺めにご満悦。

目指す稜線はまだ遠く、一つ奥に見えています。この稜線の、手前の丘に隠れている部分に六甲山の山頂があるそうです。距離にしても高低差にしても、意外と奥深い山だということがわかります。

緩やかな傾斜の樹林帯にはそこここで秋の終わりの気配。ちいさなモミジが陽を受けて暖かそうです。実際には昼近くなっても日陰で休憩するときにはダウンを着こむほど冷え込んでいました。

最後ぎゅっと登ると山頂付近は再びなだらかになります。ここが六甲山山頂。駅から2時間45分で到着です。一等三角点が置かれていますが、だだっ広いうえに植生が遮り遠望は効きません。

山頂周辺は車道が付けられていて観光の車がぶんぶん走ってきます。その車道と交差したりすれ違ったりして稜線を西に向かうと、30分ほどで極楽茶屋に到着。極楽茶屋という地名かと思いましたが、以前営業していた店舗の名前だそうです。もう少し先に行くとロープウェイ駅やらもあり、この辺りは人工的な区域となっています。

極楽茶屋で短めのお昼休憩を取ったら、有馬温泉へ下山開始。わずかに進むだけで、建物やら車やらの観光地的な匂いは感じられなくなります。

木々に覆われた細尾根を伝い、ぐいっと下ったり微妙に登り返したり。 どこが違うと具体的に説明できるわけではないのですが、北海道の山とは微妙に異なる雰囲気をまとった山です。気候帯が異なるうえに、そもそも山の成り立ちからして違うのでしょうか。遠く離れた地の山というのは、それだけで魅力的なものです。

有馬三山を越えて振り返ると六甲山。登るときには見えなかった山の全容を、ようやく目にすることができました。あの反対側から登って、そしてあそこから延々降りてきたわけです。

下山口は神戸の奥座敷・有馬温泉。賑やかで風情のある温泉街でした。ここで金の湯なる温泉に浸かり、大阪まではバス一本。適度に歩いて、温泉で暖まって、缶ビールを一本空けて、バスでゆらゆら揺られたりしたら・・・。それは気持ちよく眠らせてもらいました。

いつもとは立場が違い、今日は知らない山を案内してもらう身。後からトコトコついていくのは新鮮でいいものです。ツアーにご参加くださるお客様の気持ちを理解する上でもとても貴重な経験となりました。

なお、今日ご案内いただいた“あんちゃん”さんのブログはこちらです。
六甲山縦走その1
六甲山縦走その2

九州山行11日目 大阪2

12月4日(火)曇り

今日は一人で大阪観光や。

宿をチェックアウトして、地下鉄で梅田へ。大都市の朝の混み合う時間帯に大きなザックを持って地下鉄に乗るなんて、そないな無謀はするものではおまへん。周りの人は迷惑でっしゃろし、わい自身も気疲れしてしまいまんねんわ。山を歩くよりも疲れ果てなんとか梅田着。駅の預かり所にザックを渡し、さあ今日も歩こうわ。

まずは梅田で登山用品店巡り。ロッジ・好日・石井と立て続けにまわるんや。大阪は大きな街やろから、そこにある登山用品店もどれだけ大きくてどれだけ品揃えがええかと期待していったちうワケやが、札幌の秀岳荘と比べるとどこも見劣りするような・・・。まだどこぞ見逃しとる店があるのでっしゃろか?

それが終わったら難波まで御堂筋を南下しまんねん。本町・心斎橋・難波と歩いたその後は、待ってたんや、日本橋!電気街!パソコンやらパーツやらを眺めて歩くこの喜び。賑やかな通りを右往左往しとると、すぐそばに通天閣。あれ、ここって、ひょっとしてホテルの近く?朝地下鉄で移動した分のほとんどを歩いて戻ってきたことになりよったりする?

地下鉄でもっかい梅田へ移動し、ヨドバシカメラを見て回り・・・大阪の1日はあっちう間に過ぎていくのやった。


※大阪弁変換にはこちらのサイトを利用しました。
ちなみに原文は下記の通り。


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今日は一人で大阪観光です。

宿をチェックアウトして、地下鉄で梅田へ。大都市の朝の混み合う時間帯に大きなザックを持って地下鉄に乗るなんて、そんな無謀はするものではありません。周りの人は迷惑でしょうし、私自身も気疲れしてしまいます。山を歩くよりも疲れ果てなんとか梅田着。駅の預かり所にザックを渡し、さあ今日も歩こう。

まずは梅田で登山用品店巡り。ロッジ・好日・石井と立て続けにまわります。大阪は大きな街ですから、そこにある登山用品店もどれだけ大きくてどれだけ品揃えが良いかと期待していったのですが、札幌の秀岳荘と比べるとどこも見劣りするような・・・。まだどこか見逃している店があるのでしょうか?

それが終わったら難波まで御堂筋を南下します。本町・心斎橋・難波と歩いたその後は、待ってました、日本橋!電気街!パソコンやらパーツやらを眺めて歩くこの喜び。賑やかな通りを右往左往していると、すぐそばに通天閣。あれ、ここって、ひょっとしてホテルの近く?朝地下鉄で移動した分のほとんどを歩いて戻ってきたことになったりする?

地下鉄で再び梅田へ移動し、ヨドバシカメラを見て回り・・・大阪の1日はあっという間に過ぎていくのでした。

2007-12-14

九州山行10日目 大阪1

天保山への登頂を果たした後、地下鉄を乗り継いで今日の宿へ。1泊2600円と格安なビジネスホテルは、それでもその周辺の宿と比べると最高級の部類に入るようです。近くを散策してみると1000円台の宿がごろごろしていて、中には800円なんて看板が出ているところもありました。

ホテルの客層は様々です。出張と思しきサラリーマンから西洋人バックパッカー、アジア系の家族連れと、ロビーで眺めているだけでも面白いもの。外国人を呼び寄せるためか、ロビーには無料で使えるパソコンが置いてあります。当然高速回線でネットに繋がっていて、指宿以来でその恩恵に与ることができました。

大阪にはどうしても会いたい知人がいました。大変忙しかったようなのですが、なんとか時間を割いてもらって久々に再会。大阪観光に連れて行ってもらいます。 大阪は10年以上前に、乗り換えの際わずかに立ち寄ったくらいで、ほとんど初めて来たようなもの。楽しみです。

難波で待ち合わせて、まずはたこ焼き。おお、これぞ大阪。続いてお好み焼き。おお、これも大阪。気分が盛り上がってきましたよ。

このグリコ、テレビで見たことあります。大阪大阪。

地下鉄でちょいと移動して眺めの良い場所へ。お昼ご飯を食べながら景色を満喫します。そして見下ろす大阪城。ああ、大阪。

4時間ほど大阪のエキスを注入してもらい、梅田でひとまずお別れ。

ホテルに帰って少し休憩したら、すぐそばにある通天閣へ夜のお散歩に出かけましょう。立ち並ぶ串かつ屋に食指は動かされっぱなしだったのですが、どうしても一人では入ることができませんでした。この小心者ちゃん。

九州山行10日目 天保山

12月3日(月)雨のち曇り

昨夜19時に宮崎港を出たフェリーはまるまる12時間かけて今日7時に大阪南港に入港しました。屋久島のときに乗ったはいびすかす号とは違い、広い船内には売店はもちろんお風呂はある食堂はあるラウンジはあるで、えらく快適な船旅でした。

売店前に置かれたテレビモニターには航路と現在位置が表示されていて、1時間おきに「どのくらい進んだかな?」と確かめるのも楽しいものです。四国南岸をかすめるように進路をとる船はほとんど揺れず、広いカーペットの2等船室に寝ころんで本を読めるほど。パソコンはない、携帯電話の電波も届かないという状態では、何にも邪魔されることなく読書に没頭できるというものです。

私は旅先や山の中で本を読むのが大好きで、特に長い旅になるときには必ず5~6冊は文庫本を持つようにしています。古本屋に行って100円の棚を端から端まで眺めていつもは読まないような本を買う。それはもはや出発前の儀式のようなもので、最重要な準備といえます。文庫本といはいえ何冊も持つと嵩張るし重くなるのですが、でもやっぱりザックに入っていないと安心できません。飛行機や船での移動中、出発までの待ち時間、山小屋やテントの夜、どんなときでも本さえあれば楽しく過ごすことができます。

夜明け直後の大阪南港は、昨日とはうって変わって雨模様。ちょっとばかり北上したからか、それともこの天気のせいか、肩をすぼめたくなるような冷気を感じます。フェリー入港に合わせて運行しているシャトルバスに乗り遅れた私は、ニュートラムの駅まで歩く羽目になってしまいました。意味もなくターミナルの中をうろうろ見てまわったりしてるから・・・。

例によって周辺の地図はなく、大きな道大きな道と当てずっぽうで歩くこと1時間。傘をさしていたにもかかわらず、駅に着く頃にはズボンの裾がぐっしょり濡れてしまいました。港周辺では、1区画がやたらと大きくて見通しはいいのですが、見えているところになかなかたどり着かないというのが困りもの。車移動には適していても、歩くと距離以上に疲れるものです。普通の人はこんなところ歩かないのでしょうけど。

フェリーターミナル駅でニュートラムに乗りコスモスクエア駅で地下鉄に乗り換え、一つ先の大阪港駅で下車します。このまま乗っていれば自動的に大阪中心部まで行けるのに、敢えてここで降りるその目的は。そう、天保山です。大阪まで来てこの山に登らずにいられようか、いやいられない。というくらい登山家を惹きつけてやまない山です。なぜ登るのかと問われれば、私は自信を持って答えます。「そこに天保山があるから」と。

大阪港駅から徒歩10分ほどで登山口に到着。いよいよここから始まります。ひとつ深呼吸したら、ザックを背負い直しベルトを締め直して、気持ちも引き締めて、出発!

と、その前に地形図を確認、っと。現在地・目的地・方位・距離を頭にたたき込みます。これ、登山の常識ね。

紅葉の並木に覆われた登山道は登る先が見えないほど。重力に逆らい一歩一歩体を持ち上げます。吐く息が白いのは標高の高さゆえでしょうか。

そして最高点に到着!ここが事実上の山頂となるのでしょう。50段という気の遠くなるような長い石段を登り切った自分におめでとう。残念ながらガスにまかれて遠望を得ることはできませんでしたが、困難に挑戦し達成したことに意義があるわけで、景色など二の次です。

名目上の山頂である二等三角点「天保山」まで縦走を試みます。三角点の標高は4.53m。この困難極まりない山の頂に、こんな重装備で到達した岳人はいまだかつていたでしょうか。まさに名誉ある登頂です。なんならここで3~4泊はできる装備と食料がザックの中には入っています。とはいえ、冷たい雨がどんどん体温を奪っていく状況では長居は無用。生きて帰って初めて登頂成功といえるのですから。

なんとか登山口まで帰り着き、万感の思いを込めて振り返ると、そこには天保山の頂が、私を睥睨するかのように高く聳えているのでした。

九州山行9日目 宮崎

12月2日(日)快晴

突然サイレンの音が辺りに響き渡り、何事かと思い飛び起きました。御池キャンプ場に張ったテントの中、時計を見ると時刻はちょうど6時を指しています。「ああ、時報みたいなものか」と一人納得し、そして一瞬の静寂が訪れた後、示し合わせたかのように一気に音の世界が始まりました。ニワトリが刻を告げ、シカがいななき、カモとカラスがそれに負けじと声を張り上げる。いまだ暗闇に包まれていても、動物たちは朝を感じとりそれぞれに営みを始めたのです。

今日は高千穂峰山麓の御池キャンプ場から宮崎を目指して移動します。バス-電車-電車と乗り継がなければならず、本数も少なく接続も悪いという状況ですから、早め早めの行動をしなくてはなりません。となれば、動物たちと一緒に起きるのがいいでしょう。 ごそごそと寝袋から這い出し、撤収を始めることにしました。

やがて朱に染まってくる東の空。鳥たちの声が一段と賑やかになり、御池はどんどん湖面を現していきます。昨夜ここに来たときにはすでに真っ暗で、目の前の池がここまで大きいとはわかりませんでしたが、これでようやく全貌が明らかになります。

テントを乾かしたたみしていると、実にたくさんの人が湖畔を行き来するのが見えます。手に手に大きな双眼鏡を持っていて、人によっては三脚をかつぎ、中には近づいてきて「もう見ました?」と話しかけてくる人もいます。何かと思えば彼らはみなバードウォッチャーなのだそうです。御池では珍しい鳥が見られるということで、それを目当てにこんな早くから集ってきているのだとか。

明るくなるほどに数を増すバードウォッチャー達と別れ、私は一路バス停を目指します。8時40分のバスを逃すと次の便は4時間後。バス停までどのくらいの時間がかかるかわからないので、これでもかというくらい余裕を見て出発しました。

思いがけず近道をみつけ、8時にはバス停に着いてしまいました。あまりにヒマなので次のバス停まで歩きます。初めて訪れた場所で地図もなく知らない道を歩いていると、家並みも植生も看板も花壇の花も、目に入るもの全てが新鮮で、今まさに旅をしているんだという感慨にどっぷりと浸ることができます。このままどこまでも歩いていきたいような、歩いていけるような、そんな気分にもなります。

高原駅行きのバスにはおばあちゃんが一人ちょこんと前の席に座っていただけ。ごくごく静かな日曜の朝です。高原駅の構内からは霧島連山が見えていました。線路は続くよ霧島の山に。この山を背に、これから都城に向かいます。

電車の乗り換えで降り立った都城。九州に上陸したときからずっと気になっていた飲み物を、ようやく飲むことができました。その名も“スコール”。ここ都城市に本社を置く南日本酪農協同株式会社がつくる清涼飲料水です。味はカルピスソーダそのものですが、パッケージが違うだけで新鮮な気分になりますし、「ここでしか飲めない」感がまたたまりません。 うしろの並木がさらに気分を盛り上げてくれます。

乗り換えで1時間待ち、電車に乗って1時間かけ、やってきました宮崎市。 県庁所在地としては駅前が少し寂しい気もしますが、ここには今や有数の観光名所となった宮崎県庁があります。バスでやってきて、ここで記念写真を撮り、近くの物産館に寄るというのが観光ツアーに組み込まれているようです。

県庁前の「県庁楠並木通り」。大きな楠が並び立ち車道を覆い、静かで優しげな雰囲気を醸し出しています。旭川のプラタナス並木も初めて見たときには心奪われたものですが、この楠並木も負けてはいません。一見すると北海道の初夏の風景のようにも見えるのが、さすが南国宮崎です。

市内の日帰り温泉に入浴したり、無料のレンタル自転車を借りて走り回ったりして、充分宮崎を楽しんだら、17時32分発のバスでフェリーターミナルへ。

宮崎発大阪行きのフェリーに乗船します。これで九州ともお別れ。明日の朝には大阪入りです。九州を巡る旅から、寄り道しながら北海道へ帰る旅へと変わるのです。