
雲のない空には星がきらめき、放射冷却でぐっと冷えたことがうかがえます。山に近い分標高も高く、気温そのものが低くなっているようです。そしてその寒さをあろうことか駅舎の造りが倍増してくれていました。どうして入口と出口に“戸”がないんですか?広い開放部から外の空気がひゅーひゅー入り込んでびょーびょー抜けていってますよ?室内にいるというのに外気温とまるで違いがありません。「部屋の中は暖かくて当然、どんなに寒い日でも建物の中にさえ入ればぬくぬくできる」そんな道産子の常識は世界の非常識だったというのでしょうか!?
そういえば鹿児島でもらったパンフレットに「霧島神宮駅併設の足湯にぜひお入りください」みたいなことが書いてあったっけ。駅舎は頼りにならないから足湯で暖まろうか・・・と向かった先で、またしても驚愕の事実。湯船にお湯が入ってない!どちて?まだ時刻が早いから?期待した分落胆も大きく、空の湯船の寒々しさがいっそう身に応えます。
登山口行きのバスが出るのは8時。それまで1時間半、この寒空の下どうやって過ごせばいいのか・・・。着られるものを全部着こんでもまだ寒い早朝の霧島神宮駅。とりあえず自動販売機であたたかーい飲み物を手に入れよう・・・。
そんなとき、タクシーの運転手さんに「乗らないか?」なんて言われたら、ふらっとついていきそうになるのも仕方がないことです。しかも「5千円以上かかるけど、2人で4千円にまけとくよ」と言われたら。ん?2人?確か私は一人旅をしているはずだけど・・・。運転手さんは、どこからかもう1人の登山者を見つけてきていて、2人まとめて登山口まで連れて行ってくれるそうなのです。
50分近くかかる登山口まで2000円。バス代よりは確実に高いでしょうが、バスを待つよりも1時間早く歩き出せます。せっかく天気も良いことだし、とっとと登山口まで行くのが得策でしょう。よし、乗る!
島根からの出張ついでに登りに来たというおじさんと乗り合わせ、えびの高原に向かいます。道々これから歩く新燃岳や高千穂峰が車窓を彩り、歩行欲をかきたててくれました。ちょっと気になったのが韓国岳の山頂付近だけ雲がかかっていること。これから気温が上がれば消えてくれるかな。なんといっても霧島連山縦走は今回の旅の目玉です。屋久島は雨でもかまわないから、霧島だけは晴れた日に歩きたい、そう思っていました。だからお願い、雲よ晴れて。








道は中岳へ。その奥に高千穂峰。このゆるゆると続く感じが何ともたまりません。自然と顔はゆるんでくるし、歌い出したくなるくらいごきげんです。ふんふんふーんとなんだかよくわからない鼻歌を奏でながら、とんとんとんと快適に足が進みます。

ああもう何もかもサイコーだ!LOVE霧島!
2 件のコメント:
霧島に愛を感じちゃったのね(笑)
どーちて、足湯にお湯入ってないんでちょうね?(移りました。)
但し書きで、入ってない日が多いかも?もし入ってたら、つ・い・て・る(ハート)と書いてあったらいいのに。
でもそんな驚愕なプロセスがあって、最高のプレゼントが待っていたのも神様の悪戯ね。
そうです、ラブですアムールです。
あれでもっとスケールが大きければ、大雪山にも匹敵するほどのラブになったことでしょう。
足湯はきっと営業時間みたいのがあるのでは?
6時半はまだ早かったのです、きっと。
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